Googleは11月1日に、自社開発のスマートフォン「Pixel3」「Pixel 3 XL」を発売する。この記事では大画面モデル「Pixel 3 XL」の各機能や性能について、借りられた実機をもとに見ていく。
Pixel 3 XLの特徴は、Googleが開発した最新のAndroid OSやテスト中の機能をいち早く利用できる、大画面のハイエンド製品という点だ。Pixel 3 XLには最初からAndroid 9 Pieが搭載されている他、βテスト中の機能Digital Wellbeingをいち早く利用できる。ちなみに、日本でも以前はNexusシリーズと呼ばれるレファレンスモデルが発売されていたが、Pixel 3 XLはその流れもくんだ3年ぶりの後継モデルとも捉えられる。
その一方で日本向けスマホとしての機能もしっかりと搭載してきた。IP68の防水・防塵(じん)に加えて、日本向けモデルはおサイフケータイに対応。モバイルSuicaなども利用できる。なるべく素のAndroidスマホを利用したいが、防水やおサイフケータイも欲しい人にとってはかなり魅力的なモデルといえる。
Pixel 3 XLのスペックは、より大きな6.3型有機ELディスプレイとバッテリー容量以外は、基本的にPixel 3と同じだ。
サイズは76.7(幅)×158(高さ)×7.9(奥行き)mmで重量は184gだ。サイズはiPhone XS Maxとほぼ同じだが、Pixel 3 XLの方が24gも軽い。既存モデルでサイズと重量が近いのはGalaxy S9+だ。
ディスプレイは6.3型でアスペクト比が18.5:9の縦長のノッチ付きで、解像度はQHD+(1440×2960ピクセル)だ。HDRムービーの再生にも対応する。この仕様は単に現行スマホのトレンドを追いかけただけでなく、「Android 9 Pieがノッチ付きディスプレイとHDR対応VP9 Profile 2をサポートしたこと」も示す。
この他、前面はノッチ部に広角800万画素カメラと、受話スピーカーと本体前面下部のスピーカーによるフロントスピーカーを搭載する。
背面には1220万画素カメラと指紋認証センサーを搭載。NFC/おサイフケータイの非接触ICは指紋認証センサーと同じ位置に搭載されている。また、Qiによるワイヤレス充電にも対応している。
本体の前面と背面にはCorning Gorilla Glass 5のガラスパネルとアルミ製フレームを採用。ただ、背面ガラスのうちカメラよりも下側の約3分の2の部分はソフトタッチの特殊加工が施されており、しっかりと持ちやすく、それでいてさらっとした質感を両立している。
端子はUSB Type-Cのみ。USB PDでの充電とUSB3.1 Gen1でのデータ転送に対応。ヘッドフォン端子はなく、有線ヘッドフォンを接続するには付属のUSB Type-Cアダプターなどを利用する。nanoSIMカードトレイは1つだけだ。microSDスロットは搭載していない。
処理性能も見ていこう。プロセッサにQualcommのSnapdragon 845を搭載。メインメモリは4GB、ストレージ容量は購入時に価格の異なる64GBか256GBモデルかを選ぶ。他社のハイエンドAndroidスマホの中では平均的な仕様だ。
総合ベンチマークAnTuTuや、3Dグラフィックの3DMark(Slingshot Extreme)でも、Snapdragon 845搭載モデルの中では平均的な結果だ。このあたりに新しいトピックはない。
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