新日鉄住金が敗訴、韓国で戦時中の徴用工裁判

日韓関係は「無法」状態に

2018年10月30日(火)

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仁川市に建てられた日本植民地時代に徴用された朝鮮人労働者を称える像。2017年8月12日撮影(写真:YONHAP NEWS/アフロ)

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 10月30日、韓国の大法院(最高裁判所)は新日鉄住金に戦時中の韓国人徴用工4人に対する賠償金を支払うよう言い渡した。国交正常化の際の基本的な合意を覆すもので、日韓関係は「無法」状態に突入した。

日本は国際司法裁判所に提訴も

 韓国・最高裁は新日鉄住金に対し、元・徴用工に1人当たり1億ウォン(約990万円)を支払うよう命じた。

 原告側弁護士は資産差し押さえに動くと見られるが、新日鉄住金の韓国内での資産では不足する可能性が高い。そこで日本などで差し押さえを提訴する模様だ。

 この判決の及ぼす影響は極めて大きい。新日鉄住金以外にも三菱重工、不二越、横浜ゴムなどの日本企業を1000人近い元・徴用工が訴えている(日経「賠償なら日韓企業のビジネスに影響も 徴用工裁判」参照)。それらの裁判でも日本企業が敗訴する可能性が高まった。

 外交的な衝撃も計り知れない。この判決は1965年の国交正常化にあたり、日韓基本条約とともに結んだ日韓請求権協定を完全に踏みにじった。

 日本政府は今回の判決を国際司法裁判所(ICJ)に提訴する方向だ。一方、韓国では正常化交渉が不平等な状況下での間違った交渉だったとの見方が増えており、これを機に日韓基本条約そのものを破棄せよとの声が出よう。

コメント5件コメント/レビュー

もっと詳しい分析をお願いします。
日本政府と日本経済界の動きもあわせてお願いします。(2018/10/30 15:34)

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「新日鉄住金が敗訴、韓国で戦時中の徴用工裁判」の著者

鈴置 高史

鈴置 高史(すずおき・たかぶみ)

韓国観察者

元日本経済新聞記者。1995~96年ハーバード大学日米関係プログラム研究員、2006年イースト・ウエスト・センター(ハワイ)ジェファーソン・プログラム・フェロー。02年度ボーン・上田記念国際記者賞。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

もっと詳しい分析をお願いします。
日本政府と日本経済界の動きもあわせてお願いします。(2018/10/30 15:34)

まず、韓国をある種特別視していた日本人と財界や政治家は自覚するべきである。
「韓国は外国であり世界の秩序の中の一国である」と国内にいる在日韓国朝鮮民族や友人などのしがらみを心の中から排除すべきである。

日本は国際社会で法治国家で民主主義国であると自負するなら、今回の外国の所業は法治国家で無い人治国家で感情的な未開な国がしでかした事であると。

あえて韓国と見ず「ただの外国の一つ」として見て判断し、世界の条約や法治にあわせ日本政府はし粛々と行動すべきである。
第一は邦人や日本企業の保護であり、法の下の秩序であり国家の国益の追求である。
日本は情をもちいず、韓国と距離を置き冷静に行動するべきである。
場合によっては敵対国として最大限の行動をすべきであり、しなければそれは日本国の世界での地位低下の元となる。

無法に負ける国家はただの餌である。(2018/10/30 15:23)

まあ、予想された判決とは言え、個人賠償の上まえをはねた自国政府の責任には頬かむりし、国家間の約束をすべて踏みにじる韓国には怒る以上に関わりたくないというのが本音です。
スワップなんて何と寝ぼけたことを。新日鉄の株主としては安易な対応は許さないし、政府には「遺憾」以上の積極的な措置、即ち相手政府の債務不履行に対する経済制裁などを求めます。他の日本企業も非法治国家からの撤収、マスコミ各社も韓国コンテンツの放映中止くらい目に見える行動に踏み込まないと日本人のメンツが潰されたままになる、国民の怒りは収まりません。(2018/10/30 15:20)

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