韓国版「HimToo」運動がインターネット上で勢いを増し、広まっている。「HimToo」とは、女性が性的暴行被害にあったことを告発する「MeToo」になぞらえ、「性的暴行を受けた」との虚偽の訴えにより被害に遭った米国人男性たちの告発運動を意味する言葉だ。
先月8日に開設されたネット掲示板「あなたの家族とあなたの人生を守るために」のメンバーたちは27日午後1時、ソウル地下鉄の恵化駅1番出口前で「有罪推定糾弾デモ」を行う。この掲示板を運営するキム・ジェジュンさん(28)は「被害者の陳述が一貫しているという理由だけで、正当な証拠もないのに犯罪者にされるのは、正しい司法原則ではないことを知らせるための集会だ」と説明した。「性の対決へと誘導したり、性暴力を容認したりするための集会ではない」ということだ。
この掲示板は、昨年11月に大田のコムタン(牛テールスープ)店の客Aさんがほかの女性客の尻を触った容疑で懲役6月を言い渡され、法廷拘束された、いわゆる「コムタン店痴漢事件」をきっかけに開設された。裁判所が保釈申請を受け入れたため、Aさんは今月12日に釈放された。
開設から1カ月余りで掲示板の会員は5700人に増えた。集会まで開くことになったのは、悔しい思いをする男性たちの状況が相次いでいるからだ。掲示板に書き込みをしたイさん(46)は今年7月、妻と息子2人と共にソウル市九老区内のプールに行った際、ある女性に痴漢呼ばわりされてその場で警察官2人に連行された。イさんは本紙のインタビューに「九老警察署に連行された時の子どもたちのおびえた表情が忘れられない」と話した。