今回は、ケンタッキー・ストレート・バーボンの一つ、オールド・フォレスターを飲みます。

初の瓶詰め、継続年数が最も長いバーボン

o_forester_オールド・フォレスターは、ケンタッキー州ルイビルにある、ブラウン・フォーマン社のバーボンです。

1870年に誕生したオールドフォレスターは、それまで樽詰めでの販売が一般的だったバーボンの中で、初めて瓶詰め、封印を施して販売したバーボンと言われています。

名前の由来は、当時このボトルを販売したジョージ・ガーヴィン・ブラウンが、医薬品を販売していた時代のお得意様だった、ウィリアム・フォレスター医師の名前から採ったと言われています。
販売当初は"Old Forrester"と、フォレスター医師の名字通りのスペルでしたが、彼が引退すると、”Old Forester"とスペルを改めました。

1920年代に禁酒法が施行されると、多くのバーボンが製造禁止に追い込まれたものの、オールドフォレスターは医薬目的の免許を受け、製造を続けることに成功しました。
それにより、発売開始から現在まで継続している最も古いバーボンと呼ばれます。

日本では、長らくサントリーが輸入販売をしていましたが、2012年にアサヒビールとブラウン・フォーマン社が販売契約を結んだことで、サントリーからの輸入は終了しました。
一方でサントリーは、アサヒビールと契約していたビーム社との販売契約を結び、その後にビーム社を買収しています。

しかし、アサヒビールからは、アーリータイムズとウッドフォードリザーブ、ジャックダニエルのみが販売され、オールドフォレスターは正規で輸入していません。
現在は並行輸入でしか日本で手に入りません。

今回入手したボトルは、現行品とは異なるラベルで、背面にはサントリーの文字があるため、2012年以前の古いボトルと思われます。

酸味が強いが、比較的スタンダードなバーボン

では、ストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は濃いアンバー、香りは接着剤が強く感じられます。

口に含むと、接着剤、メロンの香りが一気に広がります。その後はバニラ、樽香がほのかに得られます。

味わいは、アルコールからの辛みは強く、その後は酸味、ビターが続きます。

ロックにすると、バニラの香りが揮発し、その後はメロン、リンゴが訪れます。
味わいは、酸味が先に来るものの、後から甘さが支配していきます。

ハイボールにすると、海藻のような香りがメインになっていきます。その後はメロン、ナシも感じられます。
味わいは少々酸味が感じられる印象です。

飲み方によって香りや味わいがかなり分かれる印象ですが、ロックの方が甘くて飲みやすいように思えます。
同社が出しているアーリータイムズに比べると、少々見劣りした印象が否めません。

750mL、アルコール度数43度、価格は2300円ほど。

<個人的評価>
  • 香り C: 接着剤のようなエステリーさが先立つ。その後はリンゴ、メロン、バニラ。加水で海藻が目立つ。
  • 味わい C: 酸味が前に出て、甘さが後から訪れる。ハイボールでは余り甘みが出ない。
  • 総評 C: ロックが一番飲みやすいか。比較的スタンダード


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