京田「遊撃譲らない」　竜１位・根尾と「競争」「協力」

　グラウンド内では火花を散らし、グラウンド外では良き先輩となる－。中日・京田陽太内野手（２４）が２６日、中日がドラフト１位指名し、交渉権を獲得した大阪桐蔭高・根尾昂内野手（１８）について遊撃手のライバルとして闘志を燃やすと同時に、チームに溶け込みやすい環境作りの後方支援も約束した。

　昨季、そして今季の正遊撃手を務めた男の胸中は複雑に違いない。４球団が競合した黄金ルーキーの出現。投手もこなす根尾がプロで遊撃手として勝負する心積もりなら、来春キャンプから熾烈（しれつ）な競争は避けられない状況だ。

　京田は闘志をグッと胸にしまい「ライバルになりますし、負けてられないですね」と努めて冷静に話した。弱肉強食のプロの世界。年齢は関係ないとはいえ、先輩としての意地もある。遊撃手のポジションをそう簡単にどうぞと明け渡す気は毛頭ない。

　ただ、グラウンド内で火花を散らしても、グラウンド外では良き先輩として振る舞う。ルーキー・イヤーの昨季は、１４９安打を放ち球団の新人シーズン最多安打記録を更新し、新人王を獲得。その１年目のシーズンを思い出し、野球がしやすい環境でプレーできたことに感謝の思いがある。これから中日に入団してくる後輩たちにも－。そんな思いも口にした。

　「自分が１年目に入ってきたとき、みんなにやりやすい環境をつくってもらったので、溶け込みやすいように雰囲気づくりをしてあげたい。少しでも力になれれば…」