Overview
株式会社Preferred Networksは、ロボットが身近な場所で活躍する社会の実現に向けて、パーソナルロボットの研究開発を行っています。
CEATEC JAPAN 2018では、最先端の深層学習技術を応用した「全自動お片付けロボットシステム」を展示します。
このシステムは、CEATEC JAPAN 2018に展示されるイノベーション性が高く優れている技術・製品・サービス等を表彰する「CEATEC AWARD 2018」 において、インダストリ/マーケット部門 準グランプリ を受賞しました。
部屋の全自動片付けは、従来のロボットシステムでは実現困難でしたが、近年の深層学習の発展によって初めて実用的なレベルで実現できました。 物をつかむ、物を置く、動作計画を立てる、人の指示に対応するなど、ロボットが人間の生活空間で仕事をするために必要な物体認識・ロボット制御・音声言語理解技術に最先端の深層学習を用いた結果、ロボットが高速・高精度に動作できるようになりました。
Object Detection
これまでロボットは主に工場で利用されてきました。工場のラインでは通常少ない種類の物品しか扱わないこと、必要な物を常に正確にロボットの前に持ってくることで高速正確に動作することができます。
一方で人間の生活空間には、非常に多様なものが存在し、また常に状況も変化します。パーソナルロボットはこうした状況に柔軟に対処しなければなりません。 PFNは最先端の深層学習技術を用いた画像認識エンジンを開発し、数百種類の物体を部屋に乱雑に散らかしたとしても、その位置と種類を識別することを可能にしました。
このエンジンを元に、どの物体をどのようにつかんでどのように片付けるかといった計画を立てることができます。
この画像認識エンジンは、深層学習フレームワークChainerおよびChainerMN、ChainerCVを用いたCNN(畳み込みニューラルネットワーク)で実現されています。 CNNは先日の物体検出コンペティションで世界2位の成績を収めたPFDetを拡張したモデルを用い、学習には大規模GPUクラスタMN-1bの100台を超えるGPUを活用しています。
ロボットに搭載されたカメラからの視点映像と、認識結果を可視化した動画です。
ロボットが認識している部屋のマップと現在位置を表示することで、ロボットがどのように部屋を認識しているか可視化しています。
Picking & Placing Objects
人間の生活空間には様々な物体が存在します。ハンカチのように形状の変化するものや、ペンのように細長いもの、クリップのように小さくてつかみにくいものがあります。
本システムは、様々な形状や素材の物体も安定してつかみ、所定の場所に置くことができます。
例えばペンを片付ける際は、カメラでペン立ての位置を探す、ペンの向きを認識して向きを揃える、ペン立てに入れるといったことが可能です。
衣服や靴下のような形の変わる物体も安定してつかんでくれます。
人間が無意識に行っている細かな判断を繰り返すことによって初めて可能になります。
Human Interaction
従来の産業用ロボットは、特殊な制御盤を利用して、専門的な技能を持った人にしか利用することができませんでした。 誰もがロボットを利用できるようにするためには、より直感的に利用できる手段でロボットに指示を出せる必要があります。 本システムは、人の声による指示と指差しによるジェスチャーを理解します。この技術を利用して、人に依頼するのと同じようにロボットに対して仕事を指示することができるようになります。
部屋の中の全ての物体の位置はロボットにより把握されており、探し物をロボットに尋ねれば位置を教えてくれます。
また、拡張現実 (AR)の技術を使って、ロボットが考えていることを人間に提示することができます。 ロボットが部屋の中をどのように認識しているか、次にどのように行動しようとしているか、といった情報を表示します。
このAR画面を用いて、直感的にロボットの状態を把握し、より適切な指示をだすことが可能になります。
Our Team
IoTにフォーカスした深層学習技術のビジネス活用を目的に、2014年3月に創業。デバイスが生み出す膨大なデータを、ネットワークのエッジで分散協調的に処理する「エッジヘビーコンピューティング」を提唱し、交通システム、製造業、バイオ・ヘルスケアの3つの重点事業領域を中心に、様々な分野でイノベーションの実現を目指しています。 オープンソースの深層学習フレームワークChainerTM(チェイナー)の開発・提供をはじめ、トヨタ自動車株式会社、ファナック株式会社、国立がん研究センターなどの世界をリードする組織と協業し、先進的な取り組みを推進しています。
このシステムは、CEATEC JAPAN 2018に展示されるイノベーション性が高く優れている技術・製品・サービス等を表彰する「CEATEC AWARD 2018」 において、インダストリ/マーケット部門 準グランプリを受賞しました。
部屋の片づけという従来のシステムでは困難だったタスクを実用レベルの精度で達成しており、今後更に付加価値をつけて製品化されれば市場・社会へのインパクトは大きい。ビッグデータを活用する方向への期待ができるとともに、サービス・ロボットのためのデータライブラリーの提供など、新たなビジネスの可能性も期待できる。