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積んであった「第7」を聴く。
これは・・・遅い!

御大の「第7」は、特に意識した訳でもないのに実演で3回聴いている。
どれも大フィルだが、テンポはもっと速く、溌剌としていた。

新日フィルの演奏はえてして遅くなる傾向にあるが、これはその中でも特に遅い。
特に第一楽章はベートーヴェンに聞こえない。

しかしその分、各楽器が丁寧に奏しているのが解る。
どのパートも一生懸命だ。管が実に美しい。
典型的な「ブルックナー的ベートーヴェン」だとも言える。

さすがにリズム重視の「第7」はクタクタに伸びていない方が好みだが、その壮大な響きには圧倒される。
別の曲を聴いているようだ。

もちろんアンサンブルに傷はない。
ちょっとアブノーマル趣味にはなるが、これはこれで、ジャンクフードと思いきやなんと料亭の味!という感じで、いい意味で驚く。

御大の「第7」に外れなしですなぁ。