「ちょうど5年後にプラスになっている商品を当てに行く大会」がはじまります。これでいいのか? New!
水瀬ケンイチ
2018年も終わりに近づき、一般NISA(つみたてNISAに対して)の5年の非課税期間が迫っており、ロールオーバーするか否かの考察が出回り始めてきました。
そこで見えてきたことは何か? 予想どおりの……
上記のニッセイ基礎研のレポートは、一般NISAでロールオーバーをするか否かの正しい投資判断について解説されています。
結論はこうです。
要するに、今後5年間の見通しが良ければ継続保有(ロールオーバー)、悪ければ売却。
結局、こうなるんです。
NISAが5年間という期限で始まることが決まった時、こうなることはわかっていました。当ブログで主張していた当時の言葉を借りれば、「ちょうど5年後にプラスになっている商品を当てに行く大会」が、これから毎年毎年続くことになります。
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私は5年後の相場予想などできませんので、そこは割り切って一般NISAでロールオーバーをするつもりですが、これには一般口座での投資よりも損失のダメージが大きくなるかもしれないという一定の覚悟が求められます。
もし、NISA口座でリターンがマイナスになったまま非課税期間を終える場合、他の口座との損益通算もできなければ、下落した安値が買値に洗替されてしまい将来の課税金額が増えてしまうという「二重のデメリット」を背負うことになるからです。
2014年に始まった一般NISAの非課税期間の5年が、これから毎年訪れます。繰り返されるであろう「ちょうど5年後にプラスになっている商品を当てに行く大会」は、金融庁が目指している個人投資家の長期投資の姿とは違うはずです。
本当にこれでいいのでしょうか?
何度も、何度も、お願いします。一般NISAの非課税期間を恒久化してください。個人投資家が長期投資を推進する制度に変革してください。なにとぞ、よろしくお願いします。
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