【プロ野球】広島、3連勝で2年ぶり8度目の日本シリーズへ2018年10月20日 紙面から
◇セ・リーグCSファイナルステージ第3戦 広島5-1巨人広島は2回に野間の適時二塁打などで2点を先制。3回は丸の右越えソロで加点。5回は失策で2点を加えた。九里が6回途中1失点。継投で反撃を許さずに、逃げ切った。巨人は先発今村が3回途中3失点と崩れ、打線も6回の1点にとどまった。 ◇ プロ野球のクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ(6試合制)は19日、セ、パ両リーグの第3戦が行われ、セはリーグ3連覇した広島が3位から勝ち上がった巨人に5-1で快勝して3連勝。リーグ優勝によるアドバンテージの1勝を加えて2年ぶり8度目の日本シリーズ進出を決めた。最優秀選手には菊池(広島)が選ばれた。パでは2位のソフトバンクが優勝した西武に15-4で大勝し、西武のアドバンテージ1勝を含めて2勝2敗のタイとした。 真っ赤なマツダスタジアムが熱い空気の中、大きく揺れた。勢いを持って乗り込んできた巨人を完璧に封じ込み、広島は無傷の3連勝でCS突破。2年ぶりの日本シリーズ進出を決めた。ファンが総立ちの中、丸は白い歯をこぼしてナインとハイタッチを交わす。大一番でもアーチをかける大仕事だ。 「しっかりと自分の振れる球を待ってて、一振りで仕留められましたね」。2ー0の3回2死。2ボールから今村のスライダーをとらえ、右翼席中段へと運んだ。第1戦でも一発をマークしており、ここ一番で役者が決めた。CSファイナルステージでは10打数4安打で打率4割、2本塁打、3打点。レギュラーシーズンでも自己最多の39本を放っていたが、短期決戦でもアーティストぶりを見せた。 優勝した9月26日を過ぎてからは28打数1安打。タイミングや、低めの球に対する空振りの増加…。修正箇所が複数あった。調整期間中の14日には、シート打撃終了後に鈴木とともに特打を敢行。CSまでの9日間で疲れを取りつつ、自身と向き合いながら備えた。「いい意味で空いた期間を使えた。自分の中でも振りにいった時に一振りで前に飛ばせている」。培った経験も生かしながら、常に頭にある「力の入るスイング」を実行し、頼もしさを示した。 27日からは日本シリーズが始まる。2年前は日本ハム相手に苦杯をなめた。緒方監督が「またしっかり調整して日本一に向けてやるだけ」と手綱を締めれば、丸は「(2年前は)あっという間に終わってしまった。あと4つだけど、まずは1勝を目指して」と力を込めた。34年ぶりの日本一へ、最後の戦に挑む。 (田中哲)
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