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社会

中電委託の漏電調査で数値改ざん 名古屋市内1400件

 中部電力から電気設備の点検業務を請け負う愛知県電気工事業工業組合(名古屋市)は24日、同市昭和、瑞穂、熱田区のマンションやアパートの漏電調査で、約1410件の検査数値の違法な改ざんが行われていたと発表した。組合によると感電や漏電火災の危険性はなく、中電が27日までに、数値が改ざんされた住宅を再点検する。

 一般家庭では、4年に1度の定期検査が法律で義務付けられ、国が定めた基準値を超えると、異常を住民や管理会社に通知して修繕を促さなければならない。

 同組合によると、集合住宅のエレベーターやポンプなどの共用部分を対象にした漏電調査では、基準値を超える数値が測定されても、感電の恐れがない微量の水準であれば、基準値内に改ざんしていた。調査員は組合に対し「電気を止めて再点検すると、住宅の管理人に迷惑が掛かる」などと改ざんの理由を説明した。

 数値の改ざんは5月に組合が把握した。9月までに内部調査を行い、10月12日に中電に伝達。同月17日には監督官庁にも報告した。今後、組合が何らかの行政処分を受ける可能性がある。

 不正は組合が現在雇用している調査員6人全員が、先輩の指導を受ける形で少なくとも2009年から行われていた。

(中日新聞)

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