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こんにちは。横河レンタ・リースで、ソフトウェアの製品開発を担当している松尾太輔です。半年周期で大型アップデートを繰り返す「Windows 10」に対して、どのようにOSやアプリケーションなどの動作テストを行えばいいのか――前回に引き続き、今回もこのテーマを取り上げていきます。
IT部門にとって、動作テストの労力をいかに減らすかは大きな課題です。前回は「Windows 10のアップデート前にアプリの互換情報を確認する」「OSのデフォルト設定の変更を最小限にする」という“鉄則”をご紹介しました。今回は、実際に労力を減らすための具体的な方法を考えていきます。
今回は本題に入る前に、2018年10月にMicrosoftが発表した新サービス「Microsoft Managed Desktop」について少し触れさせてください。
一般的な英語圏の”Managed Desktop Service”は、日本のレンタル会社やSIerが提供している「PC-LCM(Life-Cycle Management)サービス」とほぼ同じと考えていただいて問題ありません。PCの調達からキッティング、障害対応、ヘルプデスク、PCの回収(データ消去)といったPCの運用管理にまつわる多くの作業をやってくれる、というものです。
Microsoft Managed Desktopは、すでに米英の一部顧客に対してMicrosoftから提供していたPC運用サービスを一般のサービスとして全世界で提供していくというものです。目新しいサービスでもなく、日本での提供もまだ先のことになりそうですが、Microsoft自らが提供するという点で、業界にとって大きなインパクトになると考えています。
Microsoft自体が「Windows 10はユーザー企業が運用するにはタスクが重い。専門家に任せるべきだ」と考えている……そう捉えるとすごいことだと思いませんか?
同社は、2018年7月に行われたパートナー向け年次イベント「Inspire 2018」において「2020年までに、企業PCの30%はDaaSとして調達されるようになる」と述べました。ここでのDaaSは、Desktop as a Service(=VDIのクラウドサービス)のことではありません。Device as a Service。先述したManaged Desktopも含め、デバイスそのものをサービスとして受ける形態を指しています。
まさに、OSの運用も巻き込んだ形で“所有から利用へ”という世界が進んでいるのです。当社でもIT管理者の少ない(もしくは専任ではない)中小企業向けの包括的なサービス「Simplit Edge」を発売しました。もちろん、IT部門がWindows 10の運用を把握することは必要なのですが、その上でこういった雑務から“解放”される日も遠くはないのかもしれません。
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