初心者コーチ必読! なぜジュニア年代は「筋力系」よりも「神経系」を伸ばすべきなのか?
2018年10月25日
メディカル&コンディショニング小学生のときに自分の身体がどう発達するか知っておけば、より効率的なトレーニングに取り組めることができます。抑えるべきポイントを抑えて、ジュニア年代のうちに重点を置いて取り組むべきことを整理しましょう。今回は筑波大学でバイオメカニクスを専攻する浅井武教授に「子どものカラダの成長の仕組み」について語ってもらいました。そこからジュニア年代で身につけるべきことが見えてきます。
『ジュニアサッカーを応援しよう!VOL.45』より一部転載
取材・文●鈴木康浩 写真●ジュニサカ編集部、佐藤博之 資料提供●浅井武(筑波大学教授)
もっとも重視すべきは神経系
まずは上の図1を見てもらいたい。
図の中央に、生まれてから 12歳頃にかけて右肩上がりに伸びている曲線があるのがわかるだろうか。これが神経の発達を示す曲線なのだが、小学校入学前から小学生のうちに100%近くまで上昇している。いかに幼少期が神経系の発達が著しいかが一目でわかるだろう。
この図1を『スキャモンの発育・発達曲線』という。アメリカの人類学者R.スキャモンが提唱した人体各器官の発育過程を示したものだ。今回、子どものカラダはどう成長するか?というテーマの下、筑波大学でスポーツテクノロジーなどを専門とする浅井武教授を訪ねると、これに関連する運動技能についての図2を見せてくれた。
「まず脳や脊髄やセンサーなどのすべての神経が最初に急激に発達して(曲線①)、その次に呼吸・循環器系が発達して(曲線 ②)、最後に筋肉やパワーなどの筋系が発達します(曲線③)。大雑把にいえば人間の発達はこの三段階にわかれるんです」
もちろん、個人差はあるがおおむね図に示したような曲線を描くという。
この図の曲線から言えそうなのは、『①の神経系が急激に発達する時期』を無駄にしたくないということ。いわゆる、ゴールデンエイジと言われる期間に神経系を刺激したほうがいい、という一般常識はやはり正しい。
一方で、『②呼吸・循環器系』というのは心臓や肺の機能を指すが、小学生のうちから曲線は右上へ伸びていき中学生になったときにピークを迎える。身体が大きくなる時期なので血管の数が増えることに伴い、呼吸や循環器系の発達時期に入るのだ。また、『③筋系』のピークは高校生年代だ。身体のなかの筋肉や繊維の数はこの時期にはほぼ決まっているのだが、トレーニングをすることでその強さや太さが成長するという。
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