米ロサンゼルスで開催中のAdobe MAX 2018で、iPad版のPhotoshop CCの開発を発表されました。現地で見たiPad版Photoshop CCは想像をはるかに超えた軽量アプリでした。
デスクトップ版と遜色ない機能
▲iPad版Photoshop
iPad版のPhotoshop CCは、一言でいえばフル機能のPhotoshopそのものです。PSDファイルを読み込め、レイヤーやマスクは完備。当然Apple Pencilにも正確な筆圧感知でサポートしています。
▲Apple Pencilでブラシを使って描く
▲レベル補正のためのレイヤーマスクを作っている
▲カラーパレット
▲グラデーション塗りを、ブレンドモード「ソフトライト」で合成
ラウンドトリップ編集が可能
デスクトップ版Photoshopで編集していたPSDファイルを、iPad版Photoshopで続けて編集するといった使い方も可能。
▲デスクトップ版Photoshopで編集した状態
▲モバイル版Photoshopで開くと、クラウド同期されている
場所を選ばずにクリエイティブな作業をできるのが利点です。
操作が滑らかで、デスクトップ版を上回ってる
基調講演のデモでは、iPad版Photoshopはとてもなめらかに動作していました。
▲ズーム操作も滑らか
ヘビーユーザーの筆者の感覚としては、デスクトップ版Photoshopよりも快適に動いているように見えます。iPad Proのディスプレイは120Hzのリフレッシュレートですが、その恩恵を最大限感じられそうです。デスクトップ版よりも快適ならiPadで作業したくなりそうです。
Appleと協力
Photoshopは長い歴史のあるソフトウェア。30年も開発されており、実はレガシーコードの塊のようになっています。
▲レガシーコードが多いと、開発が大変ですよね…
今回のリリースにあたっては、Appleとの協力によってコードを棚卸ししたとのこと。基調講演では、Appleのシラーが登壇し、Adobeとの協力関係について強調していました。
まとめ
いままで、PhotoshopはFix、Mix、Sketch、Touch、ExpressなどPhotoshopの名前を冠した簡易版アプリをモバイル向けに提供してきました。「また今回も同じような位置づけかな?」と思いきや、本気度の違いが伺えます。iPad版Photoshopは夢のソフト。2019年のリリースが楽しみですね。
以上、現地に出張した池田がレポートしました。なお、多くのメディアが発信しているのは公式情報のみ。弊サイトではユーザー視点での情報を大事にしています。Adobe MAXの本質はセッションで追加情報を得ること。おもしろい情報を得ましたら、この記事に追記します。