「生活保護のよくある質問に答えてみました(7)」に対するコメントへの回答
生活保護問題について著述活動を行っていると、毀誉褒貶数々の反応を頂戴するわけですが、「毀」と「貶」は定型文に近いものがあります。
たまには、昨日のエントリー「生活保護のよくある質問に答えてみました(7) そもそも生活保護は何のためにあるのか」に頂いた定型文、おっとコメントにお答えしておこうかと思います。
ワンパターンぶり、ワンパターンであるがゆえに言葉の汚らしさで差別化するしかない状況が、ある程度はどなたにも見えるかと思います。
(時刻は、2014年11月4日11:30に取得しました)
問題の本質は、この「ワンパターン」が何によって形成されたのかにあると思いますが、今回はそこまで踏み込みません。
ありえない徴税システムと、「?」な生活保護費の問題
原口 哲志 トップコメント投稿者 Tameside College
生活保護自体は崇高な理念の元、本当に必要な人には不足無くあって然るべき。
だがこのご時世、小学生と未就学児童の子を持つ30代女性の「月額28万じゃ全然足りない」のは明らかに個人の管理不足。
生活保護の源泉は税金。この人よりも貧しい生活をしながら納税してる人が大勢いるから、逆に言えば多くの犠牲により成り立っている事をしっかり学び、自分の生活が生活保護の規定にもある通り最低限度の生活なのか、よく世の中を知らなければならない。
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生活保護基準以下の収入から課税されるのは、税制の問題
生活保護基準以下でも所得税を徴収されてしまう人がいるのは、所得税の基礎控除額が「38万円(単身者の場合)」という、ありえない低い金額だからです。
この基礎控除額は
「その金額は本人に残しておかないと、本人が健康で文化的な最低限度の生活を営めなくなるから、課税対象にしない」
という趣旨のものです。
ですから、基礎控除額は生活保護基準と少なくとも同等かそれ以上である必要がありますし、実際にそうだった時代もありました。
この問題については、文句を言うべき相手は生活保護利用者ではありません。財務省です。その気になれば、不服申立て訴訟も可能です。このような正しい怒りに対しては、ボランタリーに協力する弁護士も少なくありません。
そういう方々にとって、年金引き下げに対する不服申立て(あまり知られていませんが行われていますし、もしかすると将来は訴訟に発展するかもしれません)・生活保護基準引き下げに対する行政訴訟を行っている人々は敵ではなく、「自分の健康で文化的な生活を守る」という同じ目的のために手を携えることもできるはずの人々です。
味方になれるはずの人を、わざわざ敵にする必要がありますか?
生活保護が恩恵なら、上下水道も道路も公共施設も恩恵
「税金を払っている私たちの『おかげ』で暮らしている生活保護受給者の『くせに』」という主張も、大変よく目にするパターンです。
しかし、国や自治体の税収は所得税・消費税だけではありません。所得税はそのごく一部です。
日本のすべての人の生活は、さまざまな社会インフラを前提にして成立しています。上下水道、道路、鉄道、公共施設。「自分はそのどれとも関係ない」という方はいないでしょう。
ここで
「自分の支払った税は、自分が利用している社会インフラよりも多い」
といえる人はいますか? 非常に例外的な資産家を除いて、いないはずです。
生活保護は、「劣悪な生活を送っている人を社会からなくす」という公共投資です。人的な社会インフラ投資ともいえます。
子ども二人で生活保護費(月額)28万円?
この数字は何が根拠なのか知りませんが、ここしばらくひとり歩きしています。
最高額となる東京都で「母親・小学生1人・3~5歳の子ども1人」という最高額となるパターンで計算してみたところ、母子加算・児童養育加算・冬季加算などを含めて(給食費の実費は分からないので含めず)、232810円でした。
28万円とか29万円とかいう数字が何を根拠にしているのかは不明です。もしかして子どもが障害児だったら、その分の加算がついているかもしれません(一般世帯に対する障害児手当と同じです)。母親が就労していたら、その分「働き損」にならないように若干は可処分所得が増えますから、それも考慮しての話かもしれません。
いずれにしても「働かずに28万円」はありえない話です。
人を攻撃する場面で、その人の生活をさらに低めようとする場面で、虚偽のデータに基づくなんて、ありえますか?
「生活保護があるから働かない」はありうるか?
井上 和昭 トップコメント投稿者 上宮高等学校
生活保護の意義、法的にはわかるがそれに一生ぶら下がる人もいる事も事実、仕事しなくても暮らしていけると考える奴もいる訳で厳密な調査必要です。
返信 いいね! 2 投稿をフォローする 4時間前
生活保護利用者が約220万人いれば、その中には「働きたくないから生活保護」と考える人もいるでしょうね。もちろん、実際にいます。ただ決して、多くはありません。私は「変わった趣味だねえ」で放っておいてよい程度の少数派、と考えています。
その人達は就労意欲がないだけではなく、労働市場で評価されるものをほとんど持っていません。就労に耐えられる程度に健康な心身、就労継続が可能な生活習慣、就労を持続した経験、それから学歴。中卒・高校中退となると、「仕事を選ばない」といっても就労は厳しいものがあります。学歴がなければ何らかの資格? 学歴をまったく前提としない資格、なおかつ就労の役に立つ資格って、自動車運転免許くらいです。しかも生活保護利用者は自動車の保有も運転も禁止、ときています。
就労できない条件を一つ一つ、丁寧にほぐしていくような努力とかかわりこそが必要なのですが、それを誰がどのような形でやるとしてもコストが必要です。
私の周辺には、もちろんたくさんの生活保護利用者がおり、その相当数は現在のところは無業です。そして例外なく、働きたがっています。どうみても無理なのに就労活動をして、失敗して自信をなくしたりします。
私はそういう時、むしろ逆説的に
「一生生活保護でいいじゃないの? プロの生活保護利用者として一生生きていけばいいじゃないの?」
と説得します。逆説ですが、本気の説得です。なぜならば、本人を焦らせなくするために、最も有効な説得方法だからです。
本人が焦らなくなると、遠からず、自発的に落ち着いた日常生活を組み立てます。そこから就労への道は遠くありません。それにしても、いきなりのフルタイム就労・いきなりの生活保護離脱は無理ですが、そこは時間をかけて少しずつ、可能な範囲で実現していくしかないのだと思います。焦って心身の調子を崩して、また不健康かつ無業の生活に戻ったら意味ありませんから。
まあこれは、友人知人としての関わりだからできることでしょう。福祉事務所のケースワーカーが
「一生、生活保護でもいいじゃない?」
とは、とても言えないでしょうから。
制度でできること・制度ですべきことと、それ以外の多様な関わりの中で行われることは、やはり違います。
そして堂々巡りになりますが、生活保護しかなくなってしまう方々の多くは、経済的に行き詰まる前に、人間関係を失ってしまっていたり、最初から持てずにいたりします。
「厳密な調査」をするとしたら、たとえばマズローの自己実現理論の第一段階(生理的欲求)・第二段階(安全の欲求)にあたるものの何がどのように欠けているか、に関する調査でしょう。そこが穴だらけだから、就労(第三段階以後)まで行けないわけですから。
「被差別階級が欲しい」という日本人のメンタリティにつける薬はあるでしょうか?
こちらのコメントには、正直なところ、お答えする意欲が湧きません。しかし、お答えしてみます。
村田 文一 フォローする トップコメント投稿者 福祉派遣 総合QOL福祉事業ライフアカデミー「L⇔Rcastle」副代表兼任PPA「プレゼン・プランニング・アドバンサー」
奥が深いです・・しかし、制定から約70年経過しようとしています!コレを改善するためにはクオリテ
ィアップといっても「繊細な(心臓)バイパス手術」に該当の執刀をしなければなりません。「高不正受給率の高い原因はどんな状況から受給申請された方が多いのか・・・その特効薬とは?」とは綺麗事抜きの荒治療をしなければなりません。
自分としては【成年後見制度の申請or協力雇用主会登録企業への住込労働の義務化】が必要と考えますし【時代に基づいた減免制度対象の改善・範囲拡大】、【収入認定申告優秀者及び生保経由で非課税世帯となった場合は【生活&住宅扶助の終身継続・医療費(※精神通院&保険医療で精神ベース)の負担上限統一化】はすべきと考えます!
不正受給対策は先ずは給付を廃止し、“減免等の権利”に変える事が最大の手段なのでは?
そして収入認定申告優秀者(市役所出頭限定)を優遇にした制度を設ける事が必要だ!
返信 いいね! 1 投稿をフォローする 19時間前
なにゆえに、経済的困窮が「責任能力なしとして被後見者とする」の理由になるのでしょうか。
「責任能力なしとする」「被後見」が、どれほど慎重な手続きのもとに適用され、それでも数多くの問題を産んでいるのかご存知なのでしょうか? 現在の対象は、重度の知的障害者・精神障害者・認知症患者などですが(海外先進国には後見人制度が存在しないこともあります。責任能力は個人的支援によって補えばよろしい、という考え方です)。
住み込み労働の義務化とは、居住の自由を奪って強制労働させるということですが、それは「刑務所で懲役刑に服させる」を刑事司法手続き抜きに行うということです。
人権の制限を刑事司法手続きなしに、しかも経済的困窮を理由に行うということは、「綺麗事抜き」という言葉で正当化できるものではありません。
この方にもう少し考えていただきたいことは、「なぜ、生活保護しかなくなるのか」「なぜ、生活保護から脱却することが難しくなるのか」です。それについては、「良い線」と思われることも少しはおっしゃっておられますので。
「生活保護から抜けたら、額面の収入は増えたはずなのに、(保険料などの自己負担のため)生活がかえって苦しくなる」という現象は「貧困の罠」と呼ばれ、公的扶助制度のあるどこの国でも頭痛の種になっています。
医療と住宅に対する若干の経済的援助、若干の生活費の経済的給付がその解決になることは間違いなく、また、いわゆる「第二のセーフティネット」として機能することも間違いありません。
ただ、それにしても、刑事手続抜きの「貧困刑」という恐ろしい発想には、まったく承服できません。
もう一つ。
基本的なお考えは「就労させれば解決する」のようですが、不正受給の事例第一位は「就労収入の申告漏れ」なんです。
生活保護利用者の方々、もちろん、可処分所得は増やしたいわけです。だから、就労できるなら就労したいんです。でも、就労しても大して可処分所得は増えないし、貯金も制限されてるんです。だから就労収入を隠す人が(後記:金額で全体の0.5%の不正受給の中では)多いんです。この状況(「働いたらソン」)は、2013年からやや改善されましたが。
これは生活保護制度が「最低限度」を前提としているからです。「最低限度」だから余るわけがない、余ったらいけない、という考え方です。
この問題、どこから手を付ければいいんでしょうね? 給付する金額が同じでも、「最低限度」というケチケチした考え方をやめて「働いたらトク、貯蓄もできてトク」となれば、一気に解決しそうな気がするのですが。
「歴史の真実」を示す資料と、反証の資料をお示しください
明石 浩一 トップコメント投稿者 下関市高等学校
此奴大学でたわりには、歴史
の真実の勉強不足でライターなんかやってるな、日本が敗戦した後、老人と女、子供しか居ないのを幸いに略奪と恫喝と殺戮で土地を奪い残った
屑人間と帰国事業で自ら残った奴等と密入国した犯罪者が
生活保護の対象か?みわよしこ、勉強して出直してこい。
返信 いいね! 1 投稿をフォローする 13時間前
その「歴史の真実」を示す資料と、その反証となる資料をお示しください。
歴史学は科学です。科学である以上は反証可能性がなくては成立しません。
「不運だったけど、生きたい」という望みを「恥ずかしい」とする恥ずかしさ
局和彦 トップコメント投稿者 福岡県 久留米市
受給する自体恥ずかしい事。受給する人は一生働かない。恥の文化を忘れた日本は堕落の一途を辿っている。半数は不良外国人と思いますが、いい加減に審査基準を厳しくし堕落者が増えないようにして欲しい。
返信 いいね! 1 投稿をフォローする 4時間前
人は簡単に、いろんな理由で、経済的困窮に至ります。
福岡県久留米市にお住まいだったら、ブリジストンの社員がリストラされて本社であてつけに自殺した事件をご存知でしょう? 旧産炭地で働いていた人々がその後どうなったかも良くご存知でしょう?
「自己責任」といえる部分が皆無とは言いませんが、生活保護を必要とする事態を避けられたかどうかは、ほとんどクジ運のようなものだと思います。
不運な人が、不運な人を救うための生活保護制度で生きようとすることを「恥」と言うことこそ、「恥の文化を忘れた」というべきです。
武士道や儒教がどれほど、上に立つもの、たまたま上に立てた者に厳しい倫理を要求するか。大元になっている「論語」を読めばすぐわかります。「恥の文化」を云々するなら、武士道の元となっている「論語」くらい読んでください。
それに、外国人の生活保護率は確かに高いのですが、半数ということはありません。その背景には、外国人の就労の困難さ・外国人に対する年金制度の差異などがあり、それは公的文書の一部にも認められています。
読むだけで、答えるだけで、うんざりはしますけれど
生活保護に対するネガティブコメントに答えるのは、まことにうんざりする行為ではありますが、答えるたびに、日本の「欠落」が見えてくる思いです。
生活保護を必要としている方の多くは、数多くの「欠落」を抱えています。たとえば健全な生育環境。たとえば、せめて高卒の学歴。たとえば、たまたま運良く正社員として社会人生活をスタートできること。
でも、その生活保護利用者の方々を攻撃する方々の多くも、さまざまな「欠落」を抱えているのが分かります。
これからも、可能な範囲で、「定形」コメントに答えていこうと思います。