石鹸ができる化学反応には、油脂そのものをアルカリで加水分解する「鹸化(けんか)」...
石鹸ができる化学反応には、油脂そのものをアルカリで加水分解する「鹸化(けんか)」と、 油脂から取り出した脂肪酸とアルカリを直接反応させる「中和」の2通りがあります。石鹸はこの2種類のうちどちらかを利用して作られ、実際の方法としては、次のようなものがあります。
反応名 | 製法名 |
---|---|
けん化 | けん化塩析法 |
焚き込み法 | |
冷製法 | |
中和 | 中和法 |
釜炊き鹸化法は、伝統的な石鹸製造法です。釜に入れた原料油脂とアルカリ剤を撹拌しながら加熱し、鹸化(けんか)反応を起こして石鹸を作ります。
鹸化反応の終わったあとに塩析するので、純度の高い石鹸が得られます。
純粋な石鹸分は、塩水のような電解質には溶けない性質があります。それを利用して、石鹸膠を何度も塩水で洗って不純物を取り除くことで純度の高い石鹸が得られます。
注1 石鹸膠(せっけんにかわ) 油脂と苛性ソーダが鹸化反応を起こすことによってできた、膠状のどろどろしたもの。石鹸の元。
鹸化反応が終わったあとに塩析しない方法です。家庭や地域で小規模に作られる廃油石鹸は、この方法で作られることが多いようです。
塩析をしないので、できあがった石鹸にはグリセリンのほか、未反応の油脂や油脂中の不純物もそのまま残ります。そのため石鹸の純度はあまり高くなりません。ですが、残った不純物が保湿剤の働きをして肌に優しい石鹸になることもあります。一方、手作り石鹸などではその不純物が原因で変質が早まったりすることもあります。
苛性カリで作る石鹸は液状になるため、塩析ができません。よって、液体石鹸はこの方法で作られることが多いようです。
油脂に苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)を加えて撹拌し、加熱せずに反応熱だけで鹸化します。加熱しないので家庭でも比較的簡単に行える方法です。
焚き込み法と同様、グリセリンのほか、未反応の油脂や油脂中の不純物もそのまま残るため、石鹸の純度はあまり高くなりません。わざと未反応の油脂が残るように設計し、洗浄力がマイルドな過脂肪(スーパーファット)に仕立てる場合もあるようです。
前田京子著「お風呂の愉しみ」(飛鳥新社)で紹介されているのはこの作り方です。
あらかじめ油脂を分解し、えられた脂肪酸だけをアルカリと反応させる方法です。
最初から脂肪酸だけを使うので、不純物を取り除く塩析は必要ありません。脂肪酸の種類を選べるので、刺激性のある低級脂肪酸を抜くなどの細工がしやすくなります。鹸化塩析法の石鹸よりも変質しやすい傾向があるようです。
※参考:新化粧品学 第2版 P487 石けんの製造方法
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