ご訪問ありがとうございます。
時々リブログさせていただいている、
玉石混淆の癌情報への警鐘を鳴らして
下さっている、
sho(押川勝太郎)先生の警鐘記事を
リブログさせていただきます。
押川先生が取り上げている週刊誌の
「ココナラ信用できる!医療機関一覧」
(免疫療法の)
本当に、何だかなぁ、という一覧ですね。
●最上段が、樹状細胞ワクチンと
活性化自己リンパ球療法(メディネット系列)
免疫チェックポイント阻害剤(少量ではない)
少量抗がん剤
を組み合わせられる療法を提供している
クリニック。
中村祐輔先生を担いで、「ネオアンチゲン」
とまで標記するのはいかがなものかと思う。
中村祐輔先生に遺伝子解析を依頼し、
その結果でオーダーメイドのワクチンを
作っているやにHPに書いている
クリニックもある。
ゲノム(遺伝子)医療、遺伝子解析は
国策のはず…。
自由診療で患者に高額(数百万~数千万円)
を負担させて
研究?をするのでは、
結果が保険診療になり得ない
(現在の仕組みでは)点でも、
大いに問題があるのではないでしょうか。
中村祐輔先生には、
保険診療に持っていける臨床研究、
臨床試験をお願いしたいと、
切に思います。
※免疫療法クリニックに遺伝子解析結果を
提供しているのが事実であるならば、
がん研有明として、臨床研究での
遺伝子解析を提供していただきたい、
と思います。
「ネオアンチゲン」も大学病院や
研究機関での研究として成果を出して
いただきたい、
こうして自由診療のクリニックが
週刊誌で宣伝する以前に、と思います。
(逆に、よい研究であろうと期待する
「ゲノム解析」
「ネオアンチゲン」
が潰されてしまう懸念を禁じ得ず、
残念に思います。)
●中段の中途半端な(偏った)
「免疫チェックポイント阻害剤」の
臨床試験一覧
乳癌についてだけ、補足しますね。
なぜ、国立がん研究センター東病院の
キイトルーダ
(ホルモン陽性、HER2陰性、
手術不能なリンパ節転移なしで
術前化学療法対象者 って、
皮膚浸潤ありか、
腫瘍を縮小して温存手術をしたい人、だね)
だけ取り上げられているのか理解不能。
私は自分に無関係な
ホルモン陽性、HER2陰性については
記事にはしていませんが、
(後で一応、独立記事にもきておきますね)
★ホルモン陽性、HER2陰性
の中でも、一口で言えば、
補助化学療法が勧められる、
比較的、再発転移が高リスクの患者向け
のキイトルーダ国際第3相試験
・未治療の乳がん、術前化学療法の対象者
・T1c-T2(腫瘍径≧2cm), cN1-cN2
・T3-T4, cN0-cN2
・T3-T4, cN0-cN2
・腫瘍グレード3
・腫瘍グレード2かつKi-67が30%以上 ※ホルモン陽性、HER2陰性の中では
高リスクとは言われているけれど、
進行速度がホルモン陰性やHER2陽性に
比べて相対的に遅いとされている
(患者集団の統計ではね…)
患者群から拡大しようとしてるのが、
穿った見方をすると、
抗がん剤が効きにくい、予後は比較的
悪くない、結果を出しやすい患者群を
対象にしているようにも
見えなくはない…。
でも、上記該当者には朗報ですね。
HER2陽性、トリネガは、やはり
ロシュ/中外さんの
アテゾリズマブ(テセントリク)に期待、
でしょうか。
●最下段の免疫療法も
樹状細胞ワクチン+活性化自己リンパ球
と、自家がんワクチン
・先進医療でやっていた病院
・三好先生+セルメディシン
私の個人的な感覚では、
確かに、他の怪しいクリニックに
行くよりはいいと思います、
三好先生+セルメディシンが
お金儲け目的でやっているとは
思えなかったし…。
ただ、本庶先生のノーベル賞に便乗して
こういう記事で宣伝する、される、のは
混乱を招くだけで、
本当に問題がある、と思います。
押川先生の
「
今回の免疫チェックポイント薬とは
何の関係もない、
他のがん免疫療法をどさくさに紛れて
宣伝している典型的な便乗商法
と言って良い。
」
仰る通りだと思い、共感します。
「
がんが免疫機構にストップをかけている
PD1分子に対する抗体薬オプジーボ
(一般名ニボルマブ)では、
一部のがんの限られた条件のみ、
効能効果が認められている。
これは臨床試験など正式な手順で
保険認可申請がおこなわれた結果だ。
」
「
臨床試験もやっていると言うが、
まだ本当に患者さんの利益につながるか
どうか不明な治療法でありながら、
患者さんに膨大な費用を負担させることが
非倫理的なのは言うまでもない。
」
まさに、自由診療での臨床研究の問題点、
患者の「膨大な費用」の負担
と、
結果が保険診療に結び付かない点、
もしも、よい結果が出ても、
「膨大な費用」(数千万円)を負担できる
患者しか治療を受けられない、
というのが、
非人道的だと、私も思います。
ーーー
「
今回のノーベル賞受賞の隠れた意味は、
それまでのがん免疫療法(がんワクチン、
ペプチドワクチン、免疫細胞療法、
樹状細胞ワクチン療法など)は
ほとんど効果がなかったと
結論づけられたことだ。
」
この押川先生の記述は、
さすがに書きすぎではないでしょうか、
と、私は思います。
・単独では結果の出せなかった免疫療法
の免疫チェックポイント阻害剤との
組み合わせ
・免疫チェックポイント阻害剤と
少量の抗がん剤の組み合わせ
は、きちんとした研究、臨床試験として
結果(効果があるのかないのか、
患者集団としての率)
を公開していただきたい、
それがなければ、「効果がない」とは
言い切れない、
とは思います。
言えることは、単独では
「保険診療になる効果を出せなかった」
ということだと思います。