アパレル小売の低調とネット通販の増加で、従来型マネキンの市場は縮んでいる。そこで、これまでにない機能や役割を持たせた斬新なマネキンの開発に力を入れるのが、マネキンメーカーの七彩(ななさい)だ。
今回、紹介するのは、同社が「実はこれが一番やりたい商売」と意気込む新商品。FCR(Flesh Cast Reproduction)と呼ぶ型取りの技法を使い、人体の形をそのまま、皮膚のシワや質感まで石こう像で再現する「パーフェクションスーパーリアルマネキン」だ。
見た目を生体のリアリティーに一層近づけ、人間との距離を縮めるマネキンである。
皆さんは、「不気味の谷」という言葉をご存じだろうか。「人を模した単純なロボットなどに対して私たちの親近感は高まるが、姿やしぐさが人に似すぎると違和感の方が勝るようになる。さらに、人と見分けがつかないほど似せることができれば、再び親近感が勝る、とする経験則があり、親近度のグラフにV字の谷が現れる現象」をいう。(参考:デジタル大辞泉など)
実物と見分けがつかないほどになると、人は一転して好印象を抱く――らしい。七彩のパーフェクションスーパーリアルマネキンは「不気味の谷」を越えるだろうか?
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