
働き方の多様化が進む昨今、場所にとらわれず勤務できる「リモートワーク」を導入する企業が増えてきました。通勤時間を省けて、自宅やコワーキングスペース、カフェなど、さまざまなところで自由に働けるのは大きな魅力です。
オンライン会議を変える、2つツール
そんなリモートワークにつきものなのが、オンライン会議。すでに数多くのツールが存在しますが、シスコシステムズの「Webex Teams」もそのひとつ。
チャットやビデオ会議、ファイル共有・閲覧などが可能で、パソコンやスマホ、タブレットのブラウザまたは専用アプリで使用することができます。
中でも特に注目したいのは、デジタルホワイトボードの「Webex Board」と組み合わせることで、さらにチームコラボレーションを高められるということ。
「Webex Board」は一見するとただの大きなディスプレイですが、実は、1台で会議に必要な「ホワイトボード」「ビデオ会議」「会議用モニター」という3つの機能を備えています。
「Webex Teams」と連携すれば、ここに書き込んだ文字や図表を、リアルタイムに各自のデバイスに共有することが可能。
この2つのツールを使うことで、オンライン会議はどう変わるのか?
世界各地に拠点を置くグローバル企業のHouzz Japan株式会社(以下、Houzz)に実際に使ってもらいながら、その特徴やメリットを見ていきましょう。
Houzzってどんな会社?
今回、「Webex Teams」と「Webex Board」を試してもらうHouzz Japan株式会社は、"住む人と住まいの専門家をつなぐ、世界最大級の家づくりとインテリアデザインのプラットフォーム"の「Houzz(ハウズ)」を運営しています。
「Houzz」のサイト上では、建築やインテリア写真、そして住まいの専門家によるアイデアやアドバイスなど、家づくりに関するあらゆる情報やサービスを提供。日本を含め世界15カ国でサービスを提供しており、グローバルで多様性のある働き方を実現しているそうです。
海外との会議が多く、リモートワークも一部認めているため、オンライン会議も自ずと多くなります。当然、社員のみなさんはオンライン会議に慣れているのですが、「Webex Board」のようなデジタルホワイトボードを使用した会議は、今回がはじめてとのこと。
百聞は一見にしかずということで、早速オンライン会議を行ってもらいました。
4人のメンバーでオンライン会議をスタート
今回のオンライン会議の参加者は合計4人で、3人はオフィスの会議室、1人は自宅から参加します。
議題は「新オフィスのインテリアについて」。実は年末にオフィス移転が決まっているHouzz。今日は、そのオフィスで使用するインテリアや内装の雰囲気について話し合います。
早速、全員が「Webex Teams」をインストールしてアカウントを作り、4人がやり取りをするグループを開設します。
グループを開設したら「Webex Board」と連携。これで、「Webex Board」の画面が各々のパソコンの「Webex Teams」上で共有されるようになります。
各自の「Webex Teams」もしくは連携している「Webex Board」からグループ宛に発信することで、すぐにオンライン会議を始められます。
「Webex Board」には12個のマイクとスピーカー、4Kカメラと4Kモニタが搭載。参加者の顔を高解像度で表示しながら、まるでその場にいるかのような感覚で会話ができます。
今回は、リモートの1名は「Webex Board」の卓上版と言える「Cisco Webex DX80」から会議に参加しました。もちろん、スマホやタブレットでも参加可能です。
ホワイトボードを共有しながらブレスト会議
会議の始まりはブレストから。画面をホワイトボードに切り替えて、ざっくばらんに意見を出し合いながら「Webex Board」に書き込んでいきます。もちろんこの間も、リモート参加者とは音声で会話が可能です。
リモート参加者の「Webex Teams」にも「Webex Board」に書き込まれた内容がリアルタイムに反映されるので、会議室にいるのと変わらない感覚でブレストに参加できます。
書き込んだ内容は「Webex Board」と連携した「Webex Teams」のスペース内に保存しておけるので、次の会議の際に途中になっていたホワイトボードを呼び戻すことも可能です。
資料に書き込みながらミーティング
ブレストのあとは、資料を共有しながら会議を進めます。その資料とは、「Houzz」のサイトに掲載されているインテリア写真。
「Houzz」には、「写真を見る」「専門家を探す」「商品を見つける」等の機能があり、その中の「写真を見る」には1700万以上の事例写真が世界中から掲載されています。
この事例写真から、移転先のオフィスに採用したいインテリアや内装の写真を選び、参考資料としてみんなで話し合っていきます。
会議室側ではメンバーが「Webex Board」の周りに集まり、写真にコメントや印を書き込みながら、話を進めます。
取り入れたいポイントや間取りなどを直接書き込むので、イメージも膨らみ認識に齟齬も生まれません。
自宅メンバーが置いてけぼりになりそうですが、それも大丈夫。PCやスマホからも、「Webex Teams」に表示された資料に書き込みが可能。
その書き込みは即座に「Webex Board」に反映されるので、別々の場所にいてもひとつの会議室で一緒に話し合っているように意思疎通ができます。
会議後はすぐにデータを共有
会議が終了したら、ホワイトボードの画面や書き込んだ資料をスクショで保存。「Webex Teams」のグループチャットにアップすれば、会議に参加できなかったメンバーとも共有することができます。
前述しましたが、会議が途中で終了した場合は、「Webex Board」と連携した「Webex Teams」のスペース内に保存された内容を読み込んで、会議を再開することも可能です。
2つのツールで、会議はどう変わった?
最後に、メンバーに「Webex Teams」を使った感想を訪ねると、
「グローバルな会社で、リモートワークなど多様性のある働き方を実現しているHouzzにとって、便利なソリューションだと思いました」
「大きなファイルでも手軽に共有できるので、スムーズに会議が進みました」
…といった好意的な声が聴かれました。
また、「チャットでやりとりする文章に、ボールド、ハイライト、アンダーラインなどを簡単につけられるので、チャットにメリハリがつけやすかった」という感想も。会議だけでなく日常のやり取りでも、仕事の効率化に一役買いそうです。
「Webex Board」についても、以下のような感想が。
「大きなスマホみたいで直感的に使えました」
「4K画面なので写真がキレイ。小さい文字もしっかりと読み取れます」
「ホワイトボード機能を使うと会議の幅が広がり、新たなアイデアが生まれそうな感じがします」
なかには、「会議がないときは、オフィスの入り口に設置しプロモーション動画を流すのに最適。会議以外でもさまざまな使い道がありそう」といった意見も。
ユーザーなりの新しい使い方を見つけることもできそうです。
グローバル企業で、先進的な働き方を実践するHouzz。毎日出社して同じ空間に集まるといった従来の働き方と異なるからこそ、メンバー同士のコミュニケーションがより大切になります。
そのコミュニケーションを手助けしてくれるのが、今回紹介した「Webex Teams」と「Webex Board」をはじめとした、クラウド会議ソリューションの「Cisco Webex」。
別々の場所にいるメンバーの共同作業を円滑に進めさせてくれるから、さらなるチーム力の向上にもつながりそうです。
クラウドを活用しているので、サーバーなどの構築や運用も不要で、手軽に導入できるのも魅力。オンライン会議を頻繁に行う企業であれば、一度試してみる価値はあるでしょう。
Screenshot: Houzz via Webex Teams, ライフハッカー[日本版]編集部 via Houzz
Photo: 大塚敬太
Source: Webex Teams, Webex Board, Cisco Webex DX80
林田孝司
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