2018年10月17日 17時36分
岡口裁判官に「戒告処分」…ツイッター投稿めぐる「分限裁判」
ツイッターの投稿を問題視されて、裁判官の免官・懲戒に関する分限裁判にかけられていた東京高裁の岡口基一裁判官について、最高裁判所は10月17日、「戒告」の懲戒処分を決定した。岡口裁判官がこの日、自身のフェイスブック上で明らかにした。
今回の分限裁判で争点となったのは、放置された犬を保護した人物が、飼い主から返還を求められた裁判の控訴審で、東京高裁が返還を認めた、というニュースを紹介した岡口裁判官のツイッター投稿だ。
岡口裁判官は、記事のURLとともに「え?あなた?この犬を捨てたんでしょ? 3か月も放置しておきながら…」「裁判の結果は…」などと投稿。東京高裁の林道晴長官が7月、当事者の感情を害したとして、懲戒を申し立てていた。
●岡口裁判官「懲戒申立書にも全然書いていない戒告理由だ」
岡口裁判官のフェイスブックページによると、処分理由は次のような内容だ。
「一般の閲覧者からすると、本件ツイートは、原告が本件訴訟を提起すること自体が不当であると被申立人(編集部注:岡口裁判官)が考えていることを示すものと受け止めざるを得ないものというべきである」
「被申立人は、原告が本件訴訟を提起したこと自体が不当であるとする一方的な情報を、不特定多数の閲覧者に対し、公然と伝えたといえる」
岡口裁判官は「この行為が、裁判官の品位を害するというものだそうです」「こんなこと、懲戒申立書にも全然書いていない戒告理由です」「ここを争点とするのであれば、そのように釈明して、その点を争うようにさせるべきでしょう・・」などと、今回の処分に対する反論をつづっている。