あなたのサイト内のコンバージョン率を低下させている原因は「検索機能」にあるかもしれません。
致命的な問題ではなくても、コンバージョン率アップに役立っていなければ検索機能の意味がありません。サイト内検索を最適化してユーザー体験を向上させれば、Webサイトのユーザビリティと楽しさを大いに向上できます。
ユーザーはWebサイトが楽しいほど頻繁に訪れ、会員、顧客、購読者などの人数増加に繋がります。サイト内検索の改善は簡単ですが、よくある間違いによって検索するときの体験が邪魔されていることが多いです。サイト内検索を適切なものにするやり方を身につけて、競合サイトと同じ落とし穴にはまるのを避けましょう。
見つけにくい
検索フォームであることがすぐにわからなければ、ユーザーはイライラし答えをほかのところで探すかもしれません。理想的には検索フォームはページ下部ではなく、スクロールしなくても見える範囲で、見つけやすい場所に置くべきです。検索フォームを置く場所は、ページの左上が良いでしょう。
検索フォームは即座に目に入る必要はありませんが、ページを読むときの標準的な視線の流れの中には配置すべきです。
場所を決めたら、サイト内では可能な限り同じところに検索フォームを置いてください。検索フォームを見つけたユーザーの約30%が検索を利用します。そのため、常に同じ場所に検索フォームを置くことで、ユーザーがより速く検索を利用でき再訪する可能性も高くなるでしょう。
使いにくい
検索の障害となるものは極力取り除きましょう。検索フォームに「質問はこちらへ」や「製品名」といったプレースホルダーテキストを表示している場合、ユーザーが入力し始めたら消えるように徹底してください。
追加のキー入力が原因で検索をやめることはないにしても、バックスペースキーを使った分だけ検索は遅くなります。キー入力を1回分減らしただけでも検索効率が上がり、ユーザーの満足度は高くなります。
検索フォームの使いやすさを向上させるそのほかの方法として、配色や可読性などといった見た目を変えるものもあります。検索フォームに色を設定するのであれば、鮮明さとコントラストに気をつけてください。同様にカスタムフォントを使うなら、読みやすいサイズとフォントにしましょう。
オートサジェスト機能がない
オートサジェスト機能は、ユーザーの検索を大いにスピードアップできます。特に主力製品のモデルやバージョン違いを探す場合に役立ちます。検索キーワードを入力する時間が短いほど、探している製品に関係のあるコンテンツをユーザーが閲覧する時間が長くなるでしょう。
Martin Bonov氏によるオートコンプリート機能
オートコレクト機能がない
オートコレクト機能がないことは、検索機能の中でも重大なミスのひとつです。検索キーワードの中にスペル間違いなどよくある入力ミスが多いのであれば、自動的に修正されるようにしましょう。
検索キーワードの入力し直しが多くなるほど、ユーザーは調べることをあきらめて、ほかのWebサイトに答えを求めるようになります。これは、特にモバイルデバイスで多く見られます。
検索結果が見つからないケースをできるだけ減らしましょう。オートコレクト機能はそのためにとても役立ちます。忘れないでほしいのは、検索キーワードを入力してから結果が得られるまでの行程をできるかぎり短く楽にすることが目的だということです。
404エラーページが役に立たない
オートサジェストとオートコレクトを使っていても、検索結果が見つからないことを知らせるページは必要です。できるだけこのページがユーザの役に立つようにしてください。
メインディレクトリへのリンクを提供したり、再検索のヒントを示したり、お問い合わせページへ案内したりしましょう。ユーザーが検索する上でのトラブル解決に必ず役立つような情報を含んだページにしてください。
結果がわかりにくい
検索結果のページは、できるだけ親しみやすくカジュアルにすべきです。見慣れないフィルター機能などは検索プロセスの最初の段階では使わず、次の段階のためにとっておきましょう。
検索エンジンのオプション機能は、「詳細検索」リンクの中に隠しておきましょう。可能であれば、ページを離れなくてもオプションメニューが表示されるようにしてください。読みやすいはっきりとしたフォントを使い、検索結果をそれぞれ個別にチェックできるきちんとした構成にして、一目でわかるページになるよう徹底しましょう。
CodyHouseによるアドバンスドサーチ
フィルター機能と並べ替え機能が独立していない
並べ替え機能はフィルター機能とはまったく別物であり、ユーザーは余計な手順を踏まずにこれらの機能を使いたいのです。日付順、人気順などのオプションは同一ページ内で選べるように徹底してください。
わかりやすいように、オプションメニューは検索結果ページの左上に配置しましょう。
検索アナリティクスを無視している
検索アナリティクスはマーケティングとUXにとって強力なツールです。検索機能の改善における弱点も明らかにできます。検索結果をまめにチェックして、比較検討のための評価基準を確立しましょう。検索アナリティクスを利用すると原因を直接探れるため、どのような検索上の欠点にも対処することができます。
たとえば「猿」というキーワードが15,000回検索されているのに、そのうち3000回しかクリックに繋がっていないとします。このとき検索アナリティクスを使えば、検索キーワードがオートサジェストなどで最適化されていないのか、検索結果のデータが見当違いなのか、あるいはその両方なのか、原因を明らかにして検索体験を作り直すことができます。
検索結果にバリエーションが含まれていない
バリエーション検索を機能に含めると、検索の前にはユーザーの頭になかった商品を見つけるのを助けてくれます。もしユーザーが「ゆったりしたセーター」と入力すれば、「ゆったり」と「セーター」のような代わりのキーワードでも検索し、それぞれの検索結果を表示できます。
こうすることで、ユーザーが探している商品や情報を扱っていないとしても、それともっとも近い検索結果を示すことができます。ユーザーが検索したものとまったく同じではなくても、近い結果を提供することはユーザーの利益に繋がります。
検索結果が見当はずれ
検索結果を多く提供できるとしても、それが適切でなければならないことを忘れないでください。検索対象が見つからないことを避けるために、理由もなく過去の行動に基づいたバリエーション検索を設定して、共通点のない2つの語句を関連づけないでください。
結果が多すぎて困惑する
最後に検索体験をもっとも損なうことのひとつに、情報が多すぎてユーザーを困らせるというものがあります。検索結果が20個以上になる場合は、ユーザーがオプションを選択しない限りすべてを表示するのはやめましょう。
その代わりに、1ページ内の基本表示数を15〜20個に設定して、残りの検索結果を見るためにユーザーがページ間を移動できるようにしてください。