10月18日、家電量販店業界に衝撃が走った。
この日、業界大手のヤマダ電機(9831)が2019年3月期決算の下方修正を突如発表したのだが、その内容が目を覆いたくなるほど惨憺たるものだったのだ。
ヤマダ電機がこのほど発表した今期の純利益予想は153億円で、じつはこれは前年同期比でほぼ「半減」する水準…。
本業の儲けを示す営業利益についても、従来は721億円と予想していたのを294億円へと大幅下方修正し、なんと60%近いダウンとなった。
「当然、翌19日の株式市場では朝から『ヤマダ売り』が殺到。ヤマダ電機の株価は年初来安値の519円にまで一気に下げる急落相場と化しました。この日、ヤマダ株の売買高は前日の10倍近く膨れ上がっており、いまだ予断を許さない大荒れ模様です」(アナリスト)
そんなヤマダ電機とは対照的に、じつはいま家電量販店業界のライバルたちは大活況の様相を呈している。
財産ネット企業調査部長の藤本誠之氏が言う。
「たとえば、北関東が地盤の家電量販店大手のケーズホールディングス(8282)は、10月10日発表の月次速報で、9月が前年同期比112.6%と好調だった。特にエアコンが猛暑の影響で前年同期比5割増、冷蔵庫・洗濯機の白物家電も好調なんです」
それだけではない。藤本氏が続ける。
「神奈川県が地盤の家電量販店の中堅企業ノジマ(7419)も、10月16日に中間期の上方修正を発表。子会社ニフティとのシナジー効果が出たことに加えて、地盤の神奈川県は猛暑でエアコンの販売が好調です」