FX歴10年:日経平均株価とFX為替チャートから考察
2018年の10月はじめまで好調であった日経株価ですが、その後急速に下落し、現在2万1000円程度まで下落しています。
新興国経済の停滞、米中間の貿易戦争や、トルコリラを始めとした為替相場の不安定性による、世界経済の先行き不透明感が要因とされてはいるものの、2008年のリーマンショックのような明確なトリガーがあったわけではないところが不気味ですね。
このまま下落を続けて行くのか、持ち直すのか?
相関性のある為替相場の動きと合わせて考えてみます。
目次
- 日経平均株価の動き
- 米ドル為替相場
- ユーロ為替相場
- 米ドルが強い
日経平均株価の動き
まず、ここ一年の日経平均株価のうごきをおさらいします。2017年から引き続き好調を維持して始まった2018年初め、早々に2万4000円まで上昇していますね。
その後一旦2月に下落、2万1000円を3月に割っていますが、再上昇し10月はじめにピークとなって現在の暴落です。
素直に見るとサーポートライン2万500円位、レジスタンスが2万4000円ものボックスレンジ相場だったと言えます。
暴落暴落ととりただされていますが、サポートラインを今後割るかどうかが重要になりそうです。
米ドル為替相場
さて、株安の際には資金の株式相場からの引き上げ、安全資産と言われる円とスイスフランに資金が流入することで円高、フラン高になるのがセオリーです。2008年のリーマンショックでも下のチャートにあるように、世界同時株安に続き、超円高相場となって多くのFX個人投資家が損失を抱えました。
リーマンショックによる急激な超円高(2008年) |
下は今年のドル円相場のチャートです。
ドル円相場 2018年 |
これをみると、2-3月に株価暴落した際はそれに合わせてドル円相場が円高に傾いています。セオリーどおり資金の巻き戻しが起こっているのです。
一方で10月の暴落時にはドル円相場でそれ程大きな波はありません。なぜでしょう。
ユーロ為替相場
ここでドル、円とならぶ主要通貨であるユーロを見て見ましょう。ユーロ円相場 2018年 |
上に示すように、ユーロ円相場は2月に大きく下げ、10月の下げ幅もそこそこあります。
ではユーロ/米ドルのチャートを見てみます。
ユーロドル相場 2018年 |
すると1つ気づくことがありますね。
年初から、ユーロに対して一貫して米ドル高となっています。
すなわち、米ドル、円、ユーロの動きから、以下のことがいえます。
- 2-3月、10月の株価暴落時にはセオリーどおり円への資金の流入が起きている。
- ただし、年初からの米ドル高の流れによって、10月には米ドルから円の資金の流れが限定的であった。
米ドルが強い
なぜ米ドルだけががこんなに強いか。それにはFRB(米連邦準備理事会)が現在とっている金融政策が要因です。
米国経済は現在非常に好調で、FRBは金融引き締めのために、今年に入ってすでに3度の利上げを実施しています。
年初に1.5%だった政策金利は9月には2.25%になりました。
FRBは年内にあと1回、2019年中に3回、2020年に1回の利上げを示唆しています。
私がやっているSBI証券の積立FXの運用成績にも関わる重要な要因ですね!
これは米ドル高の要因だけではなく、米国経済が好調であることを証明していることになり、市場はリスクオンの反応を続ける可能性があります。
すなわち、利上げが予定どおり行われている間は、米国ダウ平均、日経平均株価ともに短期の調整はあるものの、大きな暴落はないとの見方ができます。
反対に、利上げが予定通り行われずに、中断や延期といったことになると、米国経済世界経済の不透明感が増大、株価下落、円高というシナリオになる可能性があります。
鍵は「米国経済の行方とFRBの動き」という状況がしばらく続くでしょう。
投資は自己責任で。
最後まで読んでくださってありがとうございました。
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