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卒業式 [2010年03月23日(Tue)]
退場時、卒業生達は一列ずつ起立し、頭を深々と下げ退場していく。教職員は起立して、渋滞してゆっくりと退場していく卒業生を最後の一人が退場するまで拍手で見送る。

毎年寂しい。しかし12日後には新入生が入ってくる。また我々は卒業生達に4年前にそうしたように、静かにゴシゴシしはじめる。寂しいが希望にも満ちている。

君たちは、まだ見ぬ新入生達の星だ。
23期生の君たちと会っていない19期生達がそうであったように。

卒業生諸君ありがとう。本当に楽しかった。


卒業式終了後に学科ごとに集まる。国際スポーツ文化学科は毎年、学生が話し、全員で歌を歌う。
今年は成績優秀者、岡田満君(一緒にスウェーデン行ったなあ)が気合の入った挨拶。小林摩基君(神宮の星、課題レポートでは随分いじめました)がリードしながら3曲も全員で歌った。

もう一人、関 善仁君がパワーポイントを使いながら挨拶をした。たった5枚の写真だけのシンプルなもの(PPの使い方としては正解◎)。

野球の名門、埼玉県立大宮東高校、野球部出身。しかし入学後に選んだのはライフセービング部だった。熱い語りであった。
簡単に紹介。

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夏のガード活動。最高の仲間達。
救助してベストを尽くしたが、結局、助けられなかった経験をした。
苦しいときも支えてくれた仲間。

カンボジアにも2回。
現地の様子を通じて自分たちの状況を省みた。

主将として臨んだ全日本学生大会
ボードレスキューでは優勝した。全日本学生チャンピオンに。
補欠選手だった高校時代には想像できなかった。

団体では惜しくも2位。


来月から消防官となる。僕の好きなヒーローは「アンパンマン」だ。
変身して大怪獣と闘いながら街を壊してしまうウルトラマンではない。常に「おなかが空いたひとはいないかな」と配慮する「アンパンマン」のような、様々なことに気づき配慮する消防官でありたい。

国際スポーツ文化学科の仲間が大好きでした。
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涙が出た。

土居学科長がコメント。
「今年は学科卒業生の10%が消防官になる。警察官も多い。そのことに象徴されるように、一般企業に行こうが、どこに行こうが、私たちは他者に尽くす集団なのだ」


消防に進む者の中には、レスキュー隊のような花形コースを目指す者も多いだろう。しかし、どこにいようと「always ready」だ。

勝手な想像だが、関君はポンプ車スタート。

彼が担当するポンプ車のホース接続口の真鍮プレートは、顔が写るほどに磨きあげられるのだ。カンボジアの凸凹のグランドで、整地のために黙々とトンボをかけていたのと同じ姿勢だ。「always ready」がそこに体現される。

そして、学生の時に助けられなかった1人の命が、消防官として立ち向かう現場で、10人の命を助ける原動力になる。
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