曹植の七歩詩の内容を紹介!三国志スリーキングダム74話

曹丕は、父親の葬儀にも顔を出さない曹植を許しておくものかと命を狙おうとします。そこで曹丕は、弟の命を奪う口実として「父王に、詩の才能をひけらかしていたが、その話が本当かどうか?七歩の間に名文を作ってみよ」と難癖をつけてきました。そこで、曹植はどのような詩を作ったのか詳しく紹介しましょう。

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『第74話 七歩の詩』のキャスト

曹丕が弟を処罰していく『第74話 七歩の詩』に登場した人物や声優さんたちは、以下の通りです。

  • 献帝(漢)/自分の不幸を嘆く皇帝(声:須藤翔)
  • 曹丕(魏)/曹操のあとを継いだ魏王(声:前野智昭)
  • 曹彰(魏)/大軍で曹丕に迫る弟(声:小林かつのり)
  • 曹植(魏)/命をかけた詩を作る魏王の弟(声:鈴木一敦)
  • 卞氏(魏)/曹丕の母上(声:北條文栄)
  • 司馬懿(魏)/曹彰を説得する軍師(声:佐々木勝彦)
  • 司馬昭(魏)/司馬懿の子息(声:乃村健次)
  • 静姝(魏)/曹丕が司馬懿に紹介する美女(声:魏涼子)
  • 許褚(魏)/曹植の館に赴く将軍(声:宝亀克寿)
  • 華歆(魏)/曹植の危険性を訴える文官(声:伊藤和晃)

『第74話 七歩の詩』のストーリー

曹丕は、献帝が詔を出さないうちに、勝手に魏王となります。さらに、曹丕の部下は、献帝に対して、曹操の霊前で頭を下げるように強要するのです。この数多くの侮辱に献帝は自分の不幸を嘆くばかりでした。

曹彰が大軍で迫り絶体絶命(起)

献帝が、曹操を賊と罵った上に、自分のせいで漢王朝を崩壊させてしまうと嘆いていた事は、すぐに曹丕の耳に届きます。これに、曹丕は「あいつも、さすがに馬鹿ではないな」と鼻で笑います。しかし、曹丕には憂慮すべき事がありました。

それは、父王(曹操)の葬儀にも関わらず、弟の曹彰や曹植たちが来なかった事です。そこへ曹彰が10万もの大軍を引き連れてきたという知らせが届きます。これに曹丕は「曹彰の奴、王位を奪いに来た」とうろたえますが、司馬懿が「私が説き伏せてごらんにいれます」と進言。

曹丕は「説き伏せられなかったら、そちの命が危ないぞ?」と尋ねますが「死はいといません」と忠義の心を見せつけます。そして司馬懿が、曹彰の陣を尋ねたら、曹彰からは「父の印綬は今誰が持っている?」と迫られます。

司馬懿が曹彰を説得(承)

司馬懿は「先王は長子である曹丕様に位を譲られたので、今は曹丕様が持っています」と教えても、曹彰は「私を陥れるつもりだな?」と魏王になる態度がありありと出ていました。それでも司馬懿は説得しようとするので、曹彰は「司馬懿!我が軍は10万!許都の手勢はわずか1万だ。私が命令すれば明日にも許都は陥落しようぞ!」と激怒。

司馬懿は「許都さえ落とせば、天下が取れると思いなら、さにあらず!」と声を張り上げます。司馬懿は「先王の意思が天下に告げられれば、樊城の曹仁・洛陽の徐晃・合肥の張遼・将軍許褚などは先王の意思に賛同しましょう。曹彰さまは勇者。しかし、これらの者は戦を重ねた猛者ぞろい。さしもの曹彰様も叶わないでしょう」とさとします。

それに曹彰はガクリと腰砕けになった所で、司馬懿は「魏で内乱が起きれば、呉や蜀を助ける事になるのですぞ」と、さらに迫ります。曹彰は「司馬懿先生、こたびの事は気の迷いだ」と口走ってしまいます。そこで司馬懿は「軍権さえ渡せば、曹丕様も弟君の命まで取りません」と言うので、曹彰はその言葉に従います。

曹丕が司馬懿に紹介する美女(転)

魏王府で、曹丕は、司馬懿の功績を褒め称えますが、次なる曹植に頭を痛めていました。そこで司馬懿は「曹植様に、曹彰様が魏王に謝罪した事を知らせるのです。そして曹植様にも謝罪に来させるのです。もし来ないようであれば、それを口実に罰するのです」と進言。

曹丕は、その進言を聞き入れた上で、今までの司馬懿の功績に応えるために、官位を与えようとします。しかし、司馬懿に固辞されてしまったので、曹丕は静姝という美女を紹介します。その女性は何進の孫で、あの貂蝉に劣らぬほどの美しさでした。司馬懿は自分にはもったいないと断ろうとしますが、曹丕に強く勧められてしまいます。

司馬懿は君主に強く勧められた事もあって、自分の世話をさせる事にしました。しかし、司馬昭は、曹丕が司馬懿を父のようにあがめている事に対して、呂布が義父董卓を討った事もあると危惧。その頃、曹丕は、ついに曹植を罰しようとして、許褚に命じて曹植を許都まで連行します。

曹植の七歩詩(結)

卞氏は、曹丕が曹植までも処罰しようとしている噂を耳にして、曹丕にきつく叱りつけます。曹丕は、どうしたものかと悩みます。そこで、華歆が「曹植様は詩の才能があるから支持されているので、本当に名文ができるのか試してみて、できなかったら処刑して、できたら降格にすれば、曹植様を支持する者も納得するでしょう」と進言。

曹丕は、曹植を呼びつけて「お前は弟であるが、ここでは臣下である。そなたは父王の葬儀に姿を見せなかった。その罪は重いぞ!そなたは父王存命中に、七歩で詩ができたと豪語していた。ここで7歩の間に詩を作ってみせよ。できたら命は助けるが、できなかったら父王を騙した罪に問う」と迫ります。

曹植がゆっくりと歩き始めた所で、文官たちが「一歩目、二歩目……六歩目」と数えていく中で、曹植が七歩目になる寸前で「豆を煮るに、豆がらを燃やさば、豆は釜の中にありて泣く、本は同じ根より生ぜしに、相煎る事なんぞ、はなはだ急なる」と涙を流しながら謳い上げます。はたして曹丕の詩は自分の命を救う事ができるのでしょうか?

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曹植の名文に、多くの文官たちが感心する中で、華歆はしぶい顔をします。しかし、曹丕も「本は同じ根より生ぜしに、相煎る事なんぞ、はなはだ急なる」と涙を流しながらつぶやきます。曹丕は「見事な詩だ、しかし罪はまぬがれぬ。そこで俸禄を500石減らそう。任地に赴け」と華歆の進言通りに、曹植を降格程度に済ませたのです。

『第74話 七歩の詩』のまとめ

曹植が命をかけた詩を披露していく『第74話 七歩の詩』を見た感想を紹介するので、参考にしてみて下さい。

三国志の名言『七歩詩』

曹丕は、自分の弟たちにコンプレックスを抱くような男でした。特に、自分よりも年が若いのに聡明だった曹沖・自分よりも勇猛だった曹彰・自分よりも詩の才能があった曹植などが有名です。そこで、魏王になった曹丕は「七歩の間に詩を作れ」と無理難題を迫ります。

しかも「自分たちは兄弟であるから、兄弟を題としたものを作れ、しかし兄弟という言葉を使ってはならん」という条件付きだったのです。そこで曹植が披露した七歩詩が『豆を煮るに、豆がらを燃やさば、豆は釜の中にありて泣く、本は同じ根より生ぜしに、相煎る事なんぞ、はなはだ急なる』でした。

これは『豆を煮るために豆殻を燃やしたら、釜の中では豆が泣いているような音を立てている。元は同じ根から生じたのに、なぜ、ここまで痛ぶってしまうのか』という意味です。これは曹丕が弟をいたぶろうとするのを暗に責めているように聞こえますが、もとは同じ母親のお腹から、出てきた兄弟ではないかと訴えるような名文でした。

『第74話 七歩の詩』の残念な所

司馬懿のような年配の男が、静姝という美女を紹介された時に「ここまで美しい女性が、あんな年老いた男に紹介されるなんて、納得できん」と思ってしまいました。この静姝とは、三国志スリーキングダムのオリジナルキャラクターみたいですが、それでも年齢が釣り合わないので、その不自然さが羨まし……ではなく残念な所でしたね。

『第74話 七歩の詩』の見所

許褚が、曹植を連行しようとする所で、曹植は多くの部下たちから引き止められます。しかし、曹植は酒に酔っ払った状態で「今まで作り上げた詩は永遠に残る」と言い放ちます。それに許褚は『どうしようもない男だな』と思うような表情を浮かべます。

しかし、忠臣である許褚にしてみれば、曹植は曹操の息子である事に代わりはないので、ぐっと怒りをこらえますが、そこが少し面白かったですね。  

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