女武闘家(ゴブリンスレイヤー)

登録日:2018/10/13 (土) 21:18:26
更新日:2018/10/19 Fri 08:07:12
所要時間:約 5 分で読めます






父さんがあたしに遺してくれたこの体術で沢山の人を助けるために…!




女武闘家とは、『ゴブリンスレイヤー』に登場する人物。CV:石上静香

概要



女神官が初めてパーティーを組んだ女性の一人。他の『ゴブリンスレイヤー』のキャラ同様、正式な名前は明かされておらず不明。

ポニーテールに束ねた黒髪と武闘着*1が特徴的な少女。
小柄な体格ではないと同時に、同パーティーだった女魔法使いほどではないが巨乳でもある。

勝気そうな雰囲気を出しているが、冒険家になった理由や作中での女神官への態度から心優しく明るく活発な女の子である事が分かる。
青年剣士に対してはやや粗暴な口調だが、これも彼との関係を考えると「ツンデレ」というところ。

幼い頃に父親から武術を学び、後に父親は亡くなったようだが、受け継いだ武術で多くの人々を救うために冒険者となった。
その武術は鍛え抜かれた鮮やかな格闘技となっており、本人も小説版ではゴブリンに敗れるはずがないと自信を見せていた。

パーティーを組んでいた青年剣士とは同郷であり、互いに仲良く口喧嘩する関係だった(青年剣士に対するブレーキ役のポジションだったともいえる)。
小説版では青年剣士に対して「憎からず思っていた」と表現されており、彼が死んだ際には顔面蒼白になっていた。

現在の時点では最初だけに登場した実質モブキャラなのだが、その悲惨すぎる体験と末路からよく話題に上がる。


作中での活躍



作中では青年剣士のパーティーの一員として登場し、女神官を入れた4人のパーティーでゴブリン退治に向かう。

隊列では青年剣士と並んで前衛を歩く形となり、イチャイチャしたやり取りをしながら洞窟の奥を進んだ。
ところが、隊列の足並みを揃えられなかった女魔法使いがゴブリンの襲撃によって致命傷を負うと落ち着いた雰囲気は一変。
ゴブリンに応戦しようとした青年剣士も女武闘家の声を耳に入れる事もなくゴブリンに倒されてしまう。
漫画版などでは青年剣士が洞窟内で剣を振り回したことで連携して戦う事が出来ないなど、足を引っ張られる結果にもなった。

青年剣士の死に動揺を隠せないも、重症を負った女魔法使いとそれを癒やす女神官を逃がす時間を稼ぐために応戦。
鍛え上げた格闘技を用いて、何匹かのゴブリンを絶命させる活躍を見せる。

しかし、体格が大きいボブゴブリンに回し蹴りを受け止められた上に強い握力で足首を掴まれる。
ボブゴブリンの握力に対応することが出来ず、そのまま洞窟の壁に無造作に叩き付けられて敗北した。

大ダメージを受けて戦闘不能になった後に、群がったゴブリン達によって容赦なく棍棒で叩かれる追い打ちを食らう。
そして衣服を破り捨てられ、無慈悲にも強姦されるという最悪の展開を迎えた。
凌辱に恐怖の悲鳴を上げながらも、その悲鳴の中で女神官に逃げるように指示する。
余談だが、漫画版ではこの時の描写に乳首まで解禁されて描かれている(漫画版に忠実なアニメ版の描写では、放送規制の都合か乳首の描写は避けられている。*2)。

そして巣穴の奥に引きずられてしまった後にゴブリンスレイヤーによって救出されるも、無惨な姿となっていた。
漫画版ではポニーテールが解けた裸靴姿で汚液に汚れて涙を流す状態となっており、涙ながらに女神官に抱きしめられている。
小説版では女神官がその様子を見て嘔吐するのみに終わっている(こちらでは女武闘家の状態の詳細は描写されていない)。

漫画版及びアニメ版では、救出された後にゴブリンに凌辱された他の娘と共に馬車で運ばれている様子が描かれている。
布に身を包んだその姿は目が虚ろとなっており、精神的に壊れている事が見て取れる。

画像出典:アニメ「ゴブリンスレイヤー」第1話より
©蝸牛くも・SBクリエイティブ/ゴブリンスレイヤー製作委員会

仲間の死のショックもあって故郷に引き籠るようだが、父親もいない上にゴブリンに強姦されて夢も破れた女武闘家のその後は想像するのも苦々しい人生になるのは間違いない。
ゴブリンに犯されたのならば、妊娠してしまう危険性もある訳で……。
ただし、ゴブリンスレイヤーの世界では女武闘家のような末路を辿る女性は特に珍しい存在でもないのだ。

一応生存しているので今後再登場する可能性もなくはないが、精神が崩壊している姿を考えるとそれは低いだろう。
女神官は女武闘家、ひいては青年剣士パーティーの末路を忘れがたいものとして記憶しており、
8巻では女魔法使いが埋葬された墓を訪れて近況報告などをしていたが、
会う勇気が出ないとのことで、女武闘家に会いに行くことはできていないという。

AA版では『ダイの大冒険』のマァムのAAが割り振られて登場している。
こちらでは女神官がいない3人パーティーとなっており、失敗例としての概略程度の扱いなので特に目立った描写もない。
(そもそも登場がゴブリンスレイヤーと女神官がタッグを組んだ後になっている。
 というよりAA版は連載開始時点で既にタッグを組んでおり、そもそも当初は小ネタのような内容だった。
 本格的に物語の体裁を取ったのは妖精弓手らの登場以降の話である)


備考



上述の通り、『ゴブリンスレイヤー』と言う作品の世界観と女性から見たゴブリンの恐ろしさを示す役割を任されたと言えるキャラ。

容姿も美女の部類に入る上に性格も完全な善人であるキャラクターが化物に汚されてしまう様子に心が痛んだ人は多いはず。
同様にゴブリンの魔の手に掛かった女魔法使いの方は本格的に強姦されなかった(死にかけの状態でされかけたが)ので、尚更存在感が強い。

漫画版ではレイプ描写を初めとして全体的に描写が強化されているので、救われなさが一層増している。
アニメ版でも漫画版と同様のレイプ描写が放映された上に、石上静香氏の熱演も合わさって話題を呼んだ。
メタな視点で言うと「ホラー映画とか宇宙戦争映画の冒頭のモブ」的な立場なので、救われないのは当然と言えば当然なのだが……。

実際なところ、パーティーの中では一番戦闘技術や判断力などは優れていた方だろう。
想いがあった青年剣士が残虐に殺害されても気丈に振る舞って戦い、慰み物にされる中でも仲間に逃げるように指示できるなど、冒険者としての素質は備わっていた。
しかし、新米故にゴブリンを甘く見ていたという事実はやはり否定できないかもしれない。

それでも、女武闘家が囮としての役割を遂げたからこそ、結果として女神官がゴブリンの手に掛からずゴブリンスレイヤーと巡り合う運命に繋がる。
作品全体で考えてみると、決して無視できない功労者なのは疑いようのない事実でもある。
女武闘家本人は、救出後の精神が破壊された心境で囮となった行動と結果をどのように思っているのかは定かではないが。

余談



担当声優である石上静香氏は『ゴブリンスレイヤー』と同じく2018年秋に放送されたアニメ『転生したらスライムだった件』の第3話になんとゴブリン役で出演している。
ゴブリンに辱められた役を努めた石上氏が同時期にゴブリン役も務めるとはなんとも業が深い。







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