(ブルームバーグ): トランプ米大統領は16日、連邦準備制度が利上げによって経済成長を危うくしていると再度批判し、自身にとって「最大の脅威だ」と述べた。

  大統領はFOXビジネス・ネットワークの番組「トリシュ・リーガン・プライムタイム」でのインタビューで、「連邦準備制度が進めている金利引き上げはペースが速過ぎる」と語った。

  連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長はトランプ大統領が指名し、共和党が多数を占める上院で今年承認された。トランプ大統領は同インタビューで、金融当局は「独立しているため、彼らに話しかけはしないが、彼がしていることは速過ぎるため私は不満だ」と述べた。

  トランプ大統領は金融当局の利上げを繰り返し批判してきたが、このところ一段と語気を強めている。先週、大統領は連邦準備制度について、「制御不能」で「常軌を逸している」と批判。株価急落の責任はその金融政策にあると主張した。

  トランプ大統領は16日にはインフレ率の低さを指摘し、具体的な話に踏み込んだ。

  大統領による金融政策批判はタブーとされているが、インフレが抑制されているにもかかわらず利上げを続けることに疑問を投げ掛けるのはトランプ大統領だけではない。

  ルネサンス・マクロ・リサーチのエコノミスト、ニール・ダッタ氏はトランプ氏のコメントが伝えられた後、顧客向けリポートで、「大統領の主張には一理ある」とし、「トランプ大統領が連邦準備制度に物申すことは誰も望んでいない。しかし、インフレ率が目標を下回り、加速する兆候がほとんど見られない中で当局が利上げを続けるなら、これは政策が既に中立ないし引き締め気味であることを示すだろう」と指摘した。  原題:Trump Says Fed Interest-Rate Hikes Are His ‘Biggest Threat’ (2)(抜粋)

(3段落目以降に背景などを追加して更新します.)

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