細胞診または針生検で採取した細胞で、
乳癌かどうかが診断され告知されます。
それと共に、後に治療法を決めるのに
必要な情報として、癌の性質が検査され
患者に提示、説明されます。
治療法決定に必要な情報は、
(薬物療法の決定に必要な情報)
癌の進行度~ステージ~
(治療の目的、流れや、手術方法、
放射線療法の有無などに必要な情報)
です。
そのうちの
について、です。
▼病理学的悪性度(グレード分類)
※「がんの顔つき」とも言う。
・この分類は主に浸潤性乳がんに用い、
「核異型度」と「核分裂像」 によって
「核グレード分類」1~3を判定する。
・「核異型度」とは、正常な細胞との違いの
程度で、核の形や大きさが均一であれば
正常な細胞に近く、形や大きさが不揃い
であるほど異常な細胞とみなされる。
・ 「核分裂像」が多く見られるほど、
がん細胞が盛んに増殖していると
考えられる。
※因みに、過去記事にも書いている通り、
私の「核グレード」(悪性度)は3、
内訳: 核異型度3、核分裂像2
・画像で癌細胞を見せてもらえば、
悪性度が3ともなれば、患者自身でも
顔つきが悪いのが分かります。
▼ホルモン受容体の有無
・ER:エストロゲン
PgR:プロゲストロン
受容体の有無
ホルモン療法(内分泌療法)の効果は
ホルモン受容体の発現状況に依存している
ため、ホルモン受容体有無の検査結果は
重要。
※因みに、過去記事にも書いている通り、
私は、ER:ゼロ、PgR:ゼロ
ホルモン非反応性。
日本人の乳癌の7~8割は、
ホルモン陽性。
自分に無関係のため、本ブログでは
ホルモン療法については扱いません。
▼HER2タンパクの発現状況
・抗HER2療法
(現時点でステージ3までの補助化学療法
ではハーセプチンのみ)
の効果はHER2タンパクの発現状況に
依存しているため、HER2タンパクの
発現状況は重要。
・IHC法3+(強陽性)の場合、陽性。
ハーセプチン療法を行う。
( IHC法: 0~3)
・IHC法2+の場合、FISH法で
遺伝子増幅を検査し、2.0以上であれば、
陽性。
ハーセプチン療法を行う。
※因みに、過去記事にも書いている通り、
針生検で3+、
術前化学療法後の検査で2+
(ハーセプチンが効いた可能性はある)
▼増殖指標 Ki67など
・Ki67の評価方法は標準化しておらず
研究により様々で一定していない。
・ホルモン陽性、HER2陰性では、
Ki67の閾値(14%とか20%)で
サブタイプも別れ、
治療法検討に増殖能を見るための
情報になる。
・HER2陽性(トリポジ含む)、
トリネガではKi67によって、
勧められる治療が変わるわけでなく、
元々、増殖能の高いサブタイプのため
抗がん剤治療(+HER2陽性の場合、
抗HER2薬)が勧められる。
※トリポジの場合、その後、
ホルモン療法となる。
▼ルミナールA
・ホルモン受容体
ER:陽性 PgR:陽性
・HER2 陰性
・Ki67 低
▼ルミナールB(HER2陰性)
・ホルモン受容体
ER:陽性または陰性
PgR:弱陽性または陰性
・HER2 陰性
・Ki67 高
▼ルミナールB(HER2陽性)
・ホルモン受容体
ER:陽性
PgR:陽性または陰性
・HER2 陽性
・Ki67 低~高
▼HER2型
・ホルモン受容体
ER:陰性
PgR:陰性
・HER2 陽性
▼トリプルネガティブ
・ホルモン受容体
ER:陰性
PgR:陰性
・HER2 陰性
ーーーーー
・HER2タンパク強陽性(3+)であれば
一般的に悪性度は高く(3+の人が多い)、
増殖能も高い、
ハーセプチンの出る前は悪魔の遺伝子と
呼ばれていたわけなので、
少なくともハーセプチン治療は、
強くお勧めします。
私は、効きは悪かった(pCRしなかった)
ですが、それでも、しない手はない、
と思います。
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