ママチャリで日本一周（山内健次さん）
2006年12月23日 更新
健脚！ママチャリで日本一周！ １０１日間、1万1,1315kmを走破！
新聞紙上や見附市のホームページで紹介され、感動と勇気をあたえてくれた人、見附市南本町にお住まいの山内健次さん（６１歳）に、お話しをお聞きしました。
「ママチャリ」といえば写真のようなごく一般的な自転車。お母さんが買い物などで使うことが多いことから「ママチャリ」などと呼ばれているものです。多段変則や特別の装備は一切なく、荷台のケースや必要なものは、全部手作りで揃えたそうです。
当日放送のもようがビデオ再生でご覧になれます。
左の画像をクリックして下さい。
なぜ日本一周！その動機は
退職した３年前に腎臓がんなどの大病を乗り越え、「元気になって還暦を迎えることができ、何かに挑戦したい」と思ったことと、「２年前の７．１３水害で自宅も床上浸水に見舞われ、また中越地震の際受けた全国の皆さんの支援に対するお礼と報告がしたい」と思ったそうです。
旅に出よう と思い立ったのは、出発の２ヶ月ほど前、「長岡市内２５キロあまりを歩いてみて、次は自転車で行き、今度は日本一周できるんじゃないかと欲が出てきてね」と思ったそうです。
出発は
７月２３日南本町の自宅を出発、新潟からフェリーで佐渡へ渡り一周！途中至る所で土砂崩れなどで通行止めに合い、引き返して別ルートを探しながら周ったそうです。
７月２８日再び新潟から山形－秋田－青森と、日本海沿岸を北上し、８月５日北海道へ渡り一周した
佐渡にて
礼文島にて足跡の記録にママチャリ記念撮影。
誰もいなかったので、苦労して自分でパチリ・・・
８月２２日北海道をあとにして本州に入り、太平洋沿岸を南下、９月１８日四国へ（フェリーで）渡った。
道中では坂道がきつく、 足が痛くて眠れなかったことも度々、神奈川県内では転倒し怪我をするアクシデントに見舞われもしたが「幸い近くに整形外科があってね・・」と笑い飛ばす。
雨の日は
写真のようなスタイルで、これもお手製の雨具。なんと冬期間車の普通タイヤを保護する「タイヤカバー」を首だけ出せるようくりぬいて被っていたそう。
「これが一番！」 と、アイデアマンでもある。
食事は
宿泊は民宿や旅館などを利用したが、夜遅く着いたり朝早く出発するため、食事はコンビニなどを良く利用したとのこと。
買える時におにぎりなど買いこんでおいて、暫く忘れていて出して見たら硬くなっていたり、糸がたったことも・・・（オイオイ）
静岡のコンビニでは同じような自転車旅行している若者と出合い、すっかり意気投合！今でも情報交換など、メールのやりとりを楽しんでいるとか。
最南端沖縄へ
９月１８日鳴門海峡をわたり四国一周、一旦本州へ戻り山陽を周り九州－沖縄へと足を延ばした。
記念（証拠）写真に丁度沖縄の衣装を着た人と・・・
（な～に実は観光用に撮ってくれるんですよ。○○円とられちゃった！）
１０月１０日沖縄を後にして九州熊本－佐賀－長崎から本州山口へ、山陰、北陸を通過、１０月 ３０日富山から新潟県に足を入れました。
感動
県境を越え、国道の標識に「新潟県」の文字を見たときは、「帰ってきた～」と、「長い道のりの様々な思いがよぎり、思わず涙がでましたよ」と話していました。
一日平均１１１ｋｍを走破、持参したノートには１０１日間毎日訪れた先のことが克明に記録されており、また宿泊先や道中出会った人々約１００人から、激励のメッセージなどを書き込んでもらった。
途中脚の痛みにも悩まされ、何度か止めたいと思うこともあったが、日本一周している自分の自転車旅行の趣旨を説明すると、「感動した」と言われることもあり、「俺でも感動させられるのか」ってうれしくなり、またノートの 「メッセージに励まされ次へ進もうと思った」そうです。
１０１日目
１０月３１日、自宅前に到着。近所の皆さんや家族がクラッカーを鳴らして出迎えてくれたそうです。
（写真は到着時の走行メーター）
旅を終えて
毎日毎日事故と紙一重、生きるか死ぬかだったから、小さなことにくよくよせず、気持ちが大きく持てるようになった」と話していました。
山内さんの勇気や頑張りに励まされ、元気をもらったひとも多いと思いますが、同じように日本一周にチャレンジしようという人がいたら、アドバイスいただけますか？との問いかけに対して、「いや、止めたほうがいいね、並大抵なことではないから」と。
自身が本当に辛い思いをしながらやりきったことを、決して自慢をしたりせず、人に同じ苦労はさせたくない、という 、経験者だから言える言葉の強さと優しさを垣間見ました。
＜レポート by 柳瀬＞
