記事まとめ
- サウジアラビア人ジャーナリストの謎の失踪事件は皇太子が命じた作戦だったという
- 記者が入館してから2時間以内にサウジの暗殺チームによって殺害されたそう
- 最初から殺害するつもりだったのかは不明だがバラバラされて搬出されたと見られている
サウジ皇太子の“命令”を米が傍受、ジャーナリスト失踪の全貌
現場となったイスタンブールのサウジアラビア領事館(AP/AFLO)
■遺体をばらばらにして搬出か
行方不明になっているのは米在住のジャマル・カショギ氏(59)。同氏は離婚に必要な書類を提出するため10月2日午後1時過ぎ、イスタンブールのサウジ領事館に入ったまま失踪した。トルコ人のフィアンセが領事館の外で真夜中過ぎまで待っていたが、出てこなかった。
トルコ当局がサウジ政府に情報開示と領事館の立ち入り捜査を求めているのに対し、サウジ側はカショギ氏が入館後すぐに館外に出たと弁明、捜査協力を事実上拒んでいる。トルコや米メディアなどが報じるところによると、トルコ当局者は同氏が入館してから2時間以内にサウジの暗殺チームによって殺害されたと見ている。
事件を当初から順序立てて組み立ててみよう。この日の午前3時13分、サウジの首都リヤドから1機のチャーター・ジェットがイスタンブールのアタチェルク国際空港に到着。同機には9人のサウジ人が搭乗し、領事館に近いモーベンビック・ホテルにチェックインした。