取材記録:第二十回生活保護基準部会(2014.11.18) (前編)
厚労省の社会保障審議会・生活保護基準部会では、現在、住宅扶助と冬季加算を中心に、「生活保護基準をどう定めるか」の根幹に迫る議論が行われています。
委員の大多数からは、引き下げに対する慎重論や検討不足への懸念が数多く挙げられています。
厚労省に、税金を使って行った調査の結果や基準部会での議論をどの程度汲み取る気があるかは私の知るところではありません。
「引き下げの方向」とリードする報道も数多く見受けられます。財務省は間違いなくそうでしょう。現在のところ、厚労省も財務省を押し切ってまで独自判断をしようとは考えていないのではないでしょうか。
とり急ぎ、私の傍聴記録をそのまま公開します。
万一(と言いたい)、「基準部会の議論を踏まえて引き下げ」という結論が導かれるならば、基準部会の議論の何がどの程度踏まえられているのか、あるいは踏まえられていないのか、捻じ曲げられているのか。
どうか、皆さんに考えていただければと思います。
生活保護基準部会について
最初に、最低限の情報源をまとめておきます。
生活保護基準部会に関する情報源
議事録・配布資料等は、厚労省サイト内審議会等のページにまとめられています(こちら)。
ただ、ここ1~2年ほど、議事録の公開は遅くなる傾向があるように見受けられます。本日2014年11月19日現在、前回(2014年10月20日)の議事録はまだ公開されていません。ご関心ある方は私の傍聴メモおよび「ダイヤモンド・オンライン」の拙記事をご参照ください。
取材記録:第十九回生活保護基準部会(2014年10月21日)傍聴メモ(前編)
取材記録:第十九回生活保護基準部会(2014年10月21日)傍聴メモ(後編)
生活保護のリアル:データが明らかにした生活保護の「住」の貧困 社保審・生活保護基準部会作業班の調査で見えたもの ――政策ウォッチ編・第82回
生活保護のリアル:シングルマザー、子どもまでもが“見せしめ”に? 財務省が意図する生活保護世帯への「貧困刑」 ――政策ウォッチ編・第83回
生活保護基準部会の部会委員は?
出席者一覧は、議事録の冒頭に掲載されます。「思われます」というのは、現在の委員の一覧がどこかにあるというわけではないからです。なんだか良くわからないメンバー入れ替えも。
障害者問題に関連する政府委員会で、第二次安倍政権成立以後、このことは深刻な問題の数々を引き起こしています。障害者本人である委員が減少させられ、特に精神障害・知的障害では非常に少数またはゼロになっていることも。一方で、医療・介護・家族会の委員が増加し、多数決では必ず障害者本人たちが負ける構造に。医療業界・介護業界・家族と障害を持つ本人の利益は、いつも一致するとは限らず、対立することも少なくありません。そのことを考えると、これは非常に由々しい問題なのです。
脱線はこのあたりにして、現在の委員と思われる方々の一覧です(敬称略)。
駒村 康平 (部会長)
岩田 正美 (部会長代理)
阿部 彩
大竹 文雄
岡部 卓
栃本 一三郎
園田 眞理子
道中 隆
宮本 みち子
山田 篤裕
生活保護や社会保障について詳しい研究者が多数。新自由主義支持で知られる方もおられますが、若干はそういう方もおられたほうが議論が深まり、福祉論者だけでは出来ない議論が可能にもなるでしょう。
現状は、それほど問題のあるメンバー構成ではないと思いますし、きちんとした議論がされているとも思います。「基準」の設定に関する議論に生活保護利用者本人の委員がいないことは、それほど大きな問題でもないかと思います。基準部会や部会委員に生活保護利用者の声を届ける手段は、今のところ、なくもありませんし。
ただ、生活保護制度そのものの行方に関する議論にも生活保護利用者本人が公的には含まれていないことは、非常に大きな問題だと思います。そもそも、現在はそんな部会ありませんし。非常に困難な課題だと思いますが、将来的にはそういう部会を設け、そこには、さまざまなタイプの生活保護利用者をぜひ含めてほしいと思うところです。清く正しく貧しく美しく問題少ないタイプに代表させるのではなく、ギャンブルがやめられないとか、不正受給を経験したとか、援助があれば意思表示ができるとか、そういう多様な困難を抱えた多様な方々ご本人に声をあげてほしいと思うところ。有識者を何人集めても分からないことが、ご本人たちによって明らかにされることは間違いないでしょう。
いすれにしても、最大の問題は、政府が審議会での議論をどの程度汲むかなんですよね……。「財政審のいうことは聞く、社保審は財政審の言いなり」では困ります。
そして少なくとも現在のところ、社保審・生活保護基準部会は、財政審の言いなりにはなっていません。大げさでなく、最後の希望。
2014年11月18日の傍聴記録
住宅扶助について
●駒村
開会挨拶
●事務局
大竹委員欠席。園田委員遅刻。?委員、もう少しで到着。
●駒村
前回。住宅扶助について検討作業班の報告が中心。引き続き議論する。冬季加算、検討作業班が集計作業している。こちらも検討する。
事務局、住宅扶助について報告を。
●事務局
(資料1説明。なお最後のページの「事業者」は一社とのこと)
「生活保護世帯を含む全世帯」と「生活保護世帯」の住環境を比較? なんで年度違うの?
●駒村
作業班から補足は?
●園田
説明で「生活保護世帯」「一般世帯」の比較。注で「住宅土地統計調査は生活保護世帯を含んでいる」と説明。でも一般の人は「一般世帯は生活保護世帯を含まない」と解釈する。マスコミの注目大。誤解を招かないように、注ではなく大きく書いてほしい。
●駒村
重要な指摘。事務局、対応できる? (事務局、うなづく) 他に班員から補足は?
●岩田
既に住宅土地統計調査、平成23年版が地域によっては確定。速報版も。まだ見切れていないけれども、平成20年度より少し上がっている。最低居住面積以上で。
変な言い方だけど、基準部会を常設でやっている。検証をするとき、いつも古いものを使うのをやめて、少しでも新しい統計を使うということだと思う。もう23年度出てきているのに、20年度で? 私はなんとなく釈然としないものが。
さっきの報告にもあったように、SUUMOでは下がっているということ。でも25年度を見てもそうなのか。25平米、民間借家、平均より上がっている?
●駒村
時点が違う。受給者26年、SUUMO?年、住宅土地統計調査、20年。個票データまで使える状況ではないということで、今日は客観的なデータから分かる範囲で比較。政策に反映していくときには、質がよくなっていることを踏まえてほしい、ということ?(岩田先生のほうを見る)
●岩田
補足。基準部会、今常設。住宅扶助をやるときに「今使えるのは●年度か」という話ではなく、「平成●年度の個票が使えるようになったからやる」ならわかる。でも、宿題がぽんときて、その時に使えるデータでやる。これはおかしい。なるべく、そうできればいいと思う。今回しょうがないのは分かる。実際にやるときに何らかの補正、「家賃は下がっている」という前提、「基準を満たしている世帯は少ない」とか、念のため?することが必要。
●駒村
事務局留意して。班員以外からの意見は?
現行の住宅扶助でも不足がはっきり、地域差の検討もまだ不十分、サービスの対価は?
●道中
40ページ
住宅の最低居住面積水準満たしてないところ、はっきり浮かび上がってきた。42ページ。特に単身者。49ページ、生活支援とあわせている事業者へのヒアリング。
一つ気になること、サービス付き高齢者向け住宅。23年より、現在5019戸。ヒヤリングした事業者、どこか分からないが、内容いろいろ。優良だったり貧困ビジネスだったり。65歳以上、東京圏で290万人、大阪220万、数は違わない。サービス付き高齢者向け住宅、大阪は東京の倍。関西、狭い住居にいろんなサービス、介護など。トータルで収益物件にしている実態。管理コストが課題。そういうところも充分に議論してほしい。サービス付きの高齢者住宅のヒヤリング、どのようにやったのか。特に関西と東京で全然違う。その辺を詳しく。
●駒村
49ページ、一社。場所は東京。
●園田
本来事務局が答えるべきだが、今、国交省で厚労省と一緒に(サービス付き?)高齢者向け住宅の悉皆調査を企画。自分、一委員。別途ヒアリングがされると聞いている。
●岡部
46ページ~49ページ、42ページについて。極めて狭隘、設備が充分でないところで生活をしている方。サービス付きのところと、サービス付きでないところがある。簡易宿泊所にもサービス付きのところがある。その上で、貧困ビジネス、住宅扶助+生活扶助に対人サービスのコストを入れている。扶助の目的が不明確に。住宅扶助は住宅。対人サービスは別立てで考えることが大事なのではないか。意見としては、園田委員が言った、貧困な状態で住居がない方、? に対しては対人サービスが必要であろうということ。それは別立てで。住宅は住宅で。
●事務局
ご指摘感謝。指摘を活かし、関西の実情も踏まえて活かしていければ。
敷金・礼金・更新料の評価は? 家賃月額に反映している場合もあるのでは?
●岩田
ちょっと確認。住宅土地統計調査、家賃には敷金・礼金・更新料は入っていないという解説あった。住宅扶助、家賃+修理料。敷金・礼金・更新料は? 比較できるかどうかということ。
●事務局
住宅扶助とは別に追加で出す形。分けている。
●岩田
住宅扶助として追加?
●事務局
費目としては住宅扶助費の中。
●山田?
精査しなくてはならないのは、支給なし→支給あり につれ、1.05倍以上使っている割合が少なくなっていく傾向がある。これをどういうふうに考えるか。多く使っているように見えるが、含まれているから敷金の部分が出てくるのかどうか。家主と受給者の間で、そういったことを理解して契約が結ばれている実態があるのかどうか。
●事務局
(顔を見合わせるなど)
●駒村
今日は出てきたものをぱっと出しただけ。確認をする必要があるという指摘。他の委員からも、留意が必要だと思ったら意見を。栃本委員は?
高齢者・障害者のニーズに応じた面積に、ふさわしい設備はついてくる? 子どもの貧困問題、子どものいる世帯の「住」と関係あるのでは?
●栃本
まだ理解不足。今回調べていただいた、高齢者・障害者のための設備、浴室、洗面所関係を見ると、一般世帯より数%低いという問題はあるが、極端な差はないという理解をしていいのか。政令都市、生保世帯と一般世帯を右左でみて、高齢者・障害者のための設備、生保の方が高いというのが若干あるが、若干低い程度とみていいのかというのがひとつ。
面積と家賃の関係、面積が上がると、家賃が上がると、高齢者・障害者のための設備も上がっていくものか。それを尋ねたいというのがひとつ。
●駒村
一つ目、実質的な水準に差があるのかどうかという問題? 二つ目、家賃と設備、面積と設備の関係?
一番の点について。
●阿部
統計的に差があるかどうか、その差をどう見るかだと思う。自分、単身世帯、設備の条件を満たしている住居、半分。かなり差がある。しかも世帯構成、高齢者が多い。一般の単身世帯、若い人が多い。それを考えると、生保の高齢者、厳しい状況に置かれている。また(複数世帯でも?)面積、55%しか満たしてない。一般、75?%。母子世帯が多い。勉強の環境でも重要。貧困の連鎖を断ち切るという点からみても重要。国交省の基準を満たしていないのは、由々しい。
●駒村
(聞き取れず)
●園田
メノコで5%。
(栃本委員、駒村委員の制止をふりきって自分の疑問を繰り返すなど)
●駒村
栃本委員の二つ目の質問、家賃と設備、面積と設備。
事務局としては分析はした?
●事務局
4ページ目の家賃関数。住宅土地統計調査。説明変数としては有意。係数も高く出ている。生保世帯だけで見た場合、家賃分布が偏っているということがある。家賃と設備、相関が弱い。
●駒村
係数が低い? 統計的に有意でない?
●事務局
一部で有意でない変数。係数も低く出ている。
●駒村
面積と設備の関係? やってない?
●事務局
あまり相関係数は高くない。
●栃本
もっと細かく見ると、もっと面白い、興味深いデータが出ると思う。
●阿部
後ろのほうの、生活保護受給世帯と一般世帯の面積別の家賃分布から見ることができるのでは。19ページ以後。面積。
●駒村
設備の話は分からない。
困窮している人の「最低限」の保障には費用が必要、公営住宅でも民間借家でも同じ
●園田
この基準部会では、今回の調査で具体的なことを議論。でも全体を俯瞰してみると、今日の資料で重要なこと、42ページ。ここは厚労省の中、今回は住宅扶助を議論している。国民から見ると、厚労省も国交省も関係がない。健康で文化的な生活が保障されているのかどうか。公営住宅と民営借家を見ると、公営とUR、居住水準を満たしている住居が80%。家賃、0.9に集中。一定の質のところに安い家賃で入居できる。住宅扶助はフロー。でも公営住宅、別の形で税が出されている。建設補助。これによって質が保障され、しかも税なので見える形の住宅コスト(?)が減る。公営住宅にはいれている保護世帯は15%。残りの85%は、民間賃貸住宅。立てられたときに税が入っていない。だからフローで高い家賃を払わないと、大家さんが納得する家賃にならない。
「何らかの形で困窮している人に対して、ボトムを保障するということであれば、お金がかかるんだ」ということを共有すべきだと思う。私としては、「厚労省の」住宅扶助に参加しているつもりはない。一国民として困窮した時に何が保障されているのかを議論したい。
震災被災地を含め、地域ごとの事情を汲むには区分の見直し必要
●岡部
少し技術的な話。47、48ページ。民間事業者のヒアリング。住宅の賃料下落。でも宮城県だけは震災の影響で上昇。いくつも「宮城県を除いて」。住宅の設定のしかた、級地制の基準の中では、宮城県のような被災を受けた地域、配慮されないということもありうる。需給のバランスで充分な住宅供給ができないところ、住宅は高騰。一定の配慮が必要なのではないか。一応は級地というところで決めているけれども、こういう場合については、上限額を上げるとか据え置きにするとかいうことが必要なのではないか。
級地は3級地2区分。この基準が、3ページに区分が出されている。どのくらいの割合か。住宅は特にそういうのが現れている。級地の中で枝があったとしても、相当の地域性がある。家賃相場からいって、アッパーと下限のところ、技術的なことを考えるならば、もう少し細分化するということが考えられないのか。
もう一点。世帯人員、5ページ・6ページ。非常に面白い数字に見える。しかし、生活保護、どういう人が多いのか。単身ではどういう人が多いのか、2人以上ならどういう人が多いのか。2~6人、7人以上とかいう大枠ではなく、もう少し細かい刻み方を考えるとか、世帯類型に則した決め方を考えるとかする必要がある。技術的に難しいのかもしれないが、住宅扶助の金額に跳ね返る形でやってほしい。
●駒村
具体的な話が3点。事務局、被災地への配慮は? 3番目は、級地の細分化の話。事務局、コメントは?
(岩田委員と事務局、譲りあう)
●岩田
たぶん1950年代の考え方。5ページの真ん中の図のように、そんな世帯はほとんどない。出すときは、「4人以上に丸める」というようなやり方がいいのかなと。人数の計算、下でいいのかなと思う。
園田先生、国交省だと複数世帯で単身より小さくなるケースは?
(園田委員、かぶりをふる)
ない? ならそれを援用すればいい。
世間で「こんなに高い」と言われるけれど、そんな世帯は非常に少ないということが隠される。6人以上世帯、統計がそうなっている。出し方の工夫。現状にあった出し方、でもレアケースの計算式は必要。
●山田
関連する。世帯人員、設備、一方の極として細かく精緻にという考え方はありうるが、あまり細かく精緻にするとフレキシビリティを失う。その間をうまくとる必要。細かくしすぎるリスクも。前回の資料に出てきた生活保護受給世帯、「近隣より明らかに高額」は非常に少ない。上限額の中でうまくやりくりされている。細かくしすぎることのリスクある。
●事務局
被災地の場合、現在もしっかりした住宅が確保しにくい場合、障害者の1.3倍基準を健常者も使えるようにしている。今後もそれでいいかどうか。級地の見直し、難しい部分がある。次回に向けていろいろやっていきたい。
●栃本
住宅扶助、住宅の最低保障。重要なこと。なぜ民間借家のほうに住まなくてはならないか。我が国の住宅政策の問題。
先日、いわきに行ってきた。仮設住宅。仮のもの。一時的とはいいながら、かなり大変。
冬季加算について
●駒村
資料2について事務局説明して。
●事務局
(資料2(冬季加算)説明)
●駒村
質疑を。
「光熱費」はどの程度寒冷・酷暑とリンク? 時期は妥当?
●岩田
今回はじめて家計調査を使って月別に調査。
光熱費というのは、上下水道を除いている?
家計調査の月次調査を見るにあたっての注意。使った月ではなく払った月。8月に電気代使っても支払いは9月。ガス代も1ヶ月ずれる。水道もそうだと書いてある。
年間だと季節調整値を使うので問題ない。カレンダー要因が注意点。でも8ページそうはなっていない。何か調整した?
●事務局
特に調整していない。
●岩田
家計調査、それ自体数が小さい。2人以上世帯、8ページの表。単身世帯を扱う場合、会社の寮を調査地区にしている。家計調査、会社の寮を入れている。光熱費、安く出る。
カレンダー要因、出るはずだが、あまり出ていない。なぜだろうかと思った。
統計局に念押しをしてほしい。これで大丈夫かどうか。月別で使うときは危ない。5~11月と12月~4月。期末一時が出るので12月を除外。
一年を通して、季節調整値をかけないと。カレンダー要因もある。今のように口座引落になると、ズレが生じる。
ところが、この結果はそうではない。不思議に思った。これは正しいということであれば、それはそれでかまわないが、念のため聞いて欲しい。
単身世帯の抽出の仕方、関係ある?
●駒村
単身のところ、非常に気をつけなくてはならない。今すぐ確認を。何月を選ぶかも重要。支出と使用した月とのズレ。確認を。
●事務局
確認はする。実際に支出がどうか。実際に使用した月と支払い月。電気、翌月に請求書。冬季加算、11月~3月。総務省との関係では確認。
特に高齢者世帯の雪かき・雪下ろしなどの費用は? 見方や地域区分、これでいいの?
●山田
後の方のデータ、光熱費をみている。冬季に増えるもの、これ以外にも細分化して見れば、雪かき、雪下ろし、豪雪地帯での費用。細かく地域を考えた場合に重要。そういう費用は通常はどういうふうにカバーされている? 費用、降雪量との関係、そういう要素を含めて考えるべき。
●阿部
同じポイント。3ページ、どの費目が冬季に増加するか。一般世帯の2人以上世帯、季節ごとの差額を見て、光熱費のみという結論。一般世帯において、冬のコート、長靴など、ある程度はストックとして持っているようなものも。新規の購買という意味が薄まってくる。全体的な平均を取ると。
必需品という観点から、最低生活の中から必需品を揃えていくことができないと最低生活が保たれない。この方法で本当に生活保護世帯の冬季にかかわる増加支出が全部把握できていて、光熱費以外は必要ないと結論づけてよいのか。もう少し猶予する必要があるのでは。
初期投資か、ランニングコストを容認するかの議論も必要では?
●園田
11ページ。建物の構造別に冬季の増加支出を。木造は非常に費用が増えて、鉄筋・RCはそうでもない。でも住宅扶助費で言ったことと重なる。最初の住宅の質が保障されており、断熱性が高いと、あとでランニングでかかる部分はそれほどでもない。省エネ基準、「この地域ではこの程度の省エネをしてほしい」と、経産省と国交省が出した基準。
初期値の状態が良い状態をキープされていないのを、月々のお金で辻褄を合わせる構造。そもそもが良くないと、月々の追い銭、フローが大きくなる。
そういう関係にあることを前提において、どうするか議論する必要があるのでは。
サンプルサイズ小さすぎない? これで結論出せる?
●山田
追加のコメント。岩田委員指摘のとおり、はじめて家計調査を使った。サンプルサイズの懸念から数年分をプール。
13ページ、明確に注で書かれている下から2つ目。プールしても小さくなる。5年間プールしても、サンプルサイズの問題を免れない。
サンプルサイズの小ささから、区分の仕方による平均値、幅を持ってみなくてはいけない。根拠付けに使ってはならない数値になっているかもしれないことを気をつけて見なくてはいけない。
現行のI区、豪雪地も。区分で見た平均値が出ても、条件を見ていくと、冬季にお金がかかるところが平均化されて、さらに小さいサンプルサイズで見ていることに注意する必要がある。信頼性を出すには非常に注意しなくては。
地域区分は見なおして「都道府県」より細かくしてもよいかも、と厚労省回答
●駒村
考え方として聞きたい。議論の可能性として、冬季加算、都道府県でなければダメ? 省エネ基準、市町村。都道府県と違うあり方、ダメ? 事務局、答えられる範囲で。
●事務局
山田委員の照会。雪かき費用。今、住宅維持費で雪囲い・雪下ろしはある。雪かきについては出していない。今後、われわれの方で検討を行っていく中で考えていきたい。
駒村先生、地域区分。都道府県という決め付けはしていない。
●駒村
サンプルサイズの課題は悩ましい。どうする?
これ妥当なデータ? エンゲル係数が異様に高いけど?
●岩田
直接冬季加算にかかわる話ではないが、14ページ、2人以上世帯の年間収入との比較。エンゲル係数との比較。こんなに高くない。なんか独自? 基礎的支出に対する食費をとった? 消費支出に対する食費? 平均が23.6%(直近)。エンゲル係数はだいたいそんなもん。不思議。独自集計? 何か間違ってないですかね?
●駒村
事務局、確認を。
●事務局
家計調査の5年分。若干数値はズレるかと。
●岩田
家計やっているものの常識でいうと、第一十分位はこんなもの。高齢。母子は別だけど。どういうふうに出したのか疑問。分位を考えるとき、以前も山田先生から意見。平均を取るのか? 第一・第二の間に変曲点も。冬季加算、5分位でほとんど問題ないと思うが。今後検討してほしい。独自集計がいずれにしても気になる。間違ってないか、どうしてこうなったのか分かるといい。4ページ、要因の注意(?)があまり出てこない。
分位設定と何か関係? 確認をしてほしい。
(後編につづく)