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【芸能・社会】

ポルノ、仕切り直し無観客ライブ 全国100カ所の映画館でビューイング

2018年10月21日 紙面から

因島の大自然をバックにスペシャルパフォーマンスを全国の映画館に届けるポルノグラフィティの岡野昭仁(左)と新藤晴一=広島県尾道市で

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 2人組ロックバンド「ポルノグラフィティ」が20日、先月8日に地元の広島県尾道市で行われたデビュー20周年記念野外公演「しまなみロマンスポルノ’18」(広島県立びんご運動公園陸上競技場)初日公演の上映イベントを全国100カ所の映画館で開いた。同公演の2日目が荒天で中止となったため、上映と同時進行で同市にある因島市民会館で“仕切り直し公演”を開催。イベントの一環として同所から中継を結び、初のライブビューイングとして無観客状態での生パフォーマンスを2万5000人に届けた。

 9月8日はデビュー20周年記念日だった。地元でファンに恩返しすべく2日間の野外公演開催を発表したが、西日本豪雨で広島に大きな被害が出たため、ライブ収益の全額寄付を表明。地元を元気にするためにも、ポルノの2人にとって思い入れが深い公演だった。

 8日は雨の中、何とか開催できたものの、9日は午前中に会場周辺地域への大雨警報・避難勧告が発令されたため、やむなく中止を決めた。その日は2人の母校・県立因島高校の生徒約300人がゲスト出演し、同校が今年の合唱コンクールのテーマに選んだポルノの楽曲「愛が呼ぶほうへ」をステージで一緒に歌う予定だった。

 ギターの新藤晴一(44)は「その前に豪雨災害があって、歌の練習をしている場合じゃないのに、夏休みの時も練習してくれた。くしくも雨でその努力が実を結ばないのは、やるせない気持ちでした」と振り返る。中止が決まり、肩を落とす生徒たちにボーカルの岡野昭仁(44)も「代わりに何かやろう」と呼び掛けていた。

 その約束が、ライブビューイングという形で実現することになった。部活などで不参加の生徒を除く高1~3年200人が参加。息ぴったりの美しいハーモニーを全国の映画館に届けた。

 「因島高校、最高よ!!」とシャウトした岡野は「ホンマに9月9日は悔しい思いをしましたが、ワシらにとっても特別な時間になりました。若い息吹が40代の僕らの力になるし、背中を押されている気がして有意義な時間を過ごせました」と満足げに語った。

 生徒会長の高校2年生、新田愛美さん(16)も「中止になって実現しなかったこと。今まで練習してきたことを発揮できる機会を与えてくださったので、感謝の気持ちでいっぱいです」と感無量の様子だった。

 後輩達との合唱の後、ポルノの2人は会場の外に出て、夕刻の瀬戸内海をバックに広島にゆかりのある楽曲「Aokage」「邪険にしないで」も披露。クライマックスでは、ファンにタオルを回すよう呼び掛けながら「ハネウマライダー」「アゲハ喋」などの代表曲で盛り上げた。

◆「34年前、学校のTVで日本シリーズ見た」

 ポルノの2人といえば、熱狂的な広島カープファンとして知られる。日本シリーズ進出が決まり、岡野は「34年前は先生が学校のテレビで見させてくれた。あのときみたいに、ぜひ日本一になってほしい」と期待を込めた。

 18日のクライマックスシリーズファイナルステージ第2戦をマツダスタジアムで観戦したという新藤は「先発の枚数が足りないので、キーマンは中村祐太投手!!」と分析し、「3連覇して日本一になっちゃうと、丸(佳浩外野手)が『これでやり切った』と思っちゃうかも。それは複雑…」と、丸選手のFA流出に危機感を募らせていた。

 

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