いきなりニホンワインノミクスと
言っても何なのか?
あまり、ピンとこないですよね?
タイトルについて説明いたしますと…
ニホンワインノミクスとは?
〇〇ノミクスというと、
アベノミクスや
レーガノミクスが有名ですよね?
時の首相や大統領の名前と
「economics:経済学」の
「nomics」を組み合わせて
「〇〇の経済政策」という意味の
造語として使われるのが一般的です。
一方で、「〇〇による経済効果」という
意味合いで使われることもあります。
最近の例でいうと、
将棋の藤井聡太四段の快進撃が
62億円もの宣伝効果をもたらして
いるとされ、フジイノミクスとして
報じられていました。
ニホンワインノミクスは
簡単に言ってしまえば…
「日本ワインによる経済効果」と
いうことです。
では、日本ワインによる
経済効果とは具体的に
どういうことなのでしょうか?
日本ワイン以外の、
輸入原料が使われている
国産ワインではだめなのでしょうか?
※蓮舫議員のようなフレーズ!(笑)
まず、輸入原料が
使用されている国産ワイン
以下「輸入原料使用ワイン」と
呼ぶことにしますが
たくさん売れたときに得をするのは、
主に次の人たちです。
生産者(企業)
生産者に雇われている従業員
税金が入ってくる国・自治体
海外の原料(ぶどう、ワイン)生産者
では、国産ブドウのみを
使用する日本ワインが
たくさん売れた場合はどうでしょうか?
生産者(企業)
生産者に雇われている従業員
税金が入ってくる国・自治体
ここまでは輸入原料使用ワインの
場合と同じですが、
日本ワインは輸入原料を使わないので、
海外の原料生産者は登場しません。
その代わりに、原料を供給する
国内のぶどう農家が利益を得ます。
つまり、輸入原料使用ワインの場合は
利益の一部が海外へ行ってしまいますが、
日本ワインの場合は、利益のほとんどが
国内に留まり、企業や労働者、
そして国に分配されることになります。
といっても、日本ワインの生産量は
輸入原料使用ワインの
約4分の1にすぎません。
それなら海外に出ていく分を
差し引いても輸入原料使用ワインの方が
利益が大きいんじゃねェ???
と思われるかもしれません!!!
たしかに、現時点ではそうかもしれません
ただ、近年の国内の消費者への
ワイン文化の浸透や日本ワインの
国際的な評価の高まりも相まって、
今後国内のワイン生産は輸入原料の
使用から国産原料のみの使用へと
徐々にシフトしていくのでは
ないかと考えられます。
しかし、日本ワインは原料の
ブドウ不足の問題ですぐに
大幅増産するのが難しいので、
長い年月が掛かると思います。
新聞記事でマンズワインが今年度
日本ワインを3割増産するという
記事を見ましたし
もう1点としては、
輸入原料使用ワインと比べた場合、
日本産100%というブランド価値を
持つ日本ワインのほうが国際競争力が
高い点も付け加えておきます。
日本産酒類の輸出拡大を推進する
政府も日本ワインに注目しているので、
販促面などで支援を受けやすい
状況にあります。
他にも色々あるのですが、
ざっとこのような理由で、
輸入原料使用ワインよりも
日本ワインのほうが日本経済に
とっての重要度が高いと考えています。
直近(2016年)の統計によると、
全国各地に約280のワイナリーがあります。
新しいワイナリーも続々と
出て来ていますし…
中でも山梨県や長野県のように
ワイナリーが集積する地域では、
ワイナリーを巡るバスツアーや
ワインイベントなどが
盛んに行われています。
訪問する人が増えることで、
旅行業者や飲食業、
おみやげ屋さんなどの
小売業を含む観光産業も恩恵を受けます。
※北海道もやったらいいのに?
北海道がデカすぎて広域だから
厳しいかも?(笑)
ただし上に書いたように、
今後、日本ワインがさらに
盛り上がって需要が増えたとしても、
原料ブドウ不足の問題に直面します。
現在、日本の農業は、
農家の高齢化や農地の遊休化が
深刻な問題になっていますが、
ワイン産業も無関係ではありません。
さらにワイン用のブドウは
取引価格が安いので、
ブドウ農家も生産に
消極的といわれています。
一方で、意欲はあっても
踏み出せない農家や、日本ワインを
ビジネスチャンスとみる企業、
はたまた地方に移住してワイン用
ブドウを作ってみたい!という
就農希望者はいると思うので、
そういった人たちが参入しやすい
環境ができれば、少しでも原料不足の
問題に立ち向かえるのでは
ないかと思います。
※北海道(小樽)でも力を入れるといいのに!
いわゆる構造的な問題なので、
政府や自治体のバックアップが
欠かせないでしょう!!
結果として、観光産業や農業が
活性化すれば、新たな雇用や消費を
もたらすなどしてその地域の経済に
良い影響を与えることは
間違いないはず!!
このように、ワイン産業の発展が
地方経済の活性化にも繋がることも
期待できるのです。
日本ワインの経済効果として、
次のポイントを挙げました。
利益のほとんどが日本国内で分配される
高いブランド価値や政府の支援により、
輸出拡大の機会がある。
農業や観光産業など、
ワイン産業以外の産業にも
経済効果が波及する
地方の活性化に繋がる 。
しかしながら、今回書いた原料不足の
問題など、日本ワインには課題も
たくさんあります。
このブログではそういった課題について
皆さんにご理解して頂きたいのと
私の母校でもある、北照高校では
北照ワインプロジェクトと題し
かつて、小樽で栽培していた
「旅路」と言う品種のブドウを栽培し
復活させるプロジェクトがあることを
お伝えしていきたいと思います。
※息子もプロジェクトのメンバーです
「ニホンワインノミクス」
「北照ワインプロジェクト」
いづれも、いつか実現することを願いつつ
今後ともよろしくお願いいたします
最後まで読んで頂き、
ありがとうございました。