新製品レポート
これこそ真のベゼルレス!

ノッチは時代遅れ。カメラがヌルッと飛び出す変形スマホ「Find X」

2018年10月19日、OPPOは都内で新製品発表会を開催し、フラッグシップスマートフォン「Find X」を発表した。カメラが上部に飛び出す機構を採用したことで、ほかのスマートフォンでは達成できない真のフルビューディスプレイを実現したスマートフォンだ。市場想定価格は111,800円(税別)で、2018年11月上旬以降発売予定となっている。

ノッチ(切り欠き)全盛の中、自動でリフトアップする「スライド式ステルスカメラ」でノッチなしのフルビューディスプレイを実現したOPPO「Find X」

技術のブレイクスルーが詰め込まれた「スライド式ステルスカメラ」

アップルの「iPhone X」がノッチを採用してからというもの、フロントカメラ部の面積を小さくし、高い画面占有率を備えるスマートフォンが多数登場した。そんな中、OPPOが出した答えは、フロントカメラ部の面積を小さくするのではなく、そもそもカメラ自体を端末の中に格納し、前面からカメラを取り除いてしまうというものだ。

これをOPPOは「スライド式ステルスカメラ」と呼んでいる。カメラを起動すると、端末の上部からステルスカメラがヌルッと自動でリフトアップする。その時間は0.4秒だが、リフトアップする速度を3段階に分けることで心地よいスピード感にし、使いやすさと優雅さを両立させた。

左がカメラを格納した状態。カメラを起動すると、カメラ部がスライドするようにして端末上部からせり出してくる

「スライド式ステルスカメラ」により前面ディスプレイは93.8%という驚異的な画面占有率を実現した。これは「パノラマアークスクリーン」と呼ばれる。ディスプレイは6.4インチ、フルHD+(2340×1080)の有機EL

仕組みは、端末内部に搭載されたモーターがカメラ部を押し上げるというもの。モーターおよび各パーツの格納スペースをいかにして確保するかには、同社の技術を結集させたという。開発期間は3年で、その間にユーザーフィードバックのほか、ソニーや村田製作所といったグローバルパートナーからのサポートを受けて実現した。

端末内部のモーターがカメラ部を押し上げる構造

端末内部のモーターがカメラ部を押し上げる構造

OPPOがこだわったのは、「スライド式ステルスカメラ」の技術的な面だけではなく、リフトアップするカメラ部と端末に一体感を持たせるデザインだ。3Dガラスを採用し、曲線が生み出す美しさを全体のフォルムに取り入れ、全体デザインに統一感を持たせたとのこと。

本体サイズは156.7(縦)×74.2(幅)×9.6(厚さ)mmで重量は186g。カラバリはサイレントブルーとワインレッドの2種類

曲線が多用されたボディは美しく、かつ、手になじみやすい

曲線が多用されたボディは美しく、かつ、手になじみやすい

AIが最適な加工を施すビューティー機能など人物撮影に強いカメラ性能

本機に備わる2500万画素のフロントカメラには、「A.I.インテリジェント3Dカメラ」を搭載。これは、15,000個のドットを顔に放射し、ユーザー固有の3Dモデルを作成。これに基づいて、AIが最適な加工を施す機能だ。この技術は顔認証機能でも使われており、指紋認証では到底かなわない低い誤認識率を実現した。

フロントカメラ周りには、IRカメラや近接センサー、ドットプロジェクターなどのセンサーが搭載されており、「A.I.インテリジェント3Dカメラ」や顔認証に活用される

自分の3Dモデルを作成し、ビューティー効果を調節。この効果を保存すれば、次回以降の自撮りの際には同じ効果が付与される。プリセット効果の中に「ロリ」というのがあるが、ローカライズの時点で表現をどうにかできなかったのか……

「ロリ」効果で加工された筆者の自撮り。お肌がつるつるで、目が若干大きくなり、あごもシャープになった

「ロリ」効果で加工された筆者の自撮り。お肌がつるつるで、目が若干大きくなり、あごもシャープになった

このほか、フロントカメラには被写体の周囲にさまざまなライティング加工ができる「3Dライティング」機能を搭載。フロントカメラは、人物をどれだけきれいに撮れるかという点に注力されている様子だ。

いっぽう、リアに備わるメインカメラは、1600万画素と2000万画素のデュアルカメラで、AIがシーンを判別して最適な撮影設定を行う「AIシチュエーション」や、RAWデータをベースにHDR処理を行う「RAW HDR」を搭載する。

1600万画素と2000万画素のカメラを備えるメインカメラ

1600万画素と2000万画素のカメラを備えるメインカメラ

35分でフル充電が完了する「Super VOOC フラッシュチャージ」

最後に「Find X」の基本スペックに触れておく。CPU「Snapdragon 845」、メモリー8GB、ストレージ容量256GBという最新ハイエンドスマートフォンにふさわしい構成。バッテリー容量は1700mAh×2(約3400mAh相当)で、OPPO独自の充電技術「Super VOOC フラッシュチャージ」により約35分でフル充電が可能だ(同梱のACアダプターとケーブルの使用時)。

本体底面のUSB Type-Cポートで給電。同梱のACアダプターとケーブルを使えばフル充電までたった35分

本体底面のUSB Type-Cポートで給電。同梱のACアダプターとケーブルを使えばフル充電までたった35分

通信は、LTE FDDがB1/2/3/4/5/7/8/12/13/17/18/19/20/25/26/28/29/32/66、TD-LTEがB34/38/39/40/41、WCDMAがB1/2/4/5/6/8/19、GSMが850/900/1800/1900。Wi-Fiは802.11 a/b/g/n/ac(2.4/5GHz)に対応。NFCとFeliCaには対応せず、指紋認証センサーは非搭載となる。DSDV(デュアルSIMデュアルVoLTE)に対応する(VoLTEはauとソフトバンクのみ)。

水川悠士(編集部)

水川悠士(編集部)

最新ガジェットとゲームに目がない雑食系ライター。最近メタボ気味になってきたので健康管理グッズにも興味あり。休日はゲームをしたり映画を見たりしています。

紹介した製品の最新価格・クチコミをチェックする
関連記事
ページトップへ戻る