こんにちは,ひなたパパです。
投資ブームのおかげで,色々な投資関連の書籍を見かけるようになりました。
「1万円を1年で100万円に!」
「3,000円投資生活」
これらは,初心者向け投資本として人気です。
投資について全く興味のない妻ですら,このような本を読んでいました。
「1万円を1年で100万円」とのタイトルをみると,怪しいと思いながらも,思わず表紙を開いてみたくなります。
これらの本は株式投資と投資信託でお金を増やす考え方が述べられていますが,株式投資をしたことがある人であれば,1万円を1年で100万円にすることなんて,ほぼ不可能と分かるはずなので,内容は・・・お察し頂ければと思います。
ですが,投資初心者の妻は驚くばかりで,大興奮です。(私の記事読んでないの??)
妻が大興奮してしまった理由は,株も投資信託も価値が上がり続けることが前提のシミュレーションで語られているからです。
リーマンショック後からの空前の株高で,そのような論調がますます強まるばかり。
当然のことですが,株も投資信託も,価値が上がることがあれば下がることもあるのです。
世界経済は成長し続ける見通しなので,長期に資産運用を続ければあがる可能性の方が高いのは分かりますが・・・。
雑誌などでも,数億円稼いだトレーダーが紙面を飾り,『10倍株を狙え!』といったような記事の多いこと!
投資歴20年以上の私ですが,10倍株といったものに出くわしたのは,ほんの数回です。
IPS細胞で盛り上がった空前のバイオ株祭りと,スマホのゲームが大流行したときくらいでしょうか。
私はあまり個別株が得意ではないので,その程度の成績なのかも知れませんが。(夫婦共有資産以外に,私の個人資産がそれなりにあります。ですので,経験豊富な部類とは思っています。)
雑誌を見ていると,10倍株として紹介されているものは,すでに過大評価をされ,いつ調整が入ってもおかしくないといったものです。
このような銘柄を平気で,10倍が狙えると紹介するから恐ろしいものです。
そして,「1億円を目指す!」といったキーワードも最近多いですね。
当ブログも「1億円」というキーワードを使用しており「ブログ名,失敗したかな・・・」と少々恥ずかしく思っています・・・。
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今年に入ってから,いくらか株価調整はあったものの,リーマンショックなどに比べると本当に微々たる調整ですし,短期間のうちに回復しています。
リーマンショック以前から投資をしている(していた)人は分かると思いますが,株は並大抵の精神力で続けることはできません。
だからこそ,リスクを十分に知り,自分のリスク許容度の範囲で行う必要があると考えています。
私の同僚は,リーマンショックで大きく資産を減らし,仕事が手につかない日々が続きました。
彼は数年もの間,「失敗した,失敗した」と悔やんでいました。
私は為替に強いため,損失をFXでカバーするなどしましたが,大抵の人は辛く長い冬を過ごしたか,損切りして市場を退場したのではないでしょうか。
また,こういった記事を読んでいて首を傾げたくなるのが,比較対象や条件です。
色々な雑誌や本を拝見していると,日本の定期預金の利回り(0%で試算)と米国の株式市場の“過去のパフォーマンス”と比較している記事が多いのです。
「現在の日本の定期預金の利回りvs米国の株式市場の過去の値上がり率」といったところでしょうか。
過去の高度成長期やインフレをまったく加味せず,過去実績という名目で,将来のシミュレーションをしているものが多いのです。
私のような素人が記事を書くのであればまだしも,金融知識に詳しい著者が,これではまずいと思うのです。
少なくとも,米国の経済成長やインフレの見通しなどを考慮し,将来の値上がり率(期待値)を算出したものであるべきだと思うのです。
私は,企業確定拠出年金のパフォーマンスは,現在10%以上ありますが,老後を迎えるまでの平均パフォーマンスは3%を目標に考えています。
この数字は,世界経済の成長見通しなどを加味して,自分なりの目標値として設定したものです。
👇私の企業確定拠出年金のパフォーマンス👇
投資は,長期にやっていれば儲かる可能性が高いことは賛同しますが,「値上がり前提で将来の受取額はこれだ!」というのは,あまりにも乱暴だと思います。
国債など,将来の受取額が約束されたものでないかぎり,もう少しリスクについて詳しく書いた方が良いと感じています。(中には,最悪のパフォーマンスと期待パフォーマンス,最大パフォーマンスを紹介しているものもあります。)