宇野さんですら、という言い方をした方がいいのかどうか、先日の番組で「(あくまで現実との対比という形ではあるが)ファンタジーが必要」という論陣を張っていたが、そこには僕は乗らない。
今ほどファンタジーが危険に機能する時代はないからだ。
ファンタジー要素が一滴でも入るだけで、それは「嘘」になる。
「現実逃避」となる。
そうなればどれだけのメタファーが込められていても、「真実」が潜んでいても、観客には決して伝わらない。
伝わらないどころか、曲解されてしまう。
そしてまたネットで狂う。
悲しいかな、今はそういう時代なのだ。
せめて作品から「テーマ」を読み取ろうとする、まぁ宇野さんのような活動が「当たり前」になるまで、僕は自分の作品からファンタジー要素は徹底して排除したい。
でも、どれだけ排除しても、入るものなのだ。アニメなんだから。
わざわざこちらから入れる必要はない。
アニメファンがもうちょっと賢くなるまで、ファンタジーは我慢だ。