ケーキはもののたとえで、他に落ち着ける方法があるなら何でもいいと思いますけどね。
※グラフは世界の株式指数 - Bloombergから
何の話かと言うと、先週の水木あたりで、世界中の株価ががガクンと下がった件についてです。
NY急落、日本やアジアに波及 世界同時株安の様相:朝日新聞デジタル
これを受けて、投資しているお金がどうにかなるんじゃないかと狼狽された方はいらっしゃるんじゃないかと思います。
私は、前も書いたとおり、リーマンショックからちょうど十年ぐらい経っているので、そろそろ大きく株価が下がる時期が来るんじゃないかと期待していました。今回下がってくれたのは、いい買い時が来るかなとちょっと喜んだところがあります。
アジア通貨危機からは大体二十年、リーマンショックからは十年 - 斗比主閲子の姑日記
ただ、今回の株価の急落は、米中貿易摩擦に加え、米国の利上げ観測から株式のリスクが高まることを受けての、機械的な株式の売却によるということになっているようなので、もしそうなら、この株価の下落傾向はそんなに続かないかもしれません。仮に今後下落していくとしても、リーマンショックでもバブル崩壊でも、株価は2年ぐらいかけてズルズル下がっていきましたし、時間はそれなりにかかります。
何にせよ、これぐらいの株価の下落というのは10年スパンで投資をしていると、ちょくちょく起こります。信じられない人は、上の画像のリンク先で各地域で10年ぐらいで見られるので、ちょっと見てみてください。
私は、ある意味、こういう株価の下落のタイミングは、自分がどれだけリスクを取れる人間かを確認できるチャンスと考えています。
これぐらいの株安で、凄くリスクを覚えたということなら、余裕資金が足りていないかもれないし(投資をし過ぎているかもしれないし)、リスクの高い投資先に投資をしていると考えていいかもしれません。リスク感覚というのは人によって違うものにも関わらず、平時に置いてはなかなか気付くことができません。
何度かこういう波を経験して、投資家としての自分のスタンスがはっきりしていくものだと、長年投資をしている個人投資家の人たちを眺めていると、そんな感じがしています。
個人投資家の強みというのは、機関投資家と異なり、会社の損益のために仕方なく売買をしなくて済むところです。仕事でトレーディングしている場合は、色んなプレッシャーがかかりますからね。一方で、個人投資家はどんなときでも、近々の資金需要さえなければ、それこそ5年でも10年でも待てる。それぐらい持っていれば、経済成長している限り、投資による利益は出ているものです。もちろん絶対じゃないけど。
その意味では、個人投資家が株式投資をする上では、ルールを決めていない、狼狽による売買をしていたら、簡単にリターンが下がっていきます。安いときに売って、高いときに買っちゃう。
とにもかくにも、今回みたいなケースで物凄く狼狽する場合は、とりあえず、スコーンを食べながらミルクティーでも飲むなり、友達とおしゃべりしたりして、まずは自分が落ち着くための手段を講じてみるといいですね。
それでも、投資をしているのが怖いということなら、まだその人には今投資をしているぐらいの金額は多すぎた、リスクに晒しすぎたということで、自分の中でのアセットアロケーションを見直すタイミングと考える。
以上、短めですが、個人投資家の投資のスタンスを書いてみました。
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