曹操が魏王になった事で、軍師荀彧との対立が鮮明になってしまいました。さらに、耿紀が漢室のために曹操を討とうとします。そこで曹丕が父を助けようと奮闘しますが、なぜか曹操から処刑されそうになるので、その理由を詳しく紹介しましょう。
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『第69話 曹丕、乱を平らぐ』のキャスト
曹丕が理不尽な扱いを受けてしまう『第69話 曹丕、乱を平らぐ』に登場した人物や声優さんたちは、以下の通りです。
- 曹操(魏)/曹丕の動向に注目する丞相(声:樋浦勉)
- 曹丕(魏)/父 曹操を助けようと奮闘する子息(声:前野智昭)
- 曹彰(魏)/兄 曹丕と共に反乱を鎮圧(声:小林かつのり)
- 曹植(魏)/白馬門で荀彧と口論(声:鈴木一敦)
- 許褚(魏)/反乱軍から曹操を守ろうとする将軍(声:宝亀克寿)
- 荀彧(魏)/曹操と対立してしまう軍師(声:星野充昭)
- 程昱(魏)/荀彧の見舞いに訪れる軍師(声:小野健一)
- 耿紀(漢)/曹操を討とうとする漢の忠臣(声:飛田展男)
- 劉備(蜀)/漢中進行を決断する皇叔(声:家中宏)
- 諸葛亮(蜀)/漢中の進行に不安を感じる軍師(声:堀内賢雄)
- 張飛(蜀)/呉を甘く見る将軍(声:天田益男)
- 黄忠(蜀)/漢中の砦を攻撃する将軍(声:麦人)
- 魏延(蜀)/漢中の重要性を説く将軍(声:大塚芳忠)
- 孫権(呉)/劉備を警戒する呉侯(声:咲野俊介)
- 陸遜(呉)/曹操と劉備を利用しようとする将軍(声:檀臣幸)
『第69話 曹丕、乱を平らぐ』のストーリー
曹操の臣下は、主君を魏王にするように献帝に嘆願して、ついに曹操は魏王を名乗ります。しかし、その事によって今まで使えていた荀彧と激しく対立するようになってしまった上に、曹操の子息 曹植が朝廷に許しを得ないで白馬門を通ろうとして荀彧と口論する事になってしまうのです。
曹操と荀彧が対立(起)
白馬門は、本来は臣下が通ってはいけない所でしたが、曹植は父が魏王になった事を祝うために、文友たちと共に詩を早く作りたかったのです。そのためには、近道となる白馬門を通る必要があったので、門番に無理やり開門させようとしたのですが、漢に忠義を誓う荀彧は、それを認めません。
そこへ曹操たちが現れて、我がままな曹植のほほを平手打ちしたのです。それに何も言えず曹植は引き下がりますが、曹操は何と白馬門を開けようとした門番を処刑してしまいます。これに荀彧は「なぜ門番をお斬りになるのです?」と曹操に尋ねます。
それに、曹操は「門番が開門しようとしなければ、曹植は規則を破る事にはならなかったからだ」と言い放ちます。荀彧は「門番が斬られるのであれば、朝廷でこぞって丞相を魏王にしようとしていた者たちのほうが、斬られるべきですな」と言い返してしまうのです。
友とも呼べる荀彧を失う曹操(承)
曹操は「長年従ってきたのに、ここまでワシに楯突くとはな、誰かある」と兵士を呼ぼうとするので、荀彧は「私をお斬りになりますか?」と覚悟を決めます。しかし曹操は「安心せよ、功績ある臣下を斬りはせぬ」と荀彧の声をかけますが、兵士には「白馬門を壊せ」と命令。
これに荀彧は呆然としてしまって、その後に病が重くなっていき屋敷にひきこもるようになりました。そこで曹操は程昱に「そこに果物を入れた箱がある。荀彧に持ってまいれ」と見舞いへ行くように命じました。程昱は早速、荀彧のもとを訪ねて「魏王が、これをそなたにと申されたのだ」と声をかけます。
荀彧は、程昱が去った後に箱の中をのぞいてみたら、何と!箱の中には何も入っていなかったのです。荀彧は、その真意を『空っぽという事は、お前はもう用済みという事か』と悟ったのか?荀彧は剣で首を斬って自決。曹操は曹丕と共に荀彧を手厚く弔います。
曹丕が処刑されそうになる理由(転)
曹操は今まで荀彧がたてた功績を述べていき、臣下でありながら友でもあった事に想いを馳せます。しかし、曹操は「お前と私では志が違った」と、荀彧が自分ではなく漢室に忠誠を誓おうとした事を嘆くのです。しかし、曹操が魏王を名乗った事に、耿紀は不満を抱き、曹操がいる五鳳桜を襲撃する反乱計画を実行しようとします。
しかし、五鳳桜では猛将 許褚が控えていた上に、曹丕や曹彰が駆けつけて反乱軍は鎮圧されました。司馬懿は急いで曹丕のもとへ駆けつけて、曹丕や曹彰が五鳳桜に駆けつけて、曹植が酒を飲んでいて駆けつけなかった事を知って「それは曹丕様・曹彰様の負け、曹植様の勝ちです」と言ってしまって、曹丕は「何ゆえ?」と愕然。
司馬懿は「魏王は気の回るお方、五鳳桜に多くの者たちが攻めていたので、そこへ駆けつけた者たちの中にも裏切り者がいると思っているはず」と指摘して、曹丕は倒れこんだまま、しばらく立ち上がりませんでした。その頃、曹操は程昱から「曹植様は、かけつける事ができず顔向けできないようです」と報告を受けていました。
曹操が曹丕を尋問(結)
曹操は、程昱の報告を聞いて「曹植に近衛軍を率いさせよ」と言って、程昱は呆然としてしまいます。さらに曹操は、百官を集めて、五鳳桜へ駆けつけなかった者たちに金20両を与えます。これに曹彰は『何もしなかった者たちに、なぜ褒美を?』と思うような表情を浮かべてしまうのです。
そして曹操は、五鳳桜へ駆けつけた者たちを捕らえて「そなたらは、非力な文官のくせに、何が火を消すだ?何が賊を討つだ?賊を助けようとしていたのだろう」と言い放ち、曹丕や曹彰以外の者たちを処刑してしまいます。これに曹彰は困惑してしまいますが、曹丕は目をつむり覚悟を決めてしまいました。
曹操は曹丕を屋敷に連れていき「なぜ処刑したか分かるか?」と訪ねて、曹丕は「五鳳桜へ駆けつけた者たちは、多くは皇宮の侍従。すなわち謀反を企んでいる事」と怯えながら答えます。それに曹操は「なぜ、そこまで分かっていて五鳳桜へ駆けつけた?」と睨みつけますが、曹丕はこのまま処刑されてしまうのでしょうか?
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『第69話 曹丕、乱を平らぐ』のまとめ
動画配信U-NEXTで配信されている『第69話 曹丕、乱を平らぐ』を見た感想を紹介するので、参考にしてみて下さい(本ページの情報は2018年10月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください)。
三国志の名言『わが子房』
曹操は、荀彧の位牌を前にして「お前は、わが子房だった』と嘆きました。この子房とは、漢王朝の高祖劉邦の名軍師張良の事です。曹操は、自分にとって荀彧とは、劉邦の張良のようなものだと高く評価していました。
ちなみに、劉邦には三傑と呼ばれる者たちがいて、それが張良・蕭何・韓信でした。張良は名軍師で多くの策を進言して、蕭何は漢軍が兵糧に困らぬように支え続けて、韓信は名将で楚軍を打ち破る功績をあげたのです。
しかし、私が思うに劉邦の三傑には選ばれなくても、陳平の存在も見逃せないと思います。なぜなら、陳平は項羽と范増に離間の計をしかけた上に、劉邦亡き後の反乱軍を鎮圧できるように働きかけたからです。
『第69話 曹丕、乱を平らぐ』の残念な所
荀彧は空っぽの箱を見て、空は何もないから用もないと受け取って自決したようですが、三国志ファンの間では、曹操は仕事は今はないから、ゆっくりと休めと気を使ったとも主張している方もいます(空の箱は三国志演義の創作とも言われています)。
こればかりは、大昔の話であり、確たる証拠もないので何とも言えませんが、曹操は才能のある臣下は大事にするので、やはり荀彧を追い詰めようとする意思はあまり無かったように思えてしまいます。それを考えたら、荀彧を失ってしまったのは、残念で仕方ないですね。
『第69話 曹丕、乱を平らぐ』の見所
第69話では、ついに首を長くして待っていた陸遜が初登場します。陸遜は、呉にとってスーパースターであり、秘密兵器とも言える名軍師中の名軍師。私が、三国志の武将の中で、最も推している英雄です。
その陸遜が初登場して、呉がいよいよ孫劉連盟から、曹操と劉備のどちらにつくのか動き出す所は、曹操が曹丕を後継にしたのと同じぐらい重要な部分でしょう。