kemoxxxxxの日記

kemo cityからの脱出

機動戦士Zガンダム 百式 クワトロ・バジーナ 19

☆このシリーズは百式とクワトロ(シャア・アズナブル)をリスペクトした100回シリーズになります。

www.kemoxxxxx.net

ブレックス暗殺で試されたシャアの覚悟とは?

ダカールでの地球連邦議会の前にアポロ作戦をティターンズは実行する。ブレックスはクワトロに政治としての場の戦いを教えようとしていた。

シャアは実質ジオン公国の王子であり父ジオン、思想家の息子である。しかしジオン軍の指揮官士官でもあり、モビルスーツ乗りでもある。軍を統率する政治家でもある。そしてニュータイプを憂う思想家でもある。

シャアその全てが完璧じゃあないんですな。完璧と言えば窮地に立たされた時の緊急脱出能力ですかね。

王子の座をデギン公王に奪われ、政治家としてギレン・ザビに負けた。ジオン軍の指揮官としてはキシリアの言いなり(最後は殺してみせたが)、モビルスーツ乗りとしてはアムロに完敗。思想家としてもブレブレ。このダメさ加減がシャアの魅力と言って良い。

今日はブレックス准将から彼は一体何を学んだのか?を検証する。


クワトロのエゥーゴ参加の大義は?

一年戦争後、シャアは地球圏を偵察をする言い分で小惑星「アクシズ」を離れて、ティターンズが丁度地球で悪さをしているから反地球連邦軍エゥーゴ設立に興味を持ち、エゥーゴ幹部らと接触しブレックス准将に旧ジオンのモビルスーツ技術、RMS-099のガンダリウムγ合金の装甲を使ったデータを持ち込み、連邦軍の士官の立場と偽名を取得して、エゥーゴで旧ジオン開発者達と新しい戦力となるモビルスーツの開発に着手した。

そしてそのRMS-099は赤いモビルスーツ、「リック・ディアス」と完成し、クワトロのエゥーゴ初の愛機となる。

そこでブレックスのエゥーゴの旗艦アーガマに乗り、ティターンズと対峙する決意をしたに違いない。

本来ならばアクシズを引き連れて反地球連邦エゥーゴなどに参加せず、ネオ・ジオン軍を立ち上げてティターンズ・地球連邦軍と対峙した方がストレートな話なのだが、ここがZガンダムの複雑さ。

アクシズでシャアとハマーンの政治的・軍事的意見が対立したのか?苦悩の末か?このグリプス戦役の戦況が進むに連れて、やがてエゥーゴの主義主張が自分と同調することになったのか?シャアはエゥーゴの最前線の戦術指揮官として参加することになった。


ブレックスとヘンケンの会話

第5話でブレックス准将とヘンケン中佐の会話があった。

ブレックス「知っているかね、赤い彗星と呼ばれた男を」

ヘンケン「自分は、ア・バオア・クー開戦の時、後方のサラミスにいました」

ブレックス「ほう...」

ヘンケン「しかし、あのジオングというのは見ていません。ですが、なんと言いますか、赤い彗星の力といったものを感じましたし、今も感じますね」

ブレックス「誰にだ?」

ヘンケン「クワトロ・バジーナ大尉にです」

ブレックス「なるほど。彼はジオンダイクンの意志を我々スペースノイドに伝えようとしている」


てゆうか、トーレス聞いてんじゃん!丸聞こえですよね。トーレスの前で話していいんでしょうか?トーレスはおしゃべりだから、「クワトロ大尉がシャア・アズナブルだってさ!」って艦内のクルーに話してもおかしくない。


U.C.0087・08・17 エゥーゴ指導者ブレックス・フォーラ准将暗殺される

カミーユが地球でご活躍(なかなか宇宙に戻るチャンスが無かった。でも地球で恋を出来た)している間、クワトロ大尉は政治的な動きで忙しかった。ファとカツをモビルスーツの訓練を月で受けさせたりと、軍事的作戦をブレックス准将、エゥーゴ首脳とこれからのエゥーゴの立ち回りに動いていた。

その一つの任務が准将と地球に降りることだった。ブレックス准将の護衛を兼ねてのダカールの連邦議会に参加するシャアであったが、議会ではティターンズの多数派工作によりエゥーゴは議会で手も足も出ない。そんなブレックスは一か八かの賭けで「緊急動議」の提案を模索するも、その夜あっけない暗殺で終わるのだった。

ブレックス准将「君がエゥーゴの指揮を執れ……シャア・アズナブル……」と言い残し亡くなってしまう。

はなからクワトロはシャアだと知っていたブレックス准将は、スペースノイドの将来のためにもシャアに政治的な重要性を説いて死んでいった。だから政治家として未完成だったシャアはブレックスから学んだところが多かったのではないかと予測する。


シャアの思想家としての未熟さ

かつての連邦軍の宿敵、カイ・シデン、ハヤトコバヤシ、アムロ・レイから「何故シャア・アズナブルとしてこの国の首相にならないのか?」とか「何故皆をまとめ上げて組織を率いないのか?」と散々言われるシャアだったが、のらりくらりと政治的方面から関与すること自体を遠ざけ拒み続けた。

シャアは政治によって人を導くのではなく、人はニュータイプに覚醒することにより、自身の手で変革していくものだというのが、Zガンダムでのシャアの思想だった。

だが、甘い。時代はそれを許しはしない。

ブレックス准将を暗殺され、ひとり議会でティターンズの悪法が成立した際には、地球で先走りするカラバ、宇宙でのエゥーゴ、不気味な動きを見せるアクシズの存在がクワトロをリーダーとした厳しい船出を余儀なくされた。そしてシャアは旅の途中で会った戦災孤児シンタとクムを准将の身代わりとして連れて行くが、ハヤトに「人助けもほどほどにしてくださいよ」と言われアウドムラに合流し、シャアはアーガマにブレックス准将の死、ティターンズとカラバにアクシズという重すぎる土産を手にアーガマへ帰還する。

シャアにとって、まだまだブレックス准将の存在は大きかったのだ。


☆ここまでお読みいただきましてありがとうございます。


アニメランキング

ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村