ネパール大地震:子ども・女性・障害者に特化した寄付先候補リスト(2015年4月27日版)
本記事の目的とお願い(最終更新:2015年4月27日15時40分)
災害は、人間を差別せずに等しく襲います。
しかし立場の弱い人々に対しては、より甚大な困難がもたらされます。
2015年4月25日午後(日本時間)発生したネパール大地震に際しても、過去、日本を襲った大災害と同様に、より立場の弱い方々が、より困難な状況に置かれることになるでしょう。
本記事は、女性・子ども・障害者に特化した情報源・支援団体・寄付先等のリストです。
より困難な状況に置かれやすく、状況の実態も伝えにくい人々に対して「ピンポイント」での寄付・支援を考えておられる方々のお役に立てるべく、作成しました。
掲載した団体はいずれも、
- 自分が直接知っている
- 信頼を置ける直接の知り合いが「中の人」である
- 信頼を置ける国内団体・国際団体の関連団体
です。
内容は、著しく障害者団体に偏っています。私自身が障害者であるため、どうしても、そうなってしまいます。
なお、発災から2日後の2015年4月27日現在は、いずれの団体とも、対応体制の確立・現地入りの準備・現地情報収集などに関し、活用可能な資源を集中させている時期であるはずです。
「1億円(例)を今すぐ寄付します」というスケールで何らかの支援を実行できる方以外は、直接の問い合わせや連絡は慎み、公式サイト等に情報が公開されるのを待ちましょう。
すべての人々の識字・教育に取り組む「シャンティ国際ボランティア会」
シャンティ国際ボランティア会は、すべての人々の識字と教育に取り組み続けている団体です。
「すべての人々へ」という志向により、教育から遠ざけられやすい女性・低所得層の子どもに対し、結果として大きな機会提供と支援が行われることになります。
また教育事業では、学校教育だけではなく、成人後の教育機会づくりやコミュニティ支援につながる社会教育にも注力しています。
同会はアジア各国で図書館事業・学校建設事業を継続する一方、東日本大震災時には移動図書館事業を開始したことでも知られています(参考:鎌倉幸子さん(同会広報課長)著書「走れ! 移動図書館 本でよりそう復興支援」)
発災直後より情報収集を開始し、早くも本日(2015年4月27日)、具体的な活動予定を公開するとともに、募金活動を開始しています。
下記の情報ページから寄付も行えます(一口1000円より)。
【緊急アピール】ネパール地震 vol.1 ネパールでマグニチュード7.8地震が発生 被害状況の情報収集を開始。今週中にスタッフを現地に派遣の予定
障害者たち自身の活動団体「障害者インターナショナル(DPI)」「DPI日本会議」「DPI女性障害者ネットワーク」
「障害者インターナショナル(Disbled People's International: DPI) 」は、「私たちのことを私たち抜きに決めるな(Nothing with us without us)」というスローガンを掲げて活動を続ける、障害者たち自身による国際組織です。
日本国内組織である「DPI日本会議」には、災害に際し、障害者・難病患者等(障害者手帳の有無は支援の要件とされていません)にフォーカスした支援を提供してきた実績もあります。また日常的に、政策審議の場に委員を送り出し、政策提言などの活動も行っています。
また「DPI女性障害者ネットワーク」もあり、障害ゆえの問題と女性ゆえの問題が複合したタイプの、より困難な課題に取り組んでいます。女性障害者に対する複合差別に関しての調査も行っており、2012年には調査報告書を刊行しています。日本初の本格的な調査です。報告書は有償で頒布されていますが、ダイジェスト版は無料で読めます(PDF)。
いずれの団体も、今後、ネパールの被災障害者と(または)被災女性障害者に対する何らかのアクションを取るものと思われます。ご関心ある方は、上記公式サイト・ブログ等をウォッチください。
なお、いずれの団体のサイトも、情報更新は滞りがちです。資金・人員とも制約の多い中で、今すぐ・直接に求められる多様な活動を行っている実情を知る者としては「いたしかたない」と感じられるところです。
特に緊急時には、なるべく直接の問い合わせは避け、情報更新を待っていただければと思います。
被災障害者支援に特化した「ゆめ風基金」
1995年、阪神淡路大震災をきっかけとして設立された「ゆめ風基金」は、被災障害者支援そのものに特化しています。
これまでも、台風・震災など数多くの災害に際し、迅速・具体的・有効な支援を提供してきました。詳細を知りたい方は、これまでの国内・国外での支援活動実績の一部(2004年以後)をご覧ください。
おそらく今回のネパール大地震に際しても、何らかのアクションおよび募金活動を行うと思われます。
重要な情報は「ゆめ風基金」公式サイトに掲載されますが、直近の動きはたいてい、ブログに先に出ます。
ご関心ある方は、上記公式サイト・ブログ等をウォッチください。
なお、緊急対応を行っているであろう現在は特に、なるべく直接の問い合わせを避け、情報更新を待っていただければと思います。
現地の障害者による、現地の障害者情報は?
障害者自立生活運動は、1960年代の米国で
「障害者が健常者と隔離されることなく、ふつうの生活の場で、働く・学ぶ・遊ぶも含め、その人らしく、ふつうに暮らす」
という目標を実現するために生まれました。その後、世界に活動が展開され続けて現在に至っています。
日本でも、1980年代に米国の自立生活運動を学んで帰国した人々によって、各地に「自立生活センター(CIL: Center of Independent Living)」が設立されました。各地の「自立生活センター」の連合体である「全国自立生活センター協議会」もあります。
ネパールにも、カトマンズに自立生活センターがあります(Webサイト)。
いずれの団体とも、「DPI日本会議」をはじめとする日本の障害者団体と、人的にも組織的にも密接な協力関係があります。
この他、障害者基金が存在し、DPIの世界組織にも加盟しているようです。
障害を持つ現地の人々による発信は、可能になりしだい、上記の団体等から行われると思われます。
障害者を含め、なるべく一人でも多くの方々が無事に救出されることを祈り、情報が発信されるのを待ちましょう。
なお、アジア各国と協力して人材育成・人的交流も含む活動を行っている(公財)日本障害者リハビリテーション協会(リハ協)も、既に現地での情報収集・支援準備を開始しているものと思われます。現地レポートは、「リハ協ブログ」に掲載されることでしょう。情報が発信されるのを待ちましょう。
今、どう寄付すればいい?
現在のところ、ネパール大地震に特化した寄付受付を開始しているのは、上記の団体等の中では「シャンティ国際ボランティア会」のみです。
「ゆめ風基金」は趣旨が趣旨ですので、寄付が全額、被災地障害者支援に用いられることは間違いありません。郵便振替での振込ならば、通信欄に「ネパールのために用いてください」と書いておけば、ネパール大地震支援に用いられます。
DPI日本会議は、日常的に募金使途指定に対応しています。
「お金だけあっても何もできない」という場面も多々ありますが、このような大災害に際し、遠い外国から出来ること・なおかつ確実に役に立つ可能性が最も高いことは、信頼できる団体への寄付です。
既に、Yahoo! でも「【寄付が2倍】ネパール 地震被害緊急支援募金」が開始されています。金額を最大にしたいのであれば、このようなスポンサーシップ併用型の寄付が最も効果的でしょう。
本記事では、「女性」「子ども」「障害者」にピンポイントで支援を、という方々のために、団体情報・寄付情報をまとめました。