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【プロ野球】

巨人・原監督が就任会見 のびのび野球で立て直す

2018年10月24日 紙面から

原新監督(左)の就任記者会見に同席し、握手を交わす巨人の高橋前監督=東京・大手町のよみうり大手町小ホールで(斉藤直己撮影)

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 巨人は23日、前監督で球団特別顧問の原辰徳さん(60)が新監督に就任すると発表した。3年契約で、背番号は第1次政権時と同じ「83」。原新監督は東京都内で退任した高橋由伸監督(43)、山口寿一オーナー(61)とともに会見した。

 4年ぶりの3度目の登板。「元来、あまりマイナスなことは考えない人間」と自己表現した原新監督は何度も「のびのび」という言葉を用いた。山口オーナーが「危機的状況」とした現状。覇権奪回へ前向きな言葉を重ね、所信表明した。

 「のびのびと楽しみ、勝っては喜び、負けては悔しがる。選手はのびのびと野球を、目標を持って前に進んでもらいたい」

 チームは4年間、優勝から遠ざかっている。自身はユニホームを脱いでからの3年、他のスポーツにも触れ「スポーツはのびのびとやるのが原点。はつらつとやることが必要」と実感したという。自身も「野球少年のような気持ちでスタートしたい」と決意を新たにした。

 一方で前政権時に標ぼうした「実力至上主義」の看板も下ろさない。「そこは譲れないところ。その考え方がチームの和をつくるという信念は変わっていません」と言い切り「勝つんだと強く思っている人間と戦っていきたい」と力を込めた。

 再建への道のりが容易であるとは思っていない。「優勝するチームは一番苦しまなくてはいけない」と力説し「巨人軍でなくてはいけない。個人軍ではいけない」とフォア・ザ・チームの徹底を求めた。還暦を迎えた新指揮官。衰えることのない情熱で、復権へ取り組む。 (野畑圭司)

◆同席の由伸前監督「力不足振り返る」

 引責辞任の高橋監督は「応援してくれた方々、必死に支えてくれたコーチやスタッフにつらく苦しい思いをさせ、傷つけたこともたくさんあった。私の力不足。申し訳なく思う」と悔しさをにじませた。夏場から辞任が頭にあったという。山口オーナーらから将来の監督復帰を望まれ、球団の特別顧問にも就任することになったが「自分の力のなさを振り返らなくてはいけない。これから何をしたいのか、もう少し時間をかけて考えたい」と慎重に話した。

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◆長嶋さん直筆エール

 巨人の長嶋茂雄終身名誉監督が原監督復帰を受けて、「ジャイアンツは、永遠でなければならない。ジャイアンツは、多くのファンの期待に応えるために、常に勝たなければならない。秋季キャンプから、原監督の下でチーム一丸となって、ペナント奪回に向けて頑張ってほしい」と直筆のサインを添えたメッセージを発表した。

 

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