福島県沖の浮体式洋上風力発電施設、採算性の問題から一部撤去へ 12
ストーリー by hylom
実験だから仕方がないのか、それとも 部門より
実験だから仕方がないのか、それとも 部門より
震災後に福島県沖に設置された浮体式洋上風力発電施設の一部が、「採算が見込めない」との理由で撤去される方針とのこと(事業総括委員会による報告書、東京新聞)。
この発電施設は洋上変電所「ふくしま絆」と出力2MWの「ふくしま未来」(日立製)、7MWの「ふくしま新風」(三菱重工製)、5MWの「ふくしま浜風」(日立製)で構成されている。撤去される方向となっているのはそのうち最大となる直径167mの風車を備える「ふくしま新風」。
「ふくしま新風」は実証機として建造され2015年2月から運転が開始されたもので、「世界初のデジタル可変容量制御による油圧式ドライブトレイン」を搭載するなど実験的な構成になっているが、重要部品の磨耗が激しいといった問題が見つかり、またバルブや油圧ホースなどでの不具合も多く発生していたという。そのため稼働率も低く、2017年6月から1年間の設備利用率は3.7%と低い水準だったうえ、各部品の寿命の分析・予測もまだ行えておらず、「研究・開発段階を脱していない状況」とされている。これに加え、個々の部品が特注品で高額なため維持管理費がかさむと言うことで、今後の商用運転は困難という判断に至ったようだ。
一方、2013年より稼働している「ふくしま未来」は量産商用機を使用していたため信頼性が高く2017年7月から1年間の設備利用率は32.9%で、稼働率も高かった。また2017年より稼働している「ふくしま浜風」は実証機のため不具合が続き、稼働率は低く2017年7月から1年間設備利用率は18.5%となっているが、今後改善が見込まれる状態だという。
いつか見た風景 (スコア:2, 参考になる)
風力発電は、ゆっくり回る風車を発電に適した回転数に増速する必要があるが、その増速機が結構大変な代物で、故障も多かった。
さらに大型化するには、増速比を上げる必要があるが、これが物理的限界が近く、困難が大きいと言われていた。また、ダイレクトドライブ方式はレアメタルを大量に使うため、コストが非常に高い。
そこで、油圧の技術を使って、一度油圧にしてその後油圧モータを回して発電する事により、増速機が不要で安定して運転できる、という触れ込みだった。
ところが、実際の所、思わぬ問題にぶつかり上手く稼働ができない。
そうこうしている間に、m従来問題があってこれ以上無理だと思われていた機械式の増速機の改善が進み、コスト的にも、性能的にも上回る結果となって新方式は開発断念、という話の模様。
プラズマが液晶の欠点を補って素晴らしい、といわれていたが、液晶が地道に性能を上げて最終的には勝てなかった、みたいな話だ。
まぁ、実証実験での話なのだから、仕方が無いでしょう。今回の撤去は当初の予定どおりの期間が終了し、商用化は目指さずに撤去ということの様だし。この方式は駄目だと言うことが分かった、だけでも儲けもの。
イギリスで陸上試験をやってるみたいだけど、そっちは上手くいったのだろうか。
失敗は成功の母 (スコア:1)
「このやりかたではだめ」「別のこのやりかたならよさそう」というのがわかったのは大きな収穫だと思うよ
同じモデルを並べたのでは無く複数のモデルを並べたのはよい判断だったと言うことにも成る
Re: (スコア:0)
ですね。
特注で大きなもの(7MW)よりは、そこそこで普通の構造なもの(5MW)を使った方がいい
普通の構造でお手軽な量産品(2MW)は壊れにくい、という結果が得られたのは重要です
なんとなく (スコア:0)
また三菱かよって思ってしまった。
他社製造は問題ないんだよな。
Re: (スコア:0)
意欲的な実験機と量産機だからな。
名前だけ見てると(オフトピ) (スコア:0)
>ふくしま絆
>ふくしま未来
>ふくしま新風
>ふくしま浜風
どこぞの政党名のようだ
Re: (スコア:0)
ふくしま政美
でっけー (スコア:0)
これだけでかいと観光資源になるんじゃないかと思ったが、海の上じゃ厳しいか。
今の所、世界最大は直径180mで、GEが220mのを計画中だとか。
Re: (スコア:0)
福島県への再エネ・風力発電投資は分不相応でも、お詫びの為だけでもないよ。
原発が立地していたために首都圏へ電気を送り込む送電網が既に整備され、原発が廃炉決まって丸ごと空いてるので、経済的合理性がある。
もっと言えばこれは純投資というより実
Re: (スコア:0)
すっごーい!きみは「実証試験」という言葉を理解してないフレンズなんだね!
Re: (スコア:0)
実験機(Experimental)ならいいデータが取れました終了でいいだろうけど