取材記録:第十九回生活保護基準部会(2014年10月21日)傍聴メモ(後編)
社会保障審議会・第二十回生活保護基準部会の開催が、本日告知されております。
しかし前回・第十九回の議事録が、どういうわけか、未だ厚労省サイトで公開されておりません。
そこで当方の取材メモを公開することにしました。
とにもかくにも、どういう議論がされているのか、事実を知っていただきたい一心です。
本エントリーは「前編」の続きです。
参考URL:
「ざっくり」と感じを知りたい方は、「ダイヤモンド・オンライン」の拙記事をどうぞ。
生活保護のリアル: データが明らかにした生活保護の「住」の貧困 社保審・生活保護基準部会作業班の調査で見えたもの ――政策ウォッチ編・第82回
生活保護のリアル: シングルマザー、子どもまでもが“見せしめ”に? 財務省が意図する生活保護世帯への「貧困刑」 ――政策ウォッチ編・第83回
冬季加算について
どういう調査をするか
●事務局
資料2 冬季加算。
事務局案も提出した。
(経緯、設定方法、これからの検討方法についての説明)
最後に※。高齢者、障害者で家にいる時間が長いこと、期末一時扶助の効果の検討。
検証方法のイメージ。冬季に増加する需要。一般低所得世帯はどうなのか。地域別に検証してはどうか。
家計調査を補完するものの必要性。
留意点。調査対象、9000世帯。少ない。5年分のデータを使ってはどうか。五分位などのかたまりを使ってはどうか。単身は少ないので二人以上のデータで検証してはどうか。
9ページの論点、イメージの説明。各ページとも作り方は同じ。
11ページ、冬季に増加する支出。何があるか検証する。下の検証手法。寒い地域、I~III区。11~3月を使って、その例の集計表で集計してみては。
12ページ。イメージ(2)。妥当性の検証。都道府県ではサンプル数が少ない。過去のデータをつけさせてもらった。地区区分。
13ページ。今、冬季の5ヶ月を見ている。それでよいのか。
夏の特別需要の分布も確認してはどうか。
14ページ。家計調査を集計した表。11ページで決定した冬季に増加する費目。世帯人数別、級地区分なしで集計してみてはどうか。
15ページ。冬季の支出が増加する費目。級地間格差を評価。
16ページ。加算額、地区別にどのくらいが妥当かの検討イメージ。
17ページ。夏季の特別需要の検討。
18ページ、住宅構造との関係。
以上。
●駒村
ありがとう。委員から意見は?
●山田?
一点目。16-17ページ。冬季以外、冬季を比較。
夏暑く冬寒いようなところ、どちらも光熱費かかる地域ある。極端ではないところでみないと、支出の差はわからないのでは。
二点目。十分位の扱い。第一十分位の平均は実質第一二十分位。そうならないように注意してほしい。
三点目、園田委員からも。気象区分の適用。これでいいのか。
●駒村
事務局、十分位の扱い、大丈夫?
●事務局、
そうならないように注意する。
●園田
建築分野、地域別の断熱基準ある。気候風土にしたがって、何が必要か。公庫融資基準にも。それと突き合わせればわかる。
方式の検討はしなくていいのか? しないまま実質的変更でいいのか?
●岩田
1点目.保護の要否判定のとき、冬季加算も入っていたと考えるべきなのか? 母子加算もそうだけど、加算だけ取り出して評価することの意味に疑問を持っている。
2点目。冬季・夏季・それ以外、費目別、出せるなら出して、光熱費以外のものもあるはず。それは光熱費ではないから除外するのか。期末一時扶助があるからいいということで他の費目も一緒に見るということ?
●事務局
要否判定。その月に必要な冬季加算は考慮。12ヶ月に平均することはしていない。生活扶助、秋のデータ。全国消費実態調査。冬季の需要は見ていない。生活扶助の検討のときは冬季加算は見ていない。
●岩田
秋のデータ。でも秋の生活保護基準を決めるわけではない。この後の母子加算にもかかわる。児童手当、児童扶養手当、出るのは8月か9月。秋。
生活扶助の相対比較をしたとき、これは既に入っていたのか? と聞いている。もちろん入っていたんだけど、冬季だけ区別する、地域、夏季の問題があるから、これだけ取りあげるというのはわかる。でも生活扶助のとき、冬季加算は入れていたのか、入れていなかったのか。
●事務局
相対比較の検証、冬季加算は検証していない。物価の関係で検証しているということ。
●岩田
今の冬季加算が入っていて比較?
●事務局
ゆがみの部分での検証では入っていない。加算は入っていない。
●阿部
今の関係するところ、家計の中、冬季加算、必要だから加算。でも家計の中で、同じくらい緊急を要するものがあれば、そちらに動く。生保でも一般世帯でもそう。
それを考えると、冬季加算だけ、光熱費だけを比べることが正しいのか。これは留意すべき。生活扶助基準も一緒に考えなくてはならない部分がある。
同じように、今、住宅扶助をやっている。冬の、夏の、需要。どういう住居に住んでいるかで左右される。住宅扶助をいじくりながら、こちらをいじくるのは、いいのか。
16ページ、17ページ、第一十分位、第一五分位との比較、その人達の住居がコントロールされていない。
●駒村
秋のデータ。それでやっていいのかという指摘。データの構成上、家計のなかでどこを調整しているのか。復元するのは厄介な作業。バラしてやってていいのかという留意点。具体的なアイディアは?
●阿部
住宅扶助の議論と切り離して冬季加算を議論。両方共下げるという危険がある。影響、この部会からの最終報告にきちんと書くべき。
●駒村
作業部会で改めて議論したい。今日は事務局のイメージの集計を続けるかどうかの判断。いかが?
(委員からは特になし)
では事務局、住宅の機能の問題もあるということに留意しつつ作業を。
最後の有子世帯の話題。
==母子加算・児童養育加算について 「生保の子」「生保の一人親の子」の差別を作る?==
●事務局
資料3。有子世帯の扶助加算。生活扶助以外の加算。財政審でも指摘された。基準部会でも議論して欲しい。そこで論点と検証案をまとめた。
5ページ。有子世帯の検証。どういう集計をすればよいのか。論点、検証手法。
論点。ひとことでいえば、自立の助長、貧困の連鎖の防止。
検証手法案。児童養育加算の妥当性の検証。ひとり親世帯の特別な需要への検証。母子加算。一般世帯は児童手当を含んでいる。一般低所得世帯との均衡は? 子どもの人数、年齢別に検証。
母子加算の検証。児童養育加算。一般低所得世帯との均衡を検討。就労しているか否か。需要が異なる。就労状況別にも検討。
母子加算、ひとり親世帯の特別な需要の増加に対応。そもそもその特別な需要の増加とはなにか。もしあるのなら、その需要に対する加算額の水準の検証。ひとり親世帯は相対的に所得が低めであることを踏まえた検証が必要では。
サンプル数が少ない。家計調査を利用する可能性も。
母子加算、子どもの貧困解消が目的。でも親が別の目的に使うことがある。ひとり親世帯の需要増加には何があるのかを検証し、目的を明確化し、目的に沿った使われ方をするためにはどうすればよいか検証する。
教育援助、高等学校等就学費。一般低所得世帯との比較。
参考資料。子どもの貧困対策大綱。財政審報告書との関係。
●駒村
委員から?
●阿部
大事なことに気づいた。生保+児童養育加算+母子加算 を比較。でも母子加算、そういう性格の問題ではない。母子家庭の特別な状況に応じたもの。ひとり親世帯、そうではない世帯に比べて不利なこと、多くのデータが示している。生保のひとり親世帯、一般二人親世帯との均衡がとれているべき。児童養育加算までは、二人親でも同様。母子加算はその上で、ひとり親であることに対する加算。それを考慮するべき。
●駒村
一般のひとり親世帯ではないということ?
●阿部
母子加算だけ見るならまだいい。合計額を見るべきではない。
●駒村
事務局、どう考える? 比較対象は一般二人親世帯ということ。
●阿部
二人親がひとり親になったときに同じ生活水準を保つための母子加算。どれだけなくては、二人親と同じ生活水準を保てないのかを検証すべき。
全体のレベルをこういう形で比べると、ひとり親世帯の子どもは、ひとり親世帯なみの生活しかできない。そのハンディを生保世帯の中で作ってしまう。子どもの貧困解消という意味では、格差を生保世帯の中に取り込むべきではない。
事務局案の比較ではダメ。
●事務局
たたき台。おっしゃることを踏まえて、検証手法案を練り直す。
●岩田
老齢加算、母子加算、ずっと考えてきた。
一般世帯の有子世帯と生活保護世帯のひとり親を比べる。一見合理的。でも水準均衡方式、そういう積み上げをしていない。モデル世帯から展開。ひとり親だから、二人親だからいくらという決め方してない。論理的にそんな比較できるかどうか。根本的に疑問。
データ的に、母子加算。子どもが増えたら子ども一人あたりが減る。使えない結果しかでなかった。加算方式、マーケットバスケット方式のとき、母子加算がついてきた。水準均衡になると、費目をバラすとか、類型を別にするということは、できるのか? やるとすれば、新しいマーケットバスケットにしなくてはならなくなる。一般に対してどうか。積み上げて、比較しなくてはならない。そのことをやっているのではないか。そういう疑念がふくらんできた。これまでやってきたことは間違っていたんじゃないかと思う。
常識的には、高齢者と高齢者を比べること常識。でも生活保護基準は、そんなふうに決まっていない。有子世帯、モデル世帯。これは使える。でもひとり親世帯はモデル世帯ではない。
13ページ。比較。本来ありえない。
生活保護基準額、収入。生活扶助相当額の消費支出。収入と収入を比較しないと困る。明らかに、何のためにやっているか、非常にはっきりしてしまうような比較。
これはイチャモン的ではあるが、比較するなら合理的な比較をしてほしいということ。
水準均衡でやっているのに、どういう理由でパーツ分けできるのか、説明して欲しい。歴史的な経緯があるので無理だというなら、パーツ、それだけ外せる理屈を考えるべき。
生活扶助基準における、根本的な矛盾。水準均衡だから「全部比較すればいい」で差があるかどうかでやってきた。その基本的な考え方を、切り崩して新しいマーケットバスケットをやっている。比較によるマーケットバスケット。そういうやりかたをしますか?
●駒村
基準、加算方法。これに類する話、バラしてやっちゃっていいのか。
事務局、たたき台、どう進めていきたい?
●事務局
コメント感謝。直近の子どもの貧困率、16.3%、過去最高。ひとり親世帯の子どもの貧困率、OECD諸国の中で過去最悪。総合的に取り組むことにしている。
母子加算、廃止して復活した。子どもの貧困連鎖の解消という位置づけも加えられた。それも含め、今後の政策の中で、整合するように丁寧に検討。ご意見いただきながら時間をかけて丁寧に進めていきたい。
岩田先生から大きな問いかけ。昭和59年から水準均衡方式。消費水準にあわせてスライド。昭和22年、マーケットバスケット。近年、しっかり検討していこうという枠組みで進めている。生活扶助基準について、検証。取りまとめ。今後、他の扶助や加算についても検討すると確認してもらった。
限界がさまざまある中で、一般国民の目から見て信頼感に支えられた制度として運営する必要があるので、いろいろご意見いただきながら、前に進めさせていただきたい。
マーケットバスケット方式、5年後の検証どうするのか、今、3年かけての議論、5年後に向けての議論の中でご意見いただければ。
冬季加算と住宅扶助、この時期に一緒に検討すること、先生方の目配りのもと、同時に検討することはありがたい流れ。感想で恐縮。
有子加算については息長く。
●駒村
過去の議論の繰り返しでもある。10ページ。これについては、この方法でいいのかどうか、部会でもんでいきたい。
●岡部
そもそも論。一般の生活扶助、一類、二類、加算で最低生活費。「上乗せ」ではないという意味。加算をつけるだけの特別な必要がある。
一般ひとり親世帯と生保のひとり親世帯の比較をすることの意味、どこにあるのか考えるべき。
子どもの貧困対策法、母子世帯、高い比率で貧困。かつ生活保護だと、より厳しい。一般低所得の方もそう。最低生活のひとり親のラインを上げるための母子加算と考えると、意味合いが異なってくる。
一般のひとり親世帯と生活保護ひとり親世帯の比較、低位に抑える話。
子どもの貧困連鎖解消はいい。一般世帯との均衡を考えるならば、積極的に加算で上乗せして均衡をはかるのが通常の考え方。ここを見なおし。検証の前提はどうなのか。
非常に低位なところで比較。どうなのか。
基準、さきほどから、住宅も加算もそう。どこを均衡主義で、ここは対応できないという精査。基準のところ(部会のこと?)で考える必要があるかと思う。
●駒村
作業内容、精査しないといけない。これについては改めて。混ぜていいのかどうかも検討したい。時間ない。今回このあたりで締めたい。
本日の部会をふまえ、作業班、作業。また次回の部会で議論。
●事務局
次回未定。
●駒村
本日、以上。