根尾のドラフト1位は揺るがない。ヤクルトは22日、東京都内の球団事務所でスカウト会議を行い、1位指名選手を一人に絞った。「スカウトの中でも意見は割れたが、一人に絞りました。競合を恐れず、逃げずに指名したい」と、橿渕編成部スカウトグループデスク。「高校生投手か野手。大学生の投手」と明言を避けたが、競合覚悟となれば根尾の2文字が浮かび上がる。
ヤクルトの遊撃手は西浦が今季のレギュラーに定着したが、守備力に関しても盤石とは言えず、期待の広岡も伸び悩んだ。
また、レギュラー陣の高齢化は深刻だ。外野手も青木が36歳で、坂口と雄平が34歳。根尾は投手と遊撃手だけでなく外野もできる。小川監督はもちろん、屈指の遊撃手だった宮本ヘッドコーチが絶賛することもあり「中長期を見据えたチーム作り」(橿渕編成部スカウトグループデスク)の位置付けからも、根尾はピッタリだ。
いずれにせよ、根尾の入札に関してはすでに公表した中日を筆頭に巨人、日本ハム、阪神など最低でも4球団以上の指名は必至。いよいよ、ドラフトを直前に控え、大争奪戦の様相を呈してきた。 (竹下陽二)