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【政治】

政府、沖縄県に対抗措置へ 辺野古承認撤回 効力停止を要求

 政府は十六日、米軍普天間(ふてんま)飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)の名護市辺野古(へのこ)移設を巡り、辺野古沿岸部の埋め立て承認を撤回した県への対抗措置として、行政不服審査法に基づき十七日にも国土交通相に対して審査を請求し、撤回の効力停止を申し立てる方針を固めた。政府関係者が明らかにした。知事選が終わり、国が具体的な対抗措置に出ることで、県側が反発を強めるのは必至だ。

 県は八月三十一日に埋め立て承認を撤回し、法的根拠が失われたため工事ができなくなっていた。

 翁長雄志(おながたけし)前知事の死去に伴う九月三十日の知事選で、撤回を支持する辺野古反対派の玉城(たまき)デニー氏が当選。対立の構図が当面続くことが確実視されている中、安倍政権は工事の早期再開のため、対抗措置を決断したもようだ。

 知事選まで対抗措置を見合わせたのは、県民の反発が高まるのを避ける狙いがあったとみられる。

 政府は、二〇一五年に県が埋め立て承認を取り消した際にも行政不服審査法に基づき国交相に審査請求と効力停止を申し立て、取り消しは無効とされた。ただ同法は「国民の権利救済」が目的とされ、「国民の権利救済制度の乱用だ」と批判を受けた経緯がある。

 

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