取材記録:第二十二回生活保護基準部会(2015.1.9) 傍聴メモ(前編)
2015年1月9日に行われた社会保障審議会・第二十二回生活保護基準部会の傍聴メモ、前半です。
今回は、前回(2014年12月26日)で提出され検討された報告書案の最終取りまとめでした。
取り急ぎ公開します。
なお、より詳細に知りたい方は、下記リンクもご参照ください。
- 前回の報告書案内容
生活保護のリアル・政策ウォッチ編 第90回
住宅扶助・冬季加算の引き下げをめぐる攻防(上)「住」と「暖房」から崩れる生活保護
- 前回の検討内容
生活保護のリアル・政策ウォッチ編 第90回
住宅扶助・冬季加算の引き下げをめぐる攻防(下)減額へと誘導する厚労省の“統計マジック”
- 前回の傍聴メモ
取材記録:第二十一回生活保護基準部会(2014.12.26)(1/2)
取材記録:第二十一回生活保護基準部会(2014.12.26)(2/2)
- 資料等
2014年10月以後の議事録はまだ公開されていません(2015年1月9日現在)。
傍聴メモ(前半)
1500
●駒村
定刻なので開会
●事務局
出席状況。大竹委員欠席、園田委員遅刻。
●駒村
資料説明を。
●事務局
修正意見を入れて作成した報告書案。
年末年始もなく委員とやりとり。
2ページ
修正意見を入れた。生活保護の住が劣悪なこと、ナショナルミニマムであること。
5ページ
調査内容、調査名など具体化。
8ページ
岩田先生の意見を入れ、生活保護受給世帯の対象世帯の表も図表2としてつけた。
10ページ
図表3-2。内訳グラフ追加。
11ページ
面積水準のみならず、設備についても追加。
所有関係別の達成率も追加。
?ページ
「生活保護だから」上乗せして上限額ギリギリにしなくては入居できないという話、根拠不明なので削除。
15ページ
家事等のサービス「一定の合理性が認められるケースも」と追加。
「その他」の内訳を記載。
(3)単身世帯の住宅扶助特別基準
全国での達成率、16ページ、生活保護世帯を除くと下がる。
17ページ
(4)家賃関数の推定
「しかしながら」として留意点、精度を上げるには別の方法の必要、など追加。
18ページ
世帯構成についての記述具体的にした。
(5)民営借家 39%に修正。前回は暫定で41%。最終集計のデータにした。
19ページ
貧困ビジネス+共有スペースがある場合+なんらかの生活支援がある場合、と追加記載。
部会作業班でのヒアリングでも、確認されたと記述。
貧困ビジネスは受給者でなく供給側、取り組み必要と追加。
20ページ
個別の事情による特別基準設定。
車椅子、1.3倍適用。活用されている世帯が多くないこと確認されたと記載。
方法自体は適切だがフローの情報は表せてないと記載。
21ページ
今回、現実的に利用可能なデータの中で採った手法の一つ。これが唯一ではない。今後必要なデータや検証手法を改善開発する、米、英のやりかたも参考にすると追加。
22ページ
高齢者・子どものいる世帯、転居でコミュニティからの疎外がおこりうることを考慮すべしと記載。
住宅市場、供給過多であること。民間賃貸の供給過多、生活保護世帯の「よい住」につながりうる、という記載。
今回の見直しの与える影響。民間賃貸市場に与える影響、検証して反映する必要、前回より強く書いた。
23ページ
公的借家について。記述追加
(もう一つあったが聞き取れず)
25ページ
冬季加算。灯油の消費額を推計したと記載。
(いくつか記載を追加したという話が続く)
31ページ
留意事項。
統計上の制約多い。
豪雪地・山間部などはサンプル十分でない。
地域特性、今回は十分にとらえられなかった。
悪影響を及ぼさないようにする必要がある。
この手法が唯一ということでもない。
必要な手法を改善開発する必要ある。
32ページ
公務員等の寒冷地手当との均衡。
有子世帯の加算については取りまとめてない件。
附表。「生活保護世帯を含む」とした。
サンプルサイズも記載。
1523
●駒村
本日は文言の確認。
一応、住宅扶助の検討は今回で最後。
委員からコメントを。
技術的な限界は最後に。
報告書全体、誤解、修正が必要な表現、誤った数字、「ぜひとも」、確認事項、発言して。
修正は、ここで文言も含めて修正を。
●岩田
15-17ページ、住宅扶助特別基準を、住宅土地統計に当てはめたもの。
特別基準事態は、もっと細かい。
比較について意味があるのは別紙?
あまり意味が無いというか、どういう意味があるのかと思う。
特別基準を作っている都道府県、政令指定都市、後ろの資料で細かく出ている。
それが本物で、それをちょっと丸めた形?
ここが読みにくい。
平均かなと思ったら、平均じゃない。
「都道府県別に出ているものに当てはめるとこうなる」?
その時に、住宅扶助特別基準を使った?
1級地、2級地、どう基準を当てはめる?
●駒村
15-16ページ、16ページ冒頭の表、説明文書を入れるということ?
●岩田
逆に言うと「別紙をみてくれ」の方がいいかもしれない。
これでどうだ、というのがわからない。
●駒村
全国的にどうなのかを見せたかったのだろう。事務局、解説を。
●事務局
最初の方法。各世帯の家賃、地域に設定されている特別基準額と比較して「この世帯はこう」。平均ではない。
●岩田
一つ一つやっているのを丸めると「こうなりますよ」?
●事務局
Yes。
●岩田
別紙1と16ページとの関係。誤解がないか?
●駒村
「別紙1をまとめるとこうなる」と修正、要約版だと。
他は?
●山田
3点ほど確認したい。
年末年始にかけ、細かい意見までいろんな意見、ぎりぎりまで反映してもらった。感謝。
その上での確認。
19ページ、下から2つめの◯。4行目で、住宅扶助費の支給額を住宅面積に応じさせる話。この「住宅」は無料定額宿泊所など? 「住宅」の範囲を限定してほしい。かちっとした形で「引き下げなさい」というのは難しい。参照基準を政策にするとき、どう考えている?
2点め、31ページ、下から2段落目。「一方で…」の分、「精緻なマーケットバスケット方式」の検証。たとえばプロパンと都市ガス、ランニングコスト、事故も含めて、コストをどう見ていくのか。政策を実現化するときに、いろんな議論があると思う。どうなのか。
3点目。32ページ、1行目「生活保護受給者への影響も踏まえて」、31ページ最後「影響を及ぼさないように」。冬季に光熱費足りなくなったら大変。どう考えているのか。
●駒村
文章の意味の解説、事務局よろしく。
●事務局
19ページ、住宅の面積や質。全体的に、貧困ビジネスに対するものと期待。しかし無料定額・簡易宿泊所に限定しない。スコープとしては、その他も「質」という面でいかがなものか、がないわけではない。対象とするものとして運用するのではないかと今考える。でも一律機械的に減額、関係者が困ったりしないようにという趣旨と受け止めている。実際には、現場の福祉事務所CWが、円滑に動けるように。また実際に受給者の皆様、大家さん、周囲の活動されている方々の声も聞きながら、妙な混乱、トラブルがないような運用ができるように。施行までに、こまごました通知通達を整備。弾力的な運用ができるように整備したい。
●駒村
機械的記述ではない。対象は限定しないと。他の委員は?
●岩田
ここは微妙。基準以下ならお金を下げるという、低い方にいくという可能性を匂わせてしまう。感じさせてしまう。現実的に、これだけ生保世帯の住環境が悪いことわかった。一気に改善するの、難しい。他の問題として、対応するとどうなるかということがあるので「しかしながら」と続いているのであろう。
「必要」ではなく「検討する余地もあろう」くらいに。うんと悪質な場合は、下げるより、そこから救い出したほうがいい。「一時的にはあっても、ちゃんとした住宅に誘導する」だったら、「一時的に」が最低水準でなくてはならないということはないと思う。微妙だが「必要」という言葉は使わないように。
●駒村
「低い方に流れる」と読まれないように、引き上げるために、ダメなところは「引き上げなきゃこうなっちゃうよ」ということなのだけど、「必要」、必ずやるとなると、きつい。他の文言をということ。
全体、「引き上げるためにやれ」ということ。その趣旨は現場に徹底していただく。その上で、こういうこともやってはいかがということ。あとで戻ってこよう。
もう2つ。31ページ、マーケットバスケット。備えている機器によるコストの差。もう一つ、健康の悪化。どう把握すればいいか。次回の見直しでどうするか。
前半、事務局説明を。
●事務局
特別な配慮が必要なケースはいろいろあるという問題意識の指摘だと思う。暖房設備、自分で購入する簡易なストーブは、自分のやりくりで対応してもらうことになっている。長期入院から保護の場合、一時金がありうると思う。そういう手当ができるようにしていく必要があると考える。
おうちが大家さんの事情でそういうものしかないとなると、本人が買ってこれない。別の配慮が必要という指摘だと思う。すぐ脇に、同じお値段で良い設備の住宅があれば、転居してもらうこともひとつの方法。どのくらいの設備であれば費用が割増になるのか、自治体で把握いただいて、特別基準が必要ならば提案いただき判断するという流れになる。
ここでは、難病などで体温調節が難しい人、障害で一日中家にいて暖房費かかる人を「特別基準」と考えるが、他にもいろんなケースがありうる。一般住民とのバランスも見極めてもらって、相談いただくことになると思う。
影響について。山田先生、「健康に悪影響を及ぼすことがないように」は、「悪影響が及んだら後で教えてください」ではない。そうならないようにする。もしあったら、報告してもらって把握する。「懸念がある」を含めて、自治体から情報を上げてもらう。コミュニケーション、アンテナ高くして対応するということと考える。
●駒村
31ページ、「もし課題が出てきたら対応する」、32ページ、「見直しによる影響」→「中長期的影響、生活扶助からの持ち出しが確認されたら、次の検証に活かす」ということでよい?
●事務局
Yes。そもそも生活扶助は基本的な光熱費も含んでいるので、明確な整理が難しい。その話はこれまでの議論で共有されていた。29年検証に向けて、生活扶助の検証の中でも考慮してほしい。
●駒村
他の委員?
●栃本
前文。他の委員の意見ふまえてこうなったと思う。2ページ、下から2番目の「これらのことを念頭に置いて」、「特に、本人の意図に反する転居を強制してはならない」。つながり悪い。
●駒村
今結論出さないと。これも最後までの間に検討する。
他の委員、どう? 大事な文章だから、落とすということはない。
●岩田
要するに、基準部会なので、運用と基準はレベルが違う。分けて考えたほうがいいと思う。基準はこう。だけどケースバイケース。生活保護法の基本精神でもある。その精神にのっとってやるということ。自由権侵害ともなりうるので重要。「特に」と書くと、やってるように思われると、怒る福祉事務所の方もいると思う。
●駒村
基準部会だけど、基準を検討し、波及効果も、ということ。「ただし?」
終わるまで1時間あるから考えよう。誰かよいアイディアあれば。
●山田
栃本委員意見。前文から動かして、19ページ下から2番目あたりに持っていく? 貧困ビジネスを意識した場合に、受け入れる側の問題。ある意味では「囲い込まれている」。それを、本人の意志をあまりにも強調すると、脱出が難しくなる可能性もある。ここの「しかしながら」の文につづけるとか。前文のままで適切なところに入れるのもあり。でもどこがいいか思い浮かばない。
●道中
2ページ左。意に反した転居の強制。具体的に、物理的に「強制」は現場では実際にしない。あるとして、27条の指導指示の形。でもそういう実態はない(みわ注:うーそーだ! 震災後の仙台市とか!)。削除したほうがいい。
●阿部
これはぜひ入れてほしい。福祉事務所に「強制」のつもりがないとしても、「基準額より高いので大家さんと交渉して下さい」という指示でも本人に「強制」ととられる可能性がある。「この住居はあなたにとってふさわしくない」というプレッシャをかけられること自体が好ましくない。それをなくす意味で、ここに入れてほしい。
パラグラフを分けて、
「住は本人の生活の継続性の観点を勘案して、本人の意志に反した転居がないように」
という形にするといいと思う。
住居の継続性、安定性。生活保護、自立の観点から重要。
●駒村
独立した流れにするということ? 生活の継続性・安定性の維持ということから、本人の意志に反したことを広義の「強いる」がないように、ということ?
●岩田
「強制」、強い言葉。転居指導。「指導」が現状でも強い言葉。今の阿部委員の意見を入れて、「本人の意志を含めた転居指導にとどめられたい」と。やってるだろうけど、念押し。
●道中
助言、援助。その一環として。
●駒村
文言確認。◯独立させ、
「住宅の継続性、安定性に配慮」「本人の意志に反した転居指導は行わない」
事務局、よい?
●栃本
ないことを「ある」と解されるのはよくない。
●事務局
「転居指導が必要な場合は、生活の継続性、安定性の観点から、本人の意志を確認し、尊重した転居指導を行う必要がある」
●栃本
最初の5行の意味がいい感じ。
指導が必要だから指導する。必要なければ指導しない。
●岩田
わりあい客観的な問題。「この観点から、必要性を把握し、なお本人の意志も十分に確認した上で、転居指導を行う」? 転居指導される方、する方、立場違う。される方、「しなきゃいけない」と思う。本人、十分説明し、納得し、転居指導していく。引っ越しの持つ、生活の継続性を不安定にさせる可能性。児童虐待の問題も、転居とかかわる。「調整」という言葉を使っては。「指導の際には、意志を確認する」くらいでは?
●道中
いいと思う。
●駒村
今の趣旨で直してください。
●岡部
居住の安定性、継続性ということ。できれば、継続性・安定性・選択性を入れてほしい。
「指導」という言葉。法の条文からすると「指導・指示」。強い言葉。あるいは「相談・助言」。どちらにするかも検討してほしい。
法的な問題で、表現を検討してほしい。
●駒村
前文にふさわしい形にしてほしい。
(後半に続く)