3年前、北海道・砂川市で、車2台でカーチェイスをして事故を起こし、一家5人を死傷させた罪などに問われ、1審・2審で懲役23年の判決を受けた男について、最高裁判所は上告を退ける決定をした。有罪判決が確定することになる。

古味竜一被告は、2015年に砂川市で、別の車を運転していた谷越隆司受刑者とカーチェイスをしながら、猛スピードで赤信号を無視して交差点に突っ込み、軽ワゴン車と衝突して、乗っていた一家5人を死傷させた罪などに問われている。

軽ワゴン車に衝突したのは、谷越受刑者の車だったが、1審と2審は、古味被告と谷越受刑者の共謀を認定し、古味被告に懲役23年の判決を言い渡していた。

これに対し、古味被告は、谷越受刑者との共謀は成立しないとして上告していたが、最高裁は25日までに上告を退ける決定をした。

決定の中で最高裁は「重大な交通の危険を生じさせる速度で車を運転する意思を暗黙に相通じた上、共同して危険運転行為を行ったものといえる」との判断を示した。