こんにちは、matsu(@matsu_sl)です。
まず始めに、私のクラウドクレジットに対するスタンスを説明すると、口座開設済みですが投資はしておらず抱いている印象も懐疑的です。
メディアにも多く露出し、社長や事業者からの情報発信も誠実なものであることは認めますが、クラウドクレジットが掲げる「社会インパクト投資」、そして今回の主題でもある「遅延&元本割れ率」、この2つによって私は懐疑心を抱いている感じです。
本記事内で「元本棄損率」という言葉を使って「元本が割れる確率」を表現していましたが、ご指摘を受け私なりに解釈を行い「元本棄損率」→「元本割れ率」(元本が割れて償還される確率)に修正しました。
目次でサクッと [非表示]
遅延&元本割れ率について
先日Twitterでクラウドクレジット社長の杉山氏が
とおっしゃっていました。
約600件程度ファンド募集&運用をしてその2.5%が遅延(15件程度)、さらにその半分が元本割れという結果だそうです。
海外案件の難しさもあり、個人的には結構な遅延率だと思うんですが、
さらにクラウドクレジットHPに実績として載っていた数値もご紹介しますと、
償還済みファンド数を分母に元本割れ率を算出してみると
元本割れ率=7.2%
という厳しい数字が出てきました。
杉山社長のお話ですと、さらに8件近い遅延案件がある=元本棄損の候補案件があるというんですから、償還ベースで考えると元本割れ率10%近くに届いてしまうんではないかと見越すこともできそうです。
もちろん、どの程度元本割れしているかでも印象は変わると思うんですが、こういった償還という実績で判断すると懐疑的になってしまうんですよね。
どの程度元本毀損しているか?これについては下記ページを見ると良いようですよ。
参考 運用状況・運用実績のご報告クラウドクレジット社会インパクト投資の恩恵は‥
これについては、私はセミナーに参加してお話を伺ったりしながら判断したのですが、結局クラウドクレジットが掲げる社会インパクト投資はクラウドクレジットにとって有益なだけではないか?と感じている次第です。
というのも社会インパクト投資の概要は、
・投資は長期投資で利益を上げる
・長期投資を実現するためには社会に役立たねばならない
つまり社会に役立つことに携わり信頼を築くことが長期投資の源泉になるといった感じなんですが、我々投資家が築けるものでもなく、さらに投資信託のように十年近い長期投資ができる訳でもありません。
それらは全てクラウドクレジットの評判として獲得されます。
したがって言い方が悪くて恐縮なのですが、投資家の資金を融通して身銭切らないで信頼を勝ち取っている、という風にしか思えてならないのです。
だって、例え案件がポシャってもクラウドクレジットはマイナスを被るわけでもなく、借手からの信頼を失うわけでもないんですからね。新しい投資家を募集すれば良いだけですので。
いや、それでクラウドクレジットが信頼感を高めていけば、良い利回りのファンド組成も多くなり投資家へ還元できるんだ、という見方もできるでしょうが、こちらの投資の性質上、遅延&元本割れ率はそんなに変化ないと思うんです。
だから社会インパクト投資の恩恵って、結局は投資家には届いてこないものではないかと考えています。寄付性を見出して投資する人も少ないでしょうし。
寄付を集めて赤十字社が信頼感を高めるのは良いですが、投資を募って元本割れも出ててるのに社会インパクト投資によってクラウドクレジットが信頼感を高めるのがちょっとずるいなって思います。
まとめ
投資については懐疑的ではありますが、クラウドクレジットが掲げる投資哲学などは素晴らしいと思います。しかしそう思うのも投資でマイナスを出していないせいかもしれません。
賛否両論、議論を巻き起こしてくれる事業者はある意味健全で、業界にとって無くてはならないものであると思いますが、初心者の物見遊山で投資するのはおすすめできませんね。
法律も価値観も違う国への投資、そして為替リスク。
この避けられないリスクも背負って投資するということを認識してから初めて手を出すべきだと思います。
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