【ドラニュース】吉見、FA熟考「納得する答え出す」2018年10月15日 紙面から
中日の吉見一起投手(34)が14日、今季初めて手にした国内FA権について、行使するかどうか時間をかけて検討する考えを明かした。13年過ごしたチームへの愛着を感じる一方、「他球団の評価も聞いてみたい」と率直な思いを口に。宣言期間は日本シリーズ終了の1週間後。竜投の精神的支柱は熟考の末にどんな決断をするのか、注目だ。 野球人生の岐路に立つ男の率直な気持ちだ。2018年のシーズンが終わり、吉見の手元には13年かけて取得したFA権。ずっと過ごしてきた竜への愛着と自らの価値に対する興味-。慎重に言葉を選びながら右腕は胸の内を明かした。 「まだ結論は出ていませんし、熟考している段階です。ずっと過ごしてきたドラゴンズには特別な思いがある。ただ一方で、右肘の手術も経験しながらプロで13年間を過ごしてようやく手にした権利。投手としての他球団の評価を聞いてみたい気持ちも少なからずあります」 06年にドラフト希望枠で入団すると、プロ3年目の08年から5年連続で2桁勝利を達成。最多勝(09、11年)、最優秀防御率(11年)をなど数々のタイトルを獲得し、竜の黄金期を支えた。だが、13年に右肘の靱帯(じんたい)再建手術(通称トミー・ジョン手術)を受け、復帰後の15年にも右尺骨神経の剥離手術。けがとの闘いが続く中で今年6月に出場選手登録が8年に達し、FA権の資格取得条件を満たした。 もちろん来季も背番号19の力が必要になるのは間違いない。今季は8月10日のヤクルト戦(ナゴヤドーム)で6年ぶりの完封勝利を挙げるなど5勝(7敗)。先発した20試合中、13試合でクオリティースタート(先発で6イニング以上投げ自責点3以下)をマーク。チーム2位の125イニング2/3を投げるなどローテーションの一角として存在感を見せた。
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