2016年に相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で起きた殺傷事件の被告の手記などをまとめた書籍を、下関市立中央図書館の西河内靖泰館長が評価するような発言をしたとして、静岡県立大短期大学部の佐々木隆志教授が25日、発言の撤回と謝罪などを求める陳情書を市教委の児玉典彦教育長宛てに出した。市教委は文書で回答するとしている。

 問題の書籍は「開けられたパンドラの箱 やまゆり園障害者殺傷事件」(創出版)。佐々木教授は、創出版社のブログに引用された西河内館長の「うちの図書館でも入れましたし、個人でもアマゾンで注文して入手しました」「(職員も)そんなに問題になるような内容とは思えませんが、といっていました」などの発言を問題とし、「障害者や関係者はさらなる苦痛と不安を増大させた」と批判した。佐々木教授は出版前の6月、本出版の差し止めを求める署名活動を始め、現在も続けている。

 西河内館長は取材に対し「図書館に入れることは問題ないという趣旨で発言した。公に出版された本について、図書館は本の善しあしを判断するところではない。判断するのは読者だ」と話した。【上村里花】

〔山口版〕