人口何人の村からバイトは存在するのか

バイトって、どんな基準を満たせばバイトになるのでしょうか。パートタイム労働法では「1週間の所定労働時間が同一の事業所に雇用される通常の労働者の1週間の所定労働時間に比べて短い労働者」と定義されています。今回は「人口とバイトの有無の関係性」にフォーカスして、調査してみました！

47都道府県でバイトの有無を見ていきましょう。東京都は人口1,362万人で、当たり前ですがバイトは存在します。
日本で人口が一番少ない鳥取県（57万人）もバイトはありましました。都道府県単位で調べると必ずバイトは存在します。次はそれより小さな単位である、市町村別にバイトの有無を見ていきます。総務省によると平成26年度現在で、日本にある市町村の数は1,718でした。とてもじゃないけれどすべてを調査しきれない数字です。

今回は、人口の少ない村から順に調査をすすめてゆきます。現地調査だと莫大な資金と時間が必要になるので、貧乏学生である私は、各村役場に電話をしてお話をうかがいました！

出典：総務省http://www.soumu.go.jp/gapei/gapei2.html、
人口推移http://www.stat.go.jp/data/jinsui/2016np/pdf/gaiyou3.pdf

日本で一番人口の少ない村は、東京都の青ヶ島村という島なんです。人口165人という驚きの少なさです。

早速、電話で調査開始！

―――こんにちは。突然ですが、青ヶ島村にバイトってありますか？
「ありますよ。居酒屋1店と商店1店、あと塩づくり工場のバイトがあります」

―――そうなんですね！島内のかたがバイトをしているんですか？
「いや、島外から来た若者が多いかな。島に来てからバイトを探すというよりは、あらかじめWEBなどで募集を見た人が、住み込みではたらきに来るケースが多いよ」

―――なるほど。勤務時間や時給は島ならでは価格なのでしょうか？
「それは内地と変わらないよ」

日本で一番人口の少ない村の青ヶ島村にもバイトはありました。

日本で一番人口の少ない青ヶ島村にバイトは存在していましたが、せっかくなので人口が1,000人以下の村にも電話で話を聞いてみました。

―――人口339人の日本で二番目に人口の少ない御蔵島村にバイトはありますか？
「募集の貼紙などは出ていないけれどもありますよ」

―――募集の貼紙などが出ていないというのはどういう意味ですか？
「バイトを探すときは、島の人に相談してバイト先を教えてもらうんだ。だから島での人脈やネットワークがないとはたらきにくいかもね」

―――みなさん長期間はたらいているのですか？
「ほとんどは観光客が増える夏がメインではたらいているよ。必然的に大学生が多くなるね」

長野県の南信州にある人口605人の売木村では、ガソリンスタンド『ENEOS』があると村役場のかたに聞いたので、そこでバイトをしている人がいないのか聞いてみました。

―――『ENEOS』ではどんな人がはたらいているのですか？
「あそこは『ガソリンスタンドを残す会』によって運営されているから、バイトはいないよ」

―――「ガソリンスタンドを残す会」ですか？
「うん。村に唯一あるガソリンスタンドを残すために有志の村人によって結成されたものなんだ。その人たちがはたらいているよ」

以下、1,000人以下の市町村のバイトの有無です。

道の駅や温泉施設、カフェや食堂といった所でバイトが存在しているそうです。奈良県上北山村にはコンビニがあり、そこでバイトとしてはたらいている人がいるとのことでした。長野県平谷村では、地元を出た高校生が夏休みなど長期休暇を利用して地元に戻り、バイトをしている人もいるそうです。

今回調査をした地域では、人口が少なくてもバイトがあることがわかりました。バイトとしてはたらく人は隣の村から来たり、ほかの地域から住み込みではたらきに来たりしていました。依頼に対する調査はここで終了となりましたが、それなら人が存在する限りバイトがあるのでは？と仮説を立て調査を続けようと思っていたところ、バイトのない地域があることが発覚!!他探偵が調査した記事「日本最北・最南端のバイトはどこだ！」で見つけました。バイトがない理由としては、離島なので交通面が保証できないからとのこと。詳しくはこちら「こんなところにバイトが？日本最北・最南端のバイトはどこだ！」